初対面。そして気絶
2話目です、魔王のイメージとは、とは。
意識は少し回復したが手足の感覚どころか体があるのかすらわからない。
周りは真っ暗で物凄く冷たい。そして真っ暗な空間にある光の道みたいなのを俺は今通っている。
(これは...あれか.,.ワームホール?だっけか。それなのかな。事象の地平線、別銀河...これが転送されるデータの感覚なのか...)
辛うじて考える事も出来たが再び意識は遠のいて行く。
意識がはっきりとし、目の前の光が消え体がある事も確認できた時俺の前には
「お目覚めかな?我ら"魔王軍"の勇者殿?」
「このニンゲンが勇者なの?召喚魔法は失敗したのかしら?」
城塞のような鎧を着けた大男と青く長い髪の美少女が立っていた。
「おお!?おおおおお!?デカッ!?そして可愛い!?違う!アレッ!?」
「落ち着いてくれ勇者くん。まずは自己紹介をば。私はハルバアス・アドラメリク、現魔王をやっている者だ。こちらは娘のアスィ。」
「アスィ・アドラメリクよ。あなた強いの?とてもそうは見えないけど。」
「ハッ!あ、お、俺、いや、僕は安曇清英です...ん?なんで通じるんだ?言語は同じなのか?いや、そんな事は...」
「おーい戻っておいでー。どうやら話は通じるみたいだね。これも神のご加護かな?敬語は無しでいいさ。改めて宜しく、アズミセイエイくん?ところで、その手にはめている篭手のような物は何かな?」
「これは...」
(これが頭ん中に話しかけてきた奴の言ってた武器か?てかなぜ篭手...あっ!あの時思い出してた腹立った時の記憶のせいか!?)
「多分...アンタの言ってた神?が言ってた武器だと思い...ます」
「フム、と言う事はかなり強力な物のハズ...まあしかし君も疲れているだろう?今日はひとまず休んで欲しい。この世界の事を教えたりするのは明日にしないか?」
「色々聞きたい事があったけど、お父様がそう言うのなら今日はしっかり休みなさい!そして明日に備えるのよ!」
「それじゃあ、お言葉に、甘え、て?」
その瞬間別の星に来た苦労か何かが一気に来たような気がして俺はまた意識を手放した。
(魔王...割と常識人...?)
次で主人公の事や世界の事が色々分かります!