覚醒
俺は何だかが分からなかった。
気がついたら変な所にいて更にはとんでもない化け物に見つかったのだ。
こんな時、死んだフリすればいいんだっけと一瞬思ったがそれは熊だしそもそも意味が無い。
てかそんな場合ではないと思った時、一気に恐怖が込み上げてきた。
そしてもう殺される、せめて楽に死にたい…てあ!俺もう死んでたわ!!
とかでもう諦めた時現れたのが緑色の髪をした一人の女性だった。
自分の命を救ってくれた恩人だ。そんな恩人に俺は言った。
「いやこんな剣じゃあんなバケモンと戦えないだろぉ!!」
と言ってしまうぐらいその女の人の剣は………
短かった、短剣と言うやつだ。どう考えてもあんなバケモンに太刀打ち出来るわけない!!
と思っていたがその人はその短剣に向かって何かを呟いていた。
「精霊よ、私に力を貸してくれ。そして目の前の歪みに粛清を!!!」
と言ったその時、短剣に緑色の光が宿った。
「風龍の息吹!!!」
そしてその剣から風が吹き荒れ……
目の前の狼を切った。
「流石にこれだけでは倒れないか…なら!」
今度は剣を上に掲げた。その時、
ーーーーー■■■は■■だ■■■■いけないーーーー
という声が俺の頭に響くように聞こえたが気のせいか?だが上手く聞き取れない、無視してその人を見ると、その剣の緑色がより明るくなった。
「断罪の風!!!」
そう叫んだ途端、その狼は吹き飛び、何とか立ち上がろうとしたが流石にこたえたのかその後倒れ、そのまま動かなくなってしまった。
「ふぅ、やっと終わった…っと大丈夫だった?君。」
「え…あ、うん、大丈夫…です?」
「何で疑問形なのよ、やれやれ、てかあんた見たところ武器も何も持っていないじゃない、一体何でこんな危険な所にいるのよ、ここの魔物は初心者でも何とかなる強さだけど流石にこん『ちょっと待て、魔物って何だ?』はぁ?あんた何言ってんの?」
俺が聞きなれない…いや、確か異世界ものの小説で読んだぞ…でも現実にいるわけないし…もしかして…これは!
「異世界転生!!『うるさい』あ、すいません…」
つい興奮して大声を出してしまった恥ずかしい…
「一体何なのよ…もぅ…取り敢えず森から出ましょ。
こんな所にいつまでもいたんじゃ流石に死ぬわよ?
私だっていつまでもあんたを見てられないし…」
「…そうだな、確かにいつまでもこんな所に居たくないしな。」
「それじゃあ行きま『ちょいとお待ちなお嬢さん』っ!?」
いつの間にか俺たちの後ろに人がいた…てか何あれ?ピエロ?うん、どこをどう見てもピエロだ。
この世界にもいたんだピエロ。
「ちょいとちょいとのお嬢さん、ダメじゃあないですかぁ、ブラッドウルフはこの先色々と必要でしたのにぃエヘヘへへへ」
うわキも!!何こいつの笑い方、流石に生理的悪寒がヤバイ………………………て…え?今何気に聞き捨てならない事を言ったよな、あれ、あのバケモン、こいつのせいなのか?
俺軽く死にかけたんだけど…
「おいちょっと待て、お前ふざけ『見つけた』んな!って…え?」
「おや?お嬢さんとあった事がありましたっけ?」
どうやら彼女はこのピエロの事を知っているみたいだ。
「とぼけないで!貴方が!あの時!私の村を滅ぼしたんじゃない!!そしてあの人も…」
先程まで冷静だった彼女が突然取り乱した。
てか何だ?滅ぼしたって?穏やかじゃないな。
「ほへ?村を滅ぼした?私が?おかしいですねぇ…
私はついこの間我が愛しのご主人様に創ってもらったばっかりですよ。創って…ね♥
もしそうだとしたらおそらく貴方が言っているのは昔に作られた私ですねぇ…でもそちらは昔にイレギュラーに殺されてます」
「いれぎゅらー?よくわかんない事言わないで、どちらにしてもあなたがやったということじゃない!」
「ふむ、確かに間違いでは『■■■■■』おっと、
どうやら我がご主人様がお待ちのようだ、貴方と話している時間は無いようですね、仕方ない『行かせないわ!!』邪魔です。」
その人がピエロを止めようとしたが、ピエロがその手を横に薙ぎ払った途端、その人はまるで見えない巨大な手に思い切り殴られたかのように体をくの字にして吹き飛んだ。
「あぐっ!」
「おい!大丈夫か!」
「ふぅむ、この程度ですか…しかし、下手に放置するとまた計画の邪魔をされるのは癪ですし…………
ここで殺しますか。」
そのピエロはそう淡々と告げその手を彼女に向け振り下ろそうとする。
「やめろおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「貴方も邪魔です、そこで見ていなさい。」
そういい、ピエロは残ったもう一方の手で握るような動作をすると、途端に俺の体が見えない手に掴まれたような圧迫感とともに動かすことは出来なくなってしまった。
「大人しくしていなさい、そうすれば見逃してあげますので…ね♥」
そのピエロはそういいウインクした。
このまま指をくわえて見てるしかないってのかよ…
ーーーーーーーーーー■■■ーーーーーーーーーーー
彼女は俺の命の恩人だ、今度は俺が助けなくてどうする!
ーーーーーーーーー■■■■■ーーーーーーーーーー
何か2つの声が頭に響く、何か取り返しのつかない事をしようとしてるんじゃないか、俺…………
このまま抵抗しても恐らくこの拘束からは逃れられないだろう。それに抵抗したところで俺に何ができるってんだ…………
……………そんな事、知るかよ……………
彼女は俺の恩人だ!!それだけで命を張る理由になるだろう!
抵抗してどうなるか?
助けるんだよ!!!彼女を!!!
「ぐおぉあああああああああ!!!!!!!」
「っ!?」
何故か俺はその拘束を簡単に破ることが出来た。
「なに!? ご主人様!まさか彼が■■■何ですか!?
あんな小僧に!?」
ピエロが何かを言っていたがそんなことはどうでもいい、取り敢えず
「爆ぜろ」
「ほへぁ!?」
そう自分が口にした途端、そのピエロは風船のように膨らみ、爆発した。
「う…………うん…………?」
おっと、彼女が起きたようだ、取り敢えず彼女をどうにかしないと。
「え………まさかあいつを倒したの?あの人ですら苦戦してたのに………?」
あの人とは誰のことだろう?しかし今はそれどころでは無い、どうやらピエロの爆発音で周りの魔物達が引き寄せられたようだ、急いで森から出ないと行けない、彼女を背負うのは大変そうだったが、幸い、起きてくれた。
「話はあと!早く、この森から出よう、案内してくれ!!」
「え…あ、うん、分かった!こっちよ!!」
流石だ、気絶から覚めたばかりなのにすぐに情報を理解してくれた。
そして俺たちは森から脱出するために走り出す。
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場所:生命の森上空
「エヘヘへへへ、ご主人様、私の演技も中々でしたでしょう?どうやら彼の覚醒も出来た事みたいですし、ですがどうやら彼……いえ、彼女にも感ずかれてる様子、大なり小なり、彼女は必ず妨害をしてきますよ。」
先程の森の上空には先程、蒼真によって爆発したはずのピエロがいた。
「ええ、分かってます、必ず見つけ次第、この■■の■■■■に■■■■■やりますよ、無理でもせめて完全なる排除を行います、ご主人様、見守っていてくださいね♥クフフフフフ。」
そのピエロは人知れず笑っていた、いや、そこにはもう1人いるのだろう、そのピエロは、1人ではなかった。
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ERROR CODE
Data修復中
ERROR ERROR ERROR ERROR ERROR
侵入者発見直ちにはいpmpdtdtga4mpdteadgjmp
「ふぅ、やっと入れた、ん?ああ、見えるか……………
アハハハ!!まあいいや! まあいいや!!
ククク…この■■は壊させてもらうよ、■■■■■■の思い通りにはさせない、蒼真だっけ?には悪いけど暫く囮になってもらおう!!
どうせ見てるんだろコノヤロウ!!下克上だ!
55458戦55457敗1引き分けの記録に一勝をぶち込んでやるよ!!!覚悟しとけ!!!
この”世界之練習”が終わった時がてめぇの最後だ!!!覚悟しとけ!」
プログラム再起動
侵入者形跡無し
ソレデハ
コノケイカクヲ
ハジメマショウ
描き終えるのに約1時間、まだ慣れてないから思ったより辛いです、でも楽しいので頑張ります。
因みに今日から少しだけ投稿が遅くなります、完全に気まぐれなので、暇な時にでも見ていただけると光栄です。これからもよろしくお願いします。