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質問
みるみるうちに高かった視界が狭くなっていってもとに戻った。
手を見る。人間の手だ。その手で顔を触る。人間の顔だ。
縮む直前に少女が駆けて行った方向に見えた小屋の方向へ駆け出す。
その足はいつもの人間の足だった。
周りの地面は陥没し、少し走りにくかった。
まるでゆめのような出来事に俺は首を傾げずにはいられない。
しばらく走ると小屋から少し離れたところに赤髪のツインテール少女は槍を持って仁王立ちしていた。
「一度そこで止まりなさい。体を動かさないで!」
睨みつけられた覇気に圧倒されて言う通りにする。
「いくつか聞きたいことがあるから答えなさい」
こちらへの殺気が溢れてくるのがわかった。
「じゃあ、まずは ―――」
一方的に、そして威圧的に彼女は質問を重ねていった。