勇者からの手紙
短いですが、午後にまた投稿します。
宜しくお願いしますm(_ _)m
シュレア王国の"勇者"こと、アルハムが俺達の前に現れてからもうじき一ヶ月が経とうとしていた。
俺はすっかり『コロナル亭』の常連になっていたし、裏の宿屋はもはや俺とクリスさんの家代わりになっていた。俺達の旅団『死神の大鎌隊』はようやく銅ランクまで上がり、ルリィさんのランクも銅に上がった。ルクエは都市の規模の割に冒険者が少ないからか、絡まれたりする事は無かった。
俺も独自に色々調べてはいるのだが、魔大陸の情報は無く、アスィや魔王様、それにリリアナもどうしているか分からなかった。
今日は依頼も終えて『コロナル亭』のカウンター席で一人で蜂蜜牛乳を飲みながらも、無意識の内にアスィの事を考えてしまう。
(アスィ...会いたいけど、まだダメか...。魔大陸まで連れて行ってくれる船も無いし、こうなったら自分の船を買おうかな...。)
「よおセイエイ!昼間っから...って牛乳かよ!」
入って来たガングさんは、俺を茶化そうとしたが一人で自爆していた。
「ガングさん、どうしてここに?」
「いやなに、ギルドに俺達の旅団に向けて手紙が来てたんで、団長であるお前に届けに来た訳だ。」
ガングさんが差し出して来た封筒は質素だが、触っただけで良質なものと分かる紙だった。
封筒には『死神の大鎌隊へ』としか書かれていなかった。
「手紙?誰からです?」
「これがまた、ご丁寧に封がされてるから分からん。クリスさんもお前が開けろと言ってたしな。」
「分かりました...。」
封筒を開け、中の手紙を読む。ガングさんも気になっていたらしく、一緒になって文字列を追っていく。
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親愛なるセイエイ様と『死神の大鎌隊』の皆様へ
あの時ルクエに行っていたのが結局バレてしばらく外出禁止になっちゃった☆
王宮は暇だから、少し時間は掛かると思うけど、是非遊びに来て!私直々に王都に招待するよ!王都にはより困難なダンジョンもあるし、腕利きの鍛治師が集まってるから君達のレベルアップも出来ると思う!
王都に着いたら連絡お願いネ♪
勇者より
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「......。」
「なんと言うか...。」
「自由、だな...。」
「ですね...。」
「で、どうする?行くのか?」
「行きましょうよ!俺、調べたい事もありますし、王都になら欲しい情報があるかもですし。」
「決まりだな。明日には出発するか。クリスさんに伝えてくれ。俺はルリィに伝えてくる。」
「分かりました!」
その後無事二人から了解が得られ、俺達は王都に向けて旅を始める事になる。王都になら、魔大陸の情報はあるはず...!王都で暮らす魔人族もいると聞く。
ルクエで起こった事は少なかったが、その内戻って来るだろう。なぜなら、『コロナル亭』の蜂蜜牛乳は美味しいからだ。
ここで一旦セイエイ視点を終わります。
少々切り方雑になったかもしれません...!