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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

煉愛

作者: 一縷

初投稿です!優しい目で読んでいただけると嬉しいです!


これはフィクションであり、実在する団体とは一切関係ありません。

私は愛という言葉が大好きだ。

愛という言葉は人を想い、人を引き寄せ合う力がある、まさに美しく素敵な言葉だ。

2016年7月7日七夕、当時私は中学3年生だった。その日の朝、一つのニュースが私の目に流れた。

「速報です、現在世界各地で発生している人体自然発火現象が日本国内でも発生が確認されました。発生原因は未だわかっておらず研究が進められています。」

私の目には衝撃が飛び込んできた。

最初はえ、人が燃えるの?なにそれ程度にしか思っておらず物騒な世界になったものだなと考えていた。

当時、私の市では七夕祭りが開催されていた。

私も七夕祭りに行っていて夜空には美しい星々、煌びやかな打ち上げ花火、その真下にはカップルで埋め尽くされていた。

私は友人2人と訪れていたため、羨ましいな程度に思っていた。

まさか幸せが突然恐怖に変わるとは思ってもいなかった。

打ち上げ花火もついにクライマックス、まさに絶好の告白スポットだった。

私のすぐそばにいた男女が告白したその時、2人は燃え上がった。

そして次々に男女が燃え上がっていく。

私の目には立ち込める炎が突如現れた。

「えっ」

私は突然の出来事に言葉が詰まった。

「きゃぁぁあ!」

「人が燃えてるぞ人体自然発火現象だ!」

「逃げろ!」

当時その場にいた人々は叫び恐怖し、混乱した。

当然のことだ、当時世界は人体自然発火現象に恐れていたのだから。

私たちは燃え盛る人々の苦痛の叫びの中逃げ出した。

そして後日、人体自然発火現象の発生原因が判明した。

愛だ。

愛する人に想いを伝えることで引き起こされる悲哀な現象だ。

その日、世界から愛が消えたのだった。

翌年の2017年、私は高校生になった。

もはや愛という言葉すら消えかけ、恋愛という高校生の娯楽は消え去ってしまった。

そして今日は7月7日、七夕だ。

「コラ!綾早く起きなさい!」

母の声が部屋中に響き渡る。

私は重い瞼を擦り口を開いた。

「わかったよ、ねむいなぁ。」

部屋の扉をあけ、千鳥足になって階段をゆっくりと降りた。

「遅いわね、今日は海斗君と七夕祭りに行くんじゃなかったの?」

そう母に聞かれ私は目が覚めてハッとした。

「そうじゃん!ちょっとお母さんなんでもっと早く起こしてくれなかったの?!」

「何度も何度も起こしたじゃない、起きなかった綾が悪いのよ?」

「あぁもう遅れちゃうよ!」

時間が迫っていることに焦り大急ぎで着替え髪を整え玄関に向かった。

「じゃあ行ってくるから!」

「気をつけて行くのよ。」

母に行ってきますの挨拶を済ませ七夕祭りに向かった。着いた頃には海斗が待っていた。

「お、遅かったじゃん。」

私に気がついて声をかけてきた。

「ごめん!寝坊しちゃった。」

「次から気をつけろよ?」

海斗はクスッと笑って行くぞと言わんばかりに歩き始めた。

それから私たちは屋台を見まわって食べ歩きをしていたりした。

「綾見ろでっかい綿菓子やぞ!」

屋台を指差して海斗が私に向かって満面の笑みで言ってきた。

「わぁほんとだ!食べる?」

それに釣られて私も満面の笑みで海斗に聞いて綿菓子を買い一緒に食べた。

「これめっちゃうまいわ!天下一品やぞこれ。」

意味のわからない感想を海斗が述べてきた。

「何言ってんのよ、語彙力ないなぁ。」

しょうもなく面白くてクスッと笑って綿菓子を食べ進めた。

綿菓子も食べ終え、それからも数々の屋台を見て幸せだった。

まるで時間が流れ星のように一瞬にして流れていった。

そろそろ打ち上げ花火も上がる頃だ。

「お、もう花火上がり始めたぞ。」

「ほんとだ!すごい綺麗やね。」

煌びやかな花火を見てたわいもない会話していた。

その中で海斗は言った。

「そういやここだったな、人体自然発火現象の原因がわかったのって。」

私は思い出すかのように当時の記憶が鮮明に蘇る。

「そうだね、ここだったねそういえば。」

思い出したくないものを思い出してしまったなと僅かに沈んだ気分になった。

いつの間にか、打ち上げ花火は無数に打ち上がり絶頂に達していた。

その中で何故か海斗が寂しげな顔をして口を開いた。

「綾、一つ言いたいことがあるんやけどいい?」

私は何故そんな顔をして聞くのか不思議で仕方なかったがその言葉に返事をした。

「いいけど、どうしたのそんな顔して。」

「俺さ、こんな愛が消えた世界で生きてくのなんかもう飽き飽きなんだよ、こんな世界で生きて行くのならはっきり言って死んだほうがマシだと思ったんだ。」

海斗の口からそんな言葉が出るなんて思いもよらず驚愕した。

「ちょっと、え、何言ってるの。」

困惑して何をいえばいいのか全くもってわからなかった。

「だからさ、最後に言っときたいことがあるんだ。」

その言葉に私は嫌な予感がした。直感で思った、言わせてはいけないと。

「待って海斗、駄目言っちゃ!」

わたしは言葉を走らせたがそれはすでに遅かった。」

「綾、お前が大好きだ。」

その瞬間海斗を烈火の如く燃え盛る炎が襲った。

「海斗!」

その叫びも虚しく海斗は沈黙し灼熱の炎に焼かれた。

1年前と同じだった。

海斗に恐れて皆逃げ惑い、混乱を招いている。

私は膝から崩れ落ち、大粒の涙を流して言った。

「私も大好きだよ。」


あぁ、愛なんて大嫌いだ。


皆さん私の初の小説読んでみていかがでしたでしょうか。

授業中考えたもので少々内容が薄いところがありますがご了承ください。

感想があれが書いていただけると嬉しいです。

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