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表舞台~繋ぎゆく終末への時間~  作者: スシェリー
2章 アンライトプリンセス
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ノストラダムスの予言

俺の能力は今わかっている時点で使えるものは自分の言葉を現実にする事。

それにはどんな制限があるのかは全ては分かっていない。

だが、それでも自分の話した事が現実になるのは実にチートだと思った。


「だからどうした?」


…目の前にいる龍に会うまでは。


「…なん…で?」


おかしい。

あのピエロやろうを潰した時は簡単に行えたのに何故か目の前の龍には何も効かない。


「簡単な事だ。

其方より我が主の方が強いだけのこと。

我はよく主の戦闘に協力している。それ故に昔とは比べ物にならぬくらい強くなっておるのだ。」


と龍は言った。

自分より主の方が強いと。

だが、悪夢はそれだけでは終わらなかった。


「……なーにペラペラ喋っちゃってんの?あんまし私の事を喋んなって言ったよにゃ~?」

「んぐっ!?」


そこには試験会場にいた黒ローブの2人組がいた。

…てかやっぱり絡んできた…

その片方が龍に向かって喋り出す。そして龍の顔が青い

…てかもしかしてこいつの主って…


「あ…主…なぜ此処に…?この者の力量を測るのは我に任せたと…」

「でも見ないとは言ってにゃーやーよ?」


やっぱり主ってのはこいつか!という事はこいつ強いのか?

しかし何で語尾ににゃを付けるんだ?


「取り敢えずそのくらいにしたら?時間の無駄じゃないの?…まぁどっちでも私は良いんだけど。」


すると黒ローブのもう片方がそういう。

てかもしかしてこいつら声からしてどっちも女なのか?


「にゃーはっはー!分かってる分かってる!どうせすぐに要件も終わるしにゃ~!まっ、取り敢えずタンラフト、戻れー。」

「はっ!」


そして龍は黒ローブの影に入るようにして消えていった。


「さーてと、とりま色々と状況判断も出来たし…」

「ちょっと待てよ…いきなり人を襲っといて謝罪も無しかよ。」


流石にこれは我慢出来るはずがない、突然人を殺しかけたのだ。普通謝罪では済まないのだが、何も無いのでつい口を出してしまった。


「…………んにゃ~…ぶっちゃけ私には謝罪する事なんてないんだけどにゃ~…

だってこの”程度”で死ぬんだったらさっさと死んだ方がマシだと思ーにゃーよ?」

「「「はぁ!?」」」


流石にこれには俺だけではなくリフターと……あれ?今更だけどコイツは名前なんだっけ?


「いや!白龍よ!神の使いとも言われる伝説の生き物なのよ!それをこの程度ってどういう事よ!」

「そうよ!それに話に聞いた白龍よりも断然強かったわよ!」


えっ?そうなの?話に聞く白龍ってどんな強さなんだろう…と思っていたらそれに対し黒ローブがとんでもない爆弾発言をしてきた。


「…はっ!神の使いとか、神って言ったってことは創世神ではにゃーじゃないの~。あんな雑魚の使いとかタンラフトに悪いから後で謝った方がいいにゃーよ?はっ!」


俺たちを馬鹿にしたようにそいつは言った。

…おいこいつ今神のことを雑魚っつったぞ?何こいつ、その言い方ただとまるで神にあったことが…


「何よその言い方?まるで実際にあったことがあるみたいな言い方は!」


おっと、名前知らんけど何か俺と同じことを言ってるなぁ…

だが、それに対する返答は先程とは比べ物にならないくらいの爆弾を投下した。


「…神なんかより強い奴なんざいくらでもいるしあんな外道に比べたら魔物の方が優しいと思うけど?

てかあった”みたいな”じゃなくてもう何度もあってにゃーよ?」


…よし、こいつに関して理解しようとするのは辞めよう。


「てかそんな事をはどうでもにゃーやーよ。」

「「「いや良くねぇよ!!!」」」


何かどう考えても重要な事をそんな事を呼ばわりして切ったぞ!


「本題ほんだ~い!取り敢えず要件だけ言わせてもらうよ~!」

「…もういいよ、てかお前は一体なんなんだよ…」


どうしてもその話題を出す気がなさそうなので、仕方なく諦め、せめてもの思いで名前を聞こうとしてみた。

すると相手は待ってましたと言わんばかりにドヤ顔になる。


「にゃーはっは~!良くぞ聞いてくれたにゃ~!

でも残念!今はまだ名前は伝えられにゃ~よ!

何で私のことは取り敢えず”預言者ノストラダムス”とでも読んでくれにゃ~!」


ノストラダムスって何でこいつが知ってんだと思ったが、それもすぐに分かる。


「あ、因みに何でこの名前を知ってんだーとか自惚れ言葉君は思ってるだろうけど。」

「自惚れ言葉君って俺の事か!?」


何か確かに自分の能力に自信を持ったりはしたけどでも流石にそれは酷くねぇか!?

そしてトドメの一言。


「私は君と同郷の者だよー。」

「はぁ!?」


もう何度驚いたか分からない。

それが本当か分からないがだが、その名前を知っているということは本当に同郷(にっぽんじん)なのだろうか…


「何でそんな君に予言だよー、しっかり聞きにゃーよ~?

そんじゃ予言。

汝、特殊な道具を扱う店にて信仰の姫と出会うだろう。その姫の言葉を忘れてはいけない。

もしその言葉を忘れるならば一つの光が消えるだろう。

言葉の謎を解け、記録の書がヒントになるだろう。

味方は二人、それ以外は信じてはいけない。

って所かにゃー?

まぁ信じるか信じないかはあなたし…ゲフンゲフン

だよー!そんじゃぁねぇ~♪」

「えっ、あっおい!」


だが気づいた時にはローブの二人組は消えていた。

あの予言とやらが本当かは分からない、だが、頭の片隅には入れて置いた方がいいだろう。


「……………どうする?」

「「……………帰りましょう。」」


いつの間にか周りもただの(?)森に戻っていたがそんな事は分からねぇ、俺たちは何も見なかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


場所:生命の森入口


「……何でいるんだよ…」

「んにゃ?」


そこには意味深な事を言うだけ言って帰って言ったはずの黒ローブの2人組が何事も無く並んでいた。


「そりゃぁ…にゃぁ?」

「…一応私達も監督として来てる訳だし。」


これからはあまり姿を見せないとかそんなの関係なくそいつらは堂々と立っていた。

てか黒ローブを着ているのはコイツらだけなので存在感が強い。

そんな事は俺からしたらどうでもいい。

何故なら俺はコイツらに龍を仕向けられた所為で試験にはマトモに参加なんてできる訳もなく一応俺の監督兼監視をしていた二人が(帰りに知ったのだが赤髪のロリの方は名前をナカミリと言うらしい)が、気を利かせて嘘の報告をしてくれるらしい。


「俺はお前らの所為で試験にマトモに取り組めなかったんだぞ!ふざけんな!」

「はい煩いにゃー…もうちょい静かに静かにゃ~。」


俺の今後の人生に関わるかも知れないことをコイツは煩いと切り捨てやがった。


「いや、どうすんだよ!こんな…『だから煩いにゃーよ?それに大丈夫、こっちが先に話をつけたからにゃー。 』…はぁ?」


そしてそいつが試験担当者であるバレッタを指さす。

するとなんと担当者であるはずのバレッタがこちらを見たと思いきや黒ローブに向かってOKサインを出している。


「事前に話はつけて合格確定にしてもらったからにゃ~♪」


…一体コイツは何者なんだろう…あの鬼教官にしか見えないバレッタさんに話を付けられるとかコイツほんとにとんでもねぇな…


「取り敢えず私達はこっから先まだやる事があるからそろそろお別れだにゃ~♪

まっ、多分そっちが気づかない間に私達の素顔を見る事にはなるだろうけどにゃ~♪

んじゃ!まったにゃ~♪」

「そういう訳だから、それじゃ、さよなら。」


そういい、黒ローブの二人が去っていく。

その時、バレッタさんが少し残念そうに二人を見送ったのは見なかったことにしよう。アイツらのことがますます分からなくなってくる。

と、その時、黒ローブの余り喋らない方がこちらを見て言った。


「…魔法は全部で5属性では無い。

あと4属性が隠れて存在してる。

あと、シェ……えっと…ノストラダムス…だっけ?あのことは言わなくていいの?」

「んにゅ?……あー!そうだった!うっかりうっかり!そうそう、御三方に最後の忠告ー!

…まぁ実際には最後じゃないんだけど…

まぁこれは大事な事なんで真剣ににゃー。」


黒ローブの片方があと4属性あるということに驚きを隠せないリフターとナカミリ。

そして最後(仮)と言う忠告はより俺達を混乱させるものだった。

ノストラダムス(仮)は今までとは口調を変え、こういった。


「魔物の正体をしれ。

もしお前が勇者だったのなら知らぬが仏だろうが、…まぁ知らなかったら私はそいつを勇者と認めないがお前はそうではないだろう?

もし魔物の正体を知らずに過ごすというのなら…何時かはそれが厄災としてお前の元に戻ってくるだろう。

魔物の正体を知るヒントはより噂話に耳を傾けろ。

全ての噂が根も葉もない言葉とは限らない。

もし気になった噂話があるのなら、それを心に留めておくといい。

一見関係無さそうな話でも、何時か本気で魔物について知ろうとした時、その研究の助けとなるだろう。

魔物は世間では(いく)つかの種類に分けられているが、もし魔物の正体を知ったのならば、魔物の種類は2種類にまで絞る事が出来るはずだ。

1番のヒントは竜種、魔人の2種族だ。


……という感じかにゃー♪以上!まっ、メモを用意しといたし、忘れたらまた読み返すといいにゃー♪」


と雑にいい、恐らく今言ったことが書かれている紙をこちらに放り投げると今度こそ瞬間移動か何かで姿を消してしまった。


「…一体ホントに何なんだ?」


俺がそう呟く。俺の傍にいる2人もそう思っているだろうと思い、視線を向けて見ると、その2人が何故か驚いた様な表情で黒ローブの二人が消えた所を凝視していた。


「?どうしたんだ?」


と俺がそう問いかけると2人はこう答えた。


「「…………ま……魔法……の…えい……ゆう……?」」


と。


「最後に少しだけ見えたあの顔…そしてどのくらいかは分からないけれど、私達の知らない魔法知識…

あれは…」

「…どう考えても…魔法の英雄…」

「おい…そいつって確か最近姿を見ないんじゃなかったのか…?だがつまり、そいつってのは…」


「「ミリア…………」」


………やはりそうだったのか……だが、それならそれでより意味が分からない。

最近姿を見せていないと言われていた英雄がよく分からない黒ローブを着ながらよく分からない人物と共に行動しているのが明らかに怪しいとしか言い様がなかった。

だが、俺はそれよりも明るい性格の(あの性格さえどうにかすれば兎に角ミステリアスになるのにと思いながらも)人物が言っていた魔物の正体を知れということに疑問を持っていた。

それ即ち、あの黒ローブは最低でも予言した方は魔物の正体を知っていることになる。

だが、それだけでなく、勇者は知らない方が良いかもとは言っていたが、俺は知った方がいいと言うのは一体どういうことだ?

…今は考えても仕方ないか…

俺は(仮)ノストラダムスの言っていたことを一旦保留にする事にした。

因みに、この後試験合格発表の際不自然にならないような程度に、しかし平均よりも上な評価が付けられていたことにより、ちょっと凄い奴という評価を周りから受ける事になった。あのローブ野郎何気に気が利くんだよなぁ…

次回から本編に入る予定です。

そしてノストラ(仮)は多分ちょくちょく、と言うよりできるだけ出したいです。

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