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復讐家はほんわかしたい!  作者: らいらいくまむ
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第一話

僕が住んでいるところは森の中だ。みんなが想像し

ている森で問題ないと思う。緑があって、木がたく

さん生えているよ。家の周囲は木で埋め尽くされて

るから見つかる心配はないんだよね!


さて、ここから北に向かっていくと街があるよ。

さっそくいってみよー!






街が見えてきた。ここはハリットンという名前の町だ。白いレンガが街を囲んでいて、その中は赤いレンガで作られた建物がたくさんある。赤と白のコントラストがとても映えていて綺麗だ。


街を空から見て南と北の二ヶ所に入り口がある。そのうちの南の門から僕は、入ろうと思った。


門番がいた。


「こんにちはー。僕この街に入りたいです」


「わかった。証明書は持っているか」


「持ってないです」


「それならボディチェックが必要だな」


目視で武器を持ってないか確認される。



「危険なものはもってなさそうだな。仮の証明書を

発行しておく。冒険者ギルドでこれを見せたら自分

の証明書を持てるぞ」


「わかりました」


この世界では、15歳になったら成人で、証明書というものを持つ。証明書は、そのままの意味で自分を証明するものだ。


なぜ冒険者ギルドが証明書作りをしているかというと、この世界の人々は皆冒険者であるからだ。


冒険者の中にもグループというものがあって、探索をするグループ、農業をするグループ、その他様々なところがある。


冒険者ギルドに着いた、早速中に入ってみる。


中はワイワイガヤガヤ、とても面白そうだ。


「あのーこれを見せたらいいって言われたんです

よ」


ギルド員に話しかける。


「はーいわかりました。この冒険者ギルドについて説明します。 まず、あなたは何をしたいですか?」


「人と仲良くなりたいです!」


「はぁ、では、何か得意なことはありますか?」


「戦いです!」


「それでしたら、冒険者グループがよろしいかと思います」


「そこがいいです!」


「わかりました。では、説明をしていきます。冒険者グループとは、雑用から戦闘までいろいろなことをする派閥です」


「ここでは、依頼を受けてお金を稼ぐことができます。依頼は掲示板に貼ってあって、FランクからAランクまであります。Fが一番下でAが一番上です。証明書のランクが依頼に書いてあるランクよりも下だとその依頼は受けられません。依頼を達成できないと、依頼失敗となります。報酬はなしで、報酬分のお金を払うことになりますので注意してください」


「これからあなたの証明書を作ります。これは、あなたの身分を保証するものなのでなくさないようにしてくださいね。なくしたら、すぐに冒険者ギルドに来てください」


「発行したばかりの人はFランクです。昇格するには一定数以上の依頼を完了するか、倒した魔物から出る魔石などをここに売って評価を受け取ったら、昇格試験を受ける資格がもらえます。その資格があるかはこちらの方からご連絡させていただきます」


と言われて、名前、年齢を聞かれた。


「リリックです。年齢は……」


えーとどうしよう。本当のこと言うと結構年取ってるんだけど。


「15歳です」


「わかりました。それでは少しお待ちください」


おぉー疑われなくてよかった。まぁ、成人してすぐに家を出て冒険者になるのが世の流れみたいなものだからね。僕も15歳くらいに見える外見をしているし。主観だけど。


「はい、これがあなたの証明書です。これはギルド

ではもちろん、色々なところで使えるので肌身離さ

ず持っておいた方が得ですよ」


「わかりました」


「では冒険に向けて頑張ってください!」


証明書を受け取った。さて、パーティーを探そう。


パーティーとは、仲間である。ほとんど最初の冒険

者はパーティーを作ることが多い。仲間がいれば助

け合えるからである。


僕はFランクなのでFランクのパーティーを探すことにした。パーティーのランクはリーダーのランクと他のメンバーのランクを平均して決まる。


掲示板を見て、パーティー募集中のところを探す。


お、あった。ちょうど近くに座っているみたいだ。

男2人女2人のパーティみたいだ。


「こんにちはー」


挨拶が返ってこない。


「どうしたんですか」


男らしい人が返す。


「ああ、ごめんな。今お金がなくて、ご飯が全然食べれてないんだ。もう体もヘロヘロでね」


他の3人も見てみると、みんな机に突っ伏している。


「あの、僕このパーティーに入りたいです」


女の人が体を起こした。


「やめといた方がいいわよ。こんなところで私たち飢えてるんだから」


「でも、皆さん優しそうなので入りたいです!」


「そうか、それだったらパーティーに入ってもいいぞ」


突っ伏している2人も体を起こした。


「仲間が増えましたね!楽しくなりそうです!」


「んふふ。確かに仲間が増えた方が知識を共有できるからな」


そこから名前を教えてもらった。


男らしい人はゴリック、騒がしそうな女の人はウラカ、優しいそうな女の人はサーマ、頭が良さそうな男の人はヨルマという。みんな幼馴染で、成人してすぐにパーティーを結成したそうだ。だけど、魔物を倒す依頼を失敗して、もうお金がないらしい。


ゴリックは拳闘士、ウラカは剣士、サーマは聖職者、

ヨルマは魔導師だ。近接二人、遠距離二人といういい組み合わせだ。これは、得意能力で決められている。


「お前の得意能力はなんだ?」


「えーと、全部です!」


「面白い冗談だ。まぁでも、お前をどこに配置するか決めるためのものなんだ。真面目に答えてくれよ」


むぅー。人間は信じられないことを冗談と笑い飛ばす傾向があるからしょうがないか。


「拳闘士です」


「お!俺と一緒か。なら前衛だな」


「わかりました」


「さて、新しく入ってきてすぐに言うのもなんだが、この状況を解決できる方法はあるか?」


「えーと、魔物と戦ってみるとか」


「魔物との戦闘は失敗しちゃったからしたくない!」


「それだったら、薬草採取とか雑用みたいなものはどうですか」


「それは退屈だから嫌!」


「そうでもないですよ。みんなが面白そうなものを受ければいいんですから」


その時、大声で誰かが言った!


「おい!門の外にゴブリンの群れがいるぞ!街の壁を囲っている!」


あれ、僕が森の中にいた時はせいぜい十匹くらいだったぞ。魔物が呼んだのか?


冒険者達の動きは迅速だった。一分程度でみんな冒険者ギルドから出て行った。ここに残っているのは冒険者になったばかりの人とギルド員だけだ。


「俺たちはどうする?」


「まぁ、群れと戦ったことなんてないから、待機でいいと僕は考えているよ」


「いや、ここは魔物を倒しにいきましょう!大丈夫です、僕には秘策があります!それにみなさんお金ないんでしょう?ここでたくさん倒したらいっぱい素材が手に入りますよ!もうみんな行ってしまいました!僕達もすぐに行きましょう!」










「うひゃーぁ!いやだー!行きたくなーい!死にたくなーい!」


「仕方ないんだ。僕らの懐状況で行くと、3日後には野垂れ死ぬよ」


「ひぇぇそんなの嫌ですよー」


僕たちは門に向かって走っている。ゴブリンを討伐するためだ。いろいろ手に入るからね。


「そろそろ門を出るぞ!気を引き締めろ!リリック、それで魔物を倒す秘策とはなんだ」


「頑張るだけです!」


「「「「ええー!」」」」


門の外を見てみると、ゴブリンがたくさんいた。


ゴブリンは緑で子供ぐらいの大きさの魔物だ。人間のような形をしているが顔は人間とは言い難い。武器は持たない。


街をぐるっと囲んでいるみたいだ。この街にいる冒険者や兵士も戦っている。森の中ではここまで多くなかったぞ。ゴブリンを呼んだものがいるのか?


「おいおい!多すぎだろ!」


「うわぁぁ、うじゃうじゃです!」


4人みんな狼狽えている。


「しっかりしてください!この街の冒険者はみんな戦ってるんです!」


「そんなこと言ったってこの量は無理!無理!無理だからぁ!」


「なら僕が始めに攻撃します。そこに続いてください!」


僕がゴブリンに向かって走る。


ゴブリンの頭に向かって拳を振る。そしたら、ゴブリンの頭が弾けた。パァーンという音と一緒に。


「な、何が起こった。僕はこんなところ人生で一回も見たことがないぞ」


「あーちょっと強く殴りすぎちゃいました。」


ゴブリンと向き合う。ゴブリンが攻撃しようとして、走ってくる。ゴブリンが拳を振りかぶった。それを避けて、首を殴る。ゴブリンの頭がなくなった。よし、ゴブリンが注目してこっちに近づいてきたぞ。


「こんな感じで敵の動きを見て、避けて、攻撃するのが僕のスタイルです!」


「お、おう。わかった。お前ら行くぞ!」


みんなが戦闘に参加していく。


「おらぁ!」


「やぁ!」


ゴリックとウラカが僕と一緒に敵を蹴散らし、


「自然よ我に従え、ファイア!」


ヨルマが小さい火の玉を放って、ゴブリンについた。その火は燃え広がり、ゴブリンを焼いていく。


「天よ、皆に救いを。ライト」


サーマが身体強化魔法をかけて、みんなを強くする。


うん、いい連携だ。


その後僕たちは順調に魔物を倒していった。他の冒険者や兵士達も善戦している。


だが、この時僕は不気味に思った。なぜリーダー格がいない、と。


「うわあぁ!」


一人の兵士が叫ぶ。


そこにいたのはゴブリンキングだった。



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