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四の異世界英雄譚(旧:四人の悪人)  作者: サンソン
安曇清英編 第1章「魔王国にて」
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その人物、死神。

安曇編もう少し続きます!今回も宜しくお願いしますm(_ _)m

(ん...。なんか息苦しいな...。柔らかくて...石鹸の良い匂いがする...って!?)


俺の意識は一瞬で覚醒する。目を開けると、俺は女性の胸とおぼしき物に顔を埋めているようだった。何者かに抱き締められたまま、ベッドで寝ていたようだ。

流石に普通では無いので、拘束を解いてベッドから降りる。


「だだだ、誰!?」


大声で目の前のベッドで寝ている人物に話しかける。その人物はむくりと起き上がると、凄く眠そうな顔で答える。


「ふわあぁ。起きたか、アズミセイエイ。」

「あなたは誰なんです?それに、ここは?」

「お前をあの場所から連れ去った者だよ。この世界では『死神』とも呼ばれている。」

「『死神』だって!?」


目の前にいる女性はひと言で言うなら、超が付く程の美人だった。銀の長い髪にキリリとした整った顔立ちで、背はすらりと高い。それに胸もアスィより大きい...!服装も薄いワンピースタイプの寝間着で色っぽい。...ではなく、この人が死神?


「そうだ。今は仕事で人の体でな。睡眠は良いものだな。二度寝したい。」

「二度寝はダメですよ...。ところで、お名前は?それに死神って何なんです?」

「うむ。私はこの星と共に生まれた神だ。名前はクリスでいい。神としての具体的な役目は、死んで私のいる天界に帰ってきた魂の管理、再分配だ。」


ようは生まれ変わりとかの管理を担当している訳だ。でも何で死神なんて名前が?


「何で死神って呼ばれてるんですか?」

「それには事情があってな。戦場の様に多くの命が消える場所では、死んだ人間がどの様な者だったのか知っておかなければならない。直接見に行き監視するのだが、その時は仕事用の服装で現界しなければならないのでな。見た目も相まって悪者扱いだよ。」

「なかなか辛いお仕事ですね...。」

「ああ。行き過ぎた暴君等は私の手で裁きを下さねばならないし、やっぱりその時も仕事用の服装で行かねばならないのでな...。」


想像以上に辛い立場の人だな...いや、神か。


「俺を連れて来た目的と、ここがどこか教えてくれませんか?」

「良いだろう。おまえを連れて来た理由は二つ。一つは見極めるだ。お前の持つ力は大き過ぎる。この世界を歪めてしまう程にな。そしてその力を正しく扱える器か、というのを見極めたかった。

拉致とも言える手段を強行した事はすまないと思っている。だがイレギュラーを放っておく訳にも行かないのでな。仕方無かった。」

「なぜ俺一人を?」

「イレギュラーはお前だけでは無い。正確にはお前を含め四人。全てを監視するのは簡単では無い。奴等は自由奔放過ぎる。」


俺みたいなのがあと三人いるのか。一人は魔王様の言ってた"勇者"だとして、後の二人はどんな立場にいるんだろうか?


「二つ目は私の仕事、手伝いだな。これにはお前の力量や器を見極める為の意味もある。」

「仕事、ですか。何をするんですか?」

「簡単に言えば悪人を殺す仕事だ。今私達がいるここは辺境だが、シュレア王国には冒険者が多い。そうなると必然的に悪が湧く。その悪を潰すのがお前の仕事だ。」

「でも何で死神が悪を潰す必要が?」

「最近は、不必要と思われる様な悪が多い。

...そうだ、お前はギルテカリスを知っているか?」

「神様、ですよね?それが何か?」

「お前達異世界からの旅人、イレギュラーを呼んだのは奴だろう。おそらく、奴は何か大きな事を起こすつもりだ。」

「え?でも俺は召喚魔法で呼ばれたんじゃ?」

「そんな物はとっくの昔に私が使えなくしている。奴が召喚魔法を復活させていたのに気付けなかった...!」

「そんな...。」

「私と奴は互いに直接的な干渉は出来ない。だから、お前には力を持ってもらわねばならない。私はヒトを愛している。奴の企みを許す訳にいかない。

頼む。力を貸してくれないか?そうだ、この体ならその、なんだ、好きにしても構わない。」


そう言ってクリスさんは胸の辺りをピラピラさせ、谷間を見せて誘惑して来る。

...なんつーかイメージってのがなあ。確かに可愛いし、では無く俺はもう少しこの世界について知る必要がある。


「分かりました。その仕事、手伝います。でも体の方は止めときますよ。」

「む、感謝する。早速王都を目指したい。悪は滅し、罪無き人は救わねばならない。」

「それについては賛成です。俺に抑止力になれってんですね?」

「その通り。では準備をしよう。」

「分かりました。」


(俺は言わば核と同じか。複雑な気分だが、やるしか無いか。アスィを迎えに行く為にも、あらゆる面で強くならないと...!)


こうして、異世界で初の就職に成功した俺だった。


「名前は自分で付けたんですか?」

「そうだ。なかなか気に入っている。人として動く上では名前は必要不可欠だ。名前とは、素晴らしい物だよ...!」


いい上司らしい。

fgoのせいで更新遅れそう...(言い訳)

頑張ります!コメント等随時どなたでも受け付けております!

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