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四の異世界英雄譚(旧:四人の悪人)  作者: サンソン
安曇清英編 第1章「魔王国にて」
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世界の事

長くなりました解説回です...!!宜しくお願いします...!

「おや、戻って来たようだね。それでは早速始めよう。と言っても食べながらになるかな?お腹、減ってるだろう?」

「ありがとうございます......」

「メロ!朝食を3人分運んで来てくれないか!少し遅れているがじきにアスィも来るからあの娘も交ぜて話そうじゃないか。」


当然、先程の出来事を思い出す。


「エッ、あ、そうですね...」

「何かあったのかい?」

「いいいいいえ!大丈夫です!」

「? なら良いんだけどね。君より先にアスィが風呂に入っていたはずなんだけどなあ...寝坊でもしたんだろうね。先に少し話そうか。」

「お願いします...!」


異世界の知識なんてある訳が無い...ここで覚えられる事は頭に叩き込まないといけない。

それに...俺にある力ってのも気になるし、使える物なら、俺は変わらなかった地球の社会を変えたい...!まあ、帰れればって事になるからまずはそこからかなあ。

テーブルに2人向かい合い、話を始める。


「まず最初に、この世界には大陸が3つある。今僕が統治する魔王国のある魔大陸。魔大陸は元々、魔力が溜まりやすい土地でね。強力な魔物が多く、人が住むには危険すぎたのさ。だから生まれながらに身体的な能力や、魔力との親和性が高い僕達魔族が適応出来たのさ。」

「なるほど。でもなぜここなんです?人間の国もあるでしょうに。」

「君には分かるんじゃないかな?何故ここなのか。魔族だって魔物からしたら敵だし、僕達だって安心出来る土地じゃない。」

「......差別、でしょうか。」

「...ああ。」


正直信じたくは無かった。

異世界だからといって人は所詮人。

差別が無くなるとは思ってはいなかったが、見た目の違いだけでこうもなるのか?


「そんな顔をしないでくれ。そうなる経緯も含めて話そうとは思っていたしね。」

「すみません。続き、お願いします。」

「ああ。次は人の国のあるナリア大陸だ。ナリア大陸には今国が3つある。最初にシュレア王国だ。文字通り国王が治める国で、他国との貿易や様々な産業等で栄えてきた国だ。僕ら魔王国と一番近い位置にある国でもある。まだ掴めていないが、どうやら魔人貴族の中にシュレア王国の奴隷商人と秘密裏に取引してる輩がいるようだが...それは置いておこう。

次に聖アスカント。この国は神ギルテカリスを崇める国で、事実上のトップは総帥と呼ばれる人なんだが、今の所は教会の教皇と巫女が強い力を持っている。

屈指の農業国で新しい野菜の開発や改良にはお金を惜しまない国でもあるんだ。あの国の野菜は美味しかったよ。」

「食べた事、あるんですか?」

「うん。忍び込んだ。」

「マジかよ...バレなかったんですね...」

「この見た目だしね。それに冒険者ギルドのギルドカードもあった。お忍びには向いてるのが少し悔しいが、敵になるかもしれない国の内情を知れる訳だから、そうそう文句は言えないさ。」

「すっげえ魔王だよアンタァ...」

「やんちゃだったのさ。最後は帝国ダートス。この国は、皇帝にほぼ全ての権力が集中している。帝国軍は実力主義でね、身分が低くてもどんな形であれ力さえあれば出世が出来る。これが帝国軍が脅威と言われる理由の一つだ。

その反面、文官や力を持たない人達は発言力が弱いんだがね。ここまでで、何か質問は?」

「俺は魔王軍の秘密兵器として呼ばれたんですよね?その原因はどの国にあるんですか?」

「鋭いね。主たる原因はシュレア王国と聖アスカントにある。シュレア王国の人間はそもそも僕達魔族が嫌いで、アスカントは神の敵は魔族だと解釈しているらしい。しまいには魔物がいるのは魔王のせいだと。君が召喚されたのも、シュレア王国の勇者召喚に対抗しての事さ。噂だと、勇者に力が付き次第、魔大陸侵攻を開始するらしいが...」

「待って下さい。勇者?僕と同じ境遇の人がいると?」

「君と同じ世界から来たのかは分からないが、僕達の召喚方法と同じ古代の魔法だったらしいから可能性はあるよ。」

「まさか、な...」

「次は、この世界の大まかな歴史?かな。」

「歴史ですか...」

「まずこの世界は、神ギルテカリスが創造したと言われている。大昔は別の大陸で人々は暮らしいていたらしい。しかし魔物の脅威、干ばつや疫病等に晒され、数は減少の一途だった。

そこで神のお告げを受けた英雄アスカント・トーチスは人々を今のナリア大陸に導いた後、国を作らせたんだ。そしてアスカントと神は人々の営みを見守るべく未開の地、魔大陸とナリア大陸のずっと下にあるらしい大陸ナトフィリアで今も世界を見ていると言われている。」

「それが3つ目の大陸...俺の話した奴もそこにいるのか...?」

「それは分からないし、ナトフィリアは神を守護する魔獣が跋扈しているらしい。しかもそこに行くまでも長い船旅になるし、海にも魔物はいる。死にに行くようなものさ。」


なら行かない。勝てない戦はするもんでも無いし。明確な意思がない上に帰れる訳でも無いんだ。そもそもまだ死にたくない。


ヘタレな考えを浮かべていると、ドアがノックされ朝食を3人分運んで来たメロさんと、部屋着のドレス?だろうか。それに着替えたアスィが入って来る。


「旦那様、朝食をお持ち致しました。」

「ありがとうメロ。アスィ、君も座って。」

「分かったけど、何の話?」

「セイエイ君の持つスキルの話をする所さ。君も聞いていた方が今後、まあそのうち役立つかも知れないからね。」

「僕の持つ力、どうすれば分かるんですか?」

「至極簡単さ。その前に"スキル"説明をしよう。」

「"スキル"ですか...」


出された朝食を食べながら話を聞く態勢に移る。

内容は何かの肉と普通のパン、そしてレタスに似ていて味の全く違う野菜だった。肉は怖いが普通に美味しい。



「ああ。一般的な"スキル"と呼ばれる物は何かしらの行動を補助したり、安定した技術を手早く出す為のものだ。次に"トゥルースキル"。これは生まれながらに持つ物でね。効果も様々さ。有用な物、厄介な物もある。一種の呪いのような物と見ていい。3つ目に"プレシャススキル"。これも生まれつきなのだが、"トゥルースキル"と違う点は1つだ。それは、全ての"プレシャススキル"が例外なく世界に影響を与える力を持っている事、それと、持って生まれる人間、魔族、魔物が数える程しかいない。人間ならば勇者や英雄、魔族なら魔王や支配者、魔物なら天災や神となる程の力さ。」

「"プレシャススキル"、俺も持っているんですか?もしあるなら、俺...!」

「落ち着いてくれ。そして頭の中で"ステータス"と唱えるんだ。さあ、やってご覧。」

「はい。"ステータス".....」


頭の中で言われた通りに唱える。

すると、確かに文字列のような物が見える。思い出や記憶を振り返る時の感覚だがハッキリと分かる辺りがそれとの違いだろう。


「見えたかい?」

「ええ、まあ。」

「内容を確認して、教えてくれるかな?」

「早く早く!気になるじゃない!」

「わ、分かったから...」



ーーーーーーーーー

名前 安曇 清英

年齢 17

状態 健康


保持スキル

プレシャススキル:____

トゥルースキル:『決心』 『高速思考』 『人間観察(体)』『復讐心』『冷静』

スキル:拳術Lv.1 神魔回復術EX

称号スキル:____

ーーーーーーーーー

(明らかにクセが強いのばかりじゃないか...!?)


「えっと...プレシャススキルは無いですけど、トゥルースキルはありました。」

「そのスキルを頭の中で唱えたら解説が出ると思う。やってみてくれないか?」

「は、はい。」

(解説...親切だが神の与えたもんだしそういう物だと思う事にしよう。)


ーーーーーーーーー

『決心』:保持者が明確な目的を持ち、強い意思で達成すると決心した時に発動する。全てのステータス、スキルレベルが上昇し、精神への攻撃、及び状態異常への耐性が上昇する。

※プレシャススキルへ昇華可能スキル


『高速思考』:通常の倍の速さで思考できるようになる。焦り、怒り、高揚時には使用不可。

※プレシャススキルへ昇華可能スキル


『人間観察(体)』:見た人間(魔族含む)の体の情報が分かる。対象が女性だと効果上昇。特定の対象だと更に上昇。

※プレシャススキルへ昇華可能スキル


『復讐心』:自分及び特定の相手に攻撃を加えた相手への攻撃力上昇。自身に状態異常『憤怒』付与。スキルレベルが1つ下がる。

※プレシャススキルへ昇華可能スキル


『冷静』:精神状態が極めて良い時に発動する。スキルレベルが上昇する。

※プレシャススキルへ昇華可能


ーーーーーーーーー

頭に浮かんだ内容を解説通りに話す。


「言い忘れていたが、トゥルースキルはプレシャススキルに条件付きで昇華されるんだ。最も条件が分からない上に難しいらしいが...君の持つトゥルースキルは有用な物も勿論あるが曲の強い物もあるな...」

「私も、プレシャススキルは持って無いからお揃いかな?」

「そうなんですか、でも、条件...?」

「条件が分からない以上、下手に動かない方がいい筈さ。さて行こうか?」

「そうね!ほら!早く!」

「行くって、どこへ!?」


魔王とその娘は当然じゃないか?とでも言いたそうな顔でこう宣った。


「「そりゃあ実戦あるのみだよ!(でしょ!)」」

まさかこんな長くなるとは^^;

次は早速戦闘!と行きたいのですが、果たして...(;・∀・)

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