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武神、通りまーす  作者: さかなで
22/29

戦 -いくさー  侵攻

唐突に訪れたまおとちえの危機。なんとアテルイの娘とちえが婿取り勝負に。そんな状況にも関わらず、あいかわらず田村麻呂は叱られている最中。そしてついに田村麻呂は動く。いよいよ蝦夷との戦いの最初の幕開け?なのか。

「まお、こっちだ」

「クルスナ、ちょっとまて」

「もう、遅い。苔が生える」

「生えるもんか」

「あははははは」


「ねえ、ラッシー?あいつらって、なんか変じゃない?」

「ワゥ?」


アテルイの娘、クルスナ。色白で凄い美人。そりゃさ、あたしなんて、讃岐の田舎者だし。でもさ、ちょっと距離がさ、なーんか近すぎない?


「どうした、ちえ?しょんべんか?」

「マジしね」

「おい?」

「クウゥ」ラッシーは困っていた。


「それでな、おまえの主について聞きたい」

アテルイがようやくそれを口にした。


それを口にすれば、正式に俺たちに敵対関係が成立する。もはや客ではいられなくなるのだ。それでもアテルイは言った。もう俺たちの処分が決まったんだろう。すまないな、ちえ。こんな俺についてきてくれて。死ぬときは一緒だな。ははは。


「僕に主はいません」

「は?じゃだれの命令なんだ}

「だれの命令でもないんです。ただ僕が来たかったから」

「そんなばかなはなしはない」

「じゃあ、言い換えれば、友達の」

「はあ?」

「友達のために来たんです」

「よくわからん」

「友達はね、ばかなんですよ」

「ぷ」ちえが吹いた。

「なんだ」モレが怒っている。

「ちっ」クルスナが舌打ちをした。

アテルイが制した。


「僕にあなたを説得しろと」

「なに?」

「僕の友は、名を坂上田村麻呂。そう、太陽、みたいなやつなんです」

「チュプみたいなか」

「そうです。強く大きく優しく」

「ふん。そんなものがいるか」

「ほんとうです」

「まあ、そうだろ。それがおまえの依り代なんだから」

「そんなんじゃないです」

「まあ聞け」

アテルイはいつになく真剣に言った。モレは苦悩しているようだ。なにがあるのだ?


「クルスナがおまえを婿にする」

「はいい?」

「おまえはこの村でクルスナと暮らすのだ」

「選択肢はないようですね」

「ない」


しあさっては新月。ミコチがやってくる。問題は犬だ。奴は強く賢い。殺せなくはないが、殺したくない。様々な薬草を試したが、奴に効きそうもない。ミコチが現れた時、奴は躊躇なくミコチをかみ殺すだろう。

俺は身震いした。

だがちえは助かる。ちえさえ生き延びればいいのだ。そう決めた。


「それには反対します」

「ほう」

「わたしはそれを許さない」

ちえ、なに言ってんだ。死にたいのか?


「それじゃあれか。クルスナと戦うのだな」

「戦ってやろうじゃないの」

「ばかが。クルスナはひとりで熊を仕留める戦士なのだぞ」

「あたしだってキツネぐらいお手のもんよ」

「あっはっはっは。キツネ、だと?」

「アテルイ、シャネムクイの儀式を」モレは重々しく言った。


シャネムクイ。婿取りの儀式。嫁候補が小屋に三日三晩入って、生きて出てきた方が婿を獲得する。強い血を確保する極めて合理的な方法だ。


「よせ、ばか、ちえっ」

「おまえはだまってみてるしかないな。色男」

「くそ、ラッシー、こいつらを止めてくれ」

犬は悲し気に伏せている。



いえ、この状況は俺のせいではありません。


「なに逃げようとしているんです?あなた」

「いえ、にげようなんて」

「おねえさま。そんなことを言っては、だんなさまが、可哀そう」

「あたしはね、たいていのことは我慢してきました。でもこれは何?なんで嫁が五人もいるの?おかしいでしょ。そりゃ戦うわよ。嫁の座を守るため、戦うのが普通よね?高子がね、産んだ子供と一緒に、やめてっていうからやめたけど、あんたにそんな、高子とあたしの気持ちがわかるの?」

「あのー俺の気持ちとか」

「そうやって男は大事な時に情ではぐらかそうとする。ほんと男って汚い」

鈴鹿さん、どうした?意味が分からん。

「かあさんがさ」

「え?」

「いつも泣いていた」

「はあ?」

「魔界の王って言ったって、所詮はひとりの男。そりゃいろんなとこに女つくんのは甲斐性かもしんないけど、母さん泣かすのだけは許せなかった。母さんそれで寿命縮めて死んじゃった。あたしの母さん、死んじゃったのよ」

あの第六天のくそじじい、おまえのせいじゃないか。


「俺は鈴鹿を泣かせたか?」

「え?」

「冷静に考えろ。俺は鈴鹿を、泣かせたことが、あるのか?」

「 」

「どうなんだ」

「ある、わよ」

「え?」

「いっぱいあるわよ」

「ええー?」

「ひとりでさびしいとき、黙って抱きしめてくれたわよ。あたしは人間じゃないけど、ちょっと疎外感あったとき、あんたは慰めてくれたわよ。いつも泣いたわよ。愛しているっていわれたとき、心の底から嬉しくて、涙がいっぱいでてきたわよ。いっつもいっつも泣かせてるんじゃない、あたしを」

「鈴鹿」

「そこどいて」

「え」

「またどっかの山吹っ飛ばしてくる」

「じゃあこうだ」

「なにを?」

「ぎゅーっとするから」

「みんなみてる」

「ぎゅーっとする」

「うん」

「ごめん」

「あんたが悪いんじゃない」

「うん。でもごめん」


鈴鹿はこの時間が、限りなく永遠に続くよう、あとでミコチを買収する計画を立てた。


ちえとクルスナは一緒に小さな小屋に入れられた。水も食料もなく、ただお互いに短刀を渡されただけだ。

閉じ込められたわけではない。出ようと思えば出られるのだ。だがそれは婿を諦めたことになる。蹴り飛ばして出してもいい。殺してもいい。だが三日目の朝に出てこなくてはならないのだ。


パチパチと火のはぜる音が響く。

「なんかしゃべりなさいよ」ちえは空気に耐えられなくなった。

「そんなことではシャネムクイは乗り切れないぞ」

「ほっといてよ」

「おまえはなぜまおを好きになった」

「え?」ちえは考えたこともなかった。いつも一緒にいるから。いつのまにかそういうものと思っていたから。

「わたしはまおが好きだ」ちえははっとした。嫉妬とかじゃなく、はっきりそう言われるのが驚きだった。

あいつが男として、他人とどこかへ行ってしまう。ちえにはそう映った。

「それはご愁傷さま。わたしもまおが好きでーす」言ってやった。もう何年のわだかまりだったか。言ってやった。

「そ、じゃ、殺しあいましょ」クルスナはこともなげに、言った。

短刀を抜いたクルスナの瞳は少し、うるんでいた。



いきなり空間に空洞が現れた。犬は警戒をするように全身の毛を逆立てていた。


「やめろ」

聞かない。彼は忠実な監視者。そして殺し屋なのだ。

「ミコチっ、くるなっ」

ガウっと勢いよく飛びつく『セタ』。オオカミの血が混じる白きおおいぬ。熊の首もひと噛みでへし折る、ミコチなど粉々に砕けてしまう。

「やめろ、やめてくれーっ」

「いやよ」

バゥっ?弾き飛ばされた犬。だがまだ立っている。

「ハウス」

「クーーン」

耳を下げ、シッポを巻いてしまった。どうなっているんだ?


「しつけが足んないんじゃない?」

「あ、す、鈴鹿さん?」

「鈴鹿、犬をいじめるな」セタはミコチこそ恐れているようだった。ミコチが撫でようとすると犬が漏らして気を失った。ありえない。

「ほらおとなしい」

ミコチさん、それ意識ないですから。おとなしいとかじゃないですから。

「まあ、いいわ。そんじゃ単刀直入にいうわよ」

「はい」

「ミッションは進んでんの?」

「はあ、いまのとこまだ」

「しょうがないわねー。どういう状況なの」

「それが、なんというかー」

俺はかいつまんで説明した。シャネムクイという儀式をちえとクルスナが行っていること。それは婿取りの儀式ということ。そして殺しあうこともある、ということを。

「あんたばかなの?自分の嫁、自分で決められないの?そんなくそかったるい儀式に、自分の嫁決めさせんの?死んじゃったほうに、あんたなんとも思わないの?」

「くそ、じゃあどうすればいいんだよ」

「あたしのダーリンならね」

「ミコチのダーリンだもん」

「ゴホン。あー、田村麻呂ならね、迷わず死ぬわ」

「え?」

「死んだら終わりって思ったでしょ」「思ったでしょ」

「死ぬわけじゃないのよ。死ぬまでもがくって言ってんの」「言ってんの」

「まお。お前はそんなに大事ないのち?」

「命が大事じゃないわけないじゃないか」

「ならなんで二人を殺す?」

「え?」

「おそらくクルスナという娘が死んだらちえは死ぬ。ちえが死んだらクルスナも死ぬ。どうするんだおまえは」

「僕は、二人とも助ける」

「強欲な奴だな」「ヤツだな」

途中、ミコチの声が入らなかったのは犬が気がついたのと、ふたたび撫でられて気を失ったことにある。


「まあ、あたしのだんなさまは、そうかな」「そうだな」

「じゃーーん。お待たせしました。天姫でーーーっす」

「うるさいよ」「うるさいテンコ」

「なによー」

「なにしにきたのよ」「かえれ」

「ちょっとミコチ、いま明確に帰れって言ったわよね」

「そんなことない。聞き間違い」

「そうかなー?」「ばかはいいな」

「ああっ?」


「そうじゃなくてアンタたちは何しに来たんですか?」まおはげっそりとしていた。

「なんだっけー」

「いやだ、忘れちゃったの?」

「ミコチは犬と遊んでる」

犬は意識まだないですから。そんなぬいぐるみのようにもてあそんじゃ。ああ?首が変な方向に?ああ、どうやったらそういう格好に?

犬はとっくに意識を取り戻していたが、ミコチが恐ろしく、ずっとされるがままになっていた。


「あ、そうだ。だんなさまの言葉を伝えに来たんだわよ」

「あーそうね、おねえさま」

「にゃーはっはっは」「のーほっほ」


はやく帰って。


村はざわついていた。神聖なシャネムクイの儀式の最中に、わけのわからん娘が三人現れたからだ。


「なにがあった?」モレが弓をとって出てきた。


「おのれ化け物」モレはすかさず弓をつがえると鈴鹿に撃ちかけた。


「ふっ」薄笑いをうかべその矢を掴んだ。

「ねえ知ってる?なんでこの矢に塗られてる毒が、ぶすって言うのか?それはね、毒矢の当たった相手がね、酷くみにくい顔になるからよ」


モレは気がついた。これは相手をしてはいけないなにかだ、と。


「魔封じを」モレはいきなり叫んだ。

何人かの祈祷師のような奴らが出てきた。

「これで悪霊も近づけない」

瞬間、モレの隣に鈴鹿はいた。

「美しいわ、あなた。きっときれいな血をしているのね。あたしの『血吸』がすごく喜んでる」

なまめかしい色をした太刀がモレの目の前に現れた。みるみるそれは血の色に染まっていく。


「やめて、殺さないで」

ちえが叫んで小屋から出てきた。


「ほんとに、ころさないでくれ」

「あら?まお。あんたが殺されるところだったのよ。ちえも」

「わかってるけど」

「あんたが殺されるくらいなら、ここにいる蝦夷全部を殺してこいって、田村麻呂は言ってるのよ」

「そんなことは言わないはずだ」

「ちえ、あんたはどうなの」

「言わないと思います」

「なんでそう思う?」

「まおが、そう言ったから」


「天姫、皆殺しにしな」

「はい、ねえさま」

それは比重の非常におおきな火の玉が、空に現れたのを、すべての人が目撃した。


「ヌプカムイ、なぜに荒ぶる」アテルイが叫んだ。

「わたしをキツネと呼ぶおとこよ。神とあがめるおとこよ。神の怒りを知れ」

火の玉がゆっくりと落ちてくる。もう落ちたら辺りに何もなくなる。


「やめろーーー」まおが叫んでいた。


なにごともなく、辺りは鳥たちが鳴き、風はそよいでいた。


「は?」


村のすべての人間が幻覚を見ていたのか?


小鳥が空に浮かぶ娘の肩にとまってさえずっている。


「さて、神はそのちっぽけな男の頼みをきいた。ハレルヤ。じゃあ今度は魔のあたし。人間のお願いなんてきかないんだよ。あばよ、くそ人間ども」


鈴鹿は冷たい風をおこした。周りを絶対温度まで下げる。生物どころか原子も静止する。



「まって、お願い。ころさないで」今度はちえが、叫ぶ。

「お願いはきかないと言っただろう」

「じゃあわたしだけ殺してください」

「意味不明。却下」


「それまでにしてくれ」

アテルイは頭を下げた。

「いちど死の快楽を味わうといい」


アテルイはモレとクルスナの肩を抱きよせていた。

「魔に殺されるものは、魂は救われぬという。すまんなみんな」


足元が凍りついてきた。もってあと少し、息を三回したら終わりそうだ。

「ふ、本当だ。死は快楽なのかな」

アテルイは目を閉じた。


「すいません、なんか気分よさげなところ、お邪魔しまーす」


「え?」


辺りは再び陽光に満ちた、のどかで穏やかな村のなかだった。村人たちも戦士たちも抱き合ったり、座り込んだりして、不思議そうに周りを見回している。


三人の娘の前に、ひとりの若者が立っていた。


「坂上田村麻呂といいます。はじめまして」

「ひとのようだな」

「え、そっち?」


アテルイはしばらく考えて、口を開いた。

「あなたが、まおのご友人、ですか?ここには何を?そしてその娘たちは?」


「えーと、何から話そうかな?そうそう、俺はこんど蝦夷討伐の副司令官になりまして、あ、でも、このまえ辞めちゃいましたが。まあ、そういうわけで、いろいろこちらのことや、人とか知りたかったんですよ。そういうわけですので、うちのエージェント回収にきたわけです」


「よくわかりませんが、討伐ではないと?」

「まあ、そうですが、上司次第なんで、いつまた討伐の任命を受けるかわかりません」

「しかしいま、あなたには兵士がついておりませんが?こんなところにおひとりで?」

「え?ひとりじゃないんですが。先ほどの質問にお答えする形になるんですけど、これは俺の妻たちで、力はさっきお見せした通り、日の本の兵すべてをあわせても彼女らにはかなわないでしょう」

「そうですか。とても恐ろしかった」


アテルイは先ほどのことを思い出し、身震いした。


「では、まおと、ちえをお引き取りに?」

「ええ、ふたりにとてもよくしてくれたこと、感謝いたします」

「それでは、いつかあなたと戦場で相まみえることになると?」

「いいえ。それはもうありません」

「なぜ?いくさにでないのですか?」

「こんなこと申し上げるのは正直つらいのですが、妻がまだ怒ってまして」

「はあ?」

「たぶん俺じゃもう押さえられないかと」

「はああ?」

「いずれにしろこの地は消滅するでしょうから。もうほんと、すいません。もうわがままで」


まばゆい光が天に満ちていた。美しい、とアテルイはおもった。


「まって、鈴鹿さん、テンコちゃん、ミコチ」ちえが叫んだ。


「もうとめられない。時空が震えている。ミコチもとめない。ワンコは助かる」

「みっなさーーん、ごめんねーー」

「薄汚い人間ども、消えろっ」


「だから、ここけっこうおいしいものあんの。鹿のおにくとか。あ、しゃけのお刺身なんかもあるぞー」


空気の震えが止まった。


「とりあえず食べてからにしよっか?」

「まあ、そうね」

「ミコチ、ドングリはきらい。しかにくすき」

どたどたと四人の娘と、あわててモレとクルスナが追いかけた。


「なんなんだ」アテルイはもう倒れそうだった。

「肩を貸してやれ、まお。俺も急がなければ。しゃけがなくなる」

田村麻呂が走っていく。


「まお、教えてくれ。どうなったんだ」

「あー、これはですね、かれら流の侵攻作戦なんだと思います。ぜったい行き当たりばったりですが」

「ちえはおまえにふさわしい嫁だな」

「まあ、そうですね」

「クルスナはだめか」

「いい娘、ですよ」

「なら安心した」

「え?」

「ありがとう、息子」

「なんでそうなる」


「ミコチ、しかもうくえない」のびてろ、そこで。

「もう、いいのか?わだかまりはないのか」

俺はちえに聞いた。

「うん、たぶん、慣れるよ」

「慣れる、か」

「だって、クルスナちゃんとってもいい子なんだよ」

「へえ?」

「小屋で言ったの、あの子」

「なにを」

「まおを苦しめるのは嫌だから自分は死ぬと」

「強いな」

「だからわたしも一緒に死のうと」

「おまえらは、まったく」

「ふたりで泣いちゃった。そこへアンタたちが来たの」

「これからどうする?」

「とうぶん半分半分で生活するつもり。月の半分を都で、半分をこっちで」

「三人ともか?」

「そ。三人で」

「楽しそうだなあ」

「だからここらあたり消されたら困るんですけど」

「あいつら見ろ」

「え?」

「鈴鹿と天姫が、蝦夷の女たちと楽しそうだろ」


鈴鹿と天姫は、モレとクルスナとなかよく蝦夷の料理を食べている。ミコチはそばでのびている。白い大きな犬を寝床がわりにしている。犬は俺に助けてくれと言わんばかりに目線をよこす。

「すまんな。気に入られたおまえがわるい」

「なにそれ」ちえは不思議そうに言った。


翌日、俺たちは、約束をかわした。蝦夷征伐のさいは、けっしてアテルイとモレの部族は攻めない。この土地は守る。アテルイたちも俺たちとは戦わない。不戦不可侵条約が締結された。


「よう、どうだった」スサノオが姿を見せた。

「そべてうまくいった」俺はスサノオの肩をたたいた。


「こいつら落とせば、すこしは楽に戦える。まあ、味方につけちゃったのは意外だったが、おまえらしいっちゃ、おまえらしいな」

「犠牲は少ないほうがいい。おんなこども、老人、泣かせてはならん」

「あいよ、御大将」

「なんだよ。それ」

「がっはっはっは」


山々が白く色づいてきた。もう直ぐ冬だ。春になれば、蝦夷討伐への進軍がはじまる。



いくさがはじまる前に勝負は決まっている。第一次征伐軍はすでにいくさの前に敗れていました。田村麻呂たちは同じ轍を踏まないよう、周到に準備をしています。彼と彼の仲間たちの主眼はひとつ。やがて討伐軍の命がおります。

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