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異世界転生達の相談室  作者: 磨雄斗
2/33

2.異世界転生達の相談室

start

ぉくん………りおくん…………………おーぃ……


「おーぃ、ミヤリオくーうん」


パチ


………あれ、生きてる?

「よかったーあ……生きてるーう……ふぁぁわ」

「あ、ヒロさん……」

……ん?なんか温かい?

「………うわ、ああ!?」

なんで真花(まか)に抱きついてたんだ、俺!?

「ぷっはあ!何抱きついてんのバカあ!!!!」

バシッ

「いったああ!!」

いきなり殴るな!めちゃくちゃ痛いんですけど!


ガンッ

「いっだああぁぁぁ……」

今度は壁にぶつかったぁぁ…………って、え?壁?


「……わっ、さっきの家!?近っ!?」

「んん?ドアになんか貼ってあるよ?なになに?

″ドアを開けろ、愚民共(ぐみんども)″?」

「わぁ。リアルのザ☆厨二(ちゅうに)びょーぉさん来たかーぁ」

「なんで「ザ☆」?それより、開けます?」

ベージュ色のドアを指さした。

俺的には、情報収集のために入りたいんだけど。


「うん。私も入りたい。」

「僕も賛成ーぃ。じょーぉほーぉ大事ーぃ」

おっと、心の声が聞こえてたらしい。

「てなわけで、下宮くん!ドア開けて♡」

「えぇ……なんで……」

「先に意見をいったのはミヤリオくんだよ…ふぁあ」

……ま、いっか。

すっと立ち上がり、ドアノブに手をかけた。


カッ…チャッ


ゆっくりとノブを回し、ドアを開け…………


バンッッツ!!!!!!!


「おっせーよ愚民共(ぐみんども)おおおお!!」

「たあああ!!?なんか出たああ!!」

2歩ぐらい後ずさった俺は、出てきた人を見た。

白銀の前髪で右目を隠し、露出している左目は、エメラルド色。白の翼が生えた黒いコート。右手には杖。

俺的には″ザ☆厨二病″だ。


「なんだ、その目は。まあともかく、中に入れ。」

「えー。厨二病さんの家には入りたくない主義なんですけどー」

と、真花が嫌そうな顔をした。

「誰が厨二病だ!俺は正真正銘(しょうしんしょうめい)のガブリエルだ!!」

さ、さらに厨二病の疑いが……


「ね〜ぇね〜ぇ。この世界の関係しやあ?僕達なんで集められたの〜ぉ?」

「だからー!中で説明してやるっての!いいから入れ入れ入れ入れ入れええ!」

なんでキレてんだ。この人。


────────☆☆☆☆☆☆☆─────────


そして、俺達は中に入った。

今着ている服がしっくりくる、喫茶店のような室内だった。レンガ模様(もよう)の壁に、マスターがいそうなカウンターと、1組の席が3つある。


突然、ふわっといい匂いが放たれて、俺の手の中に入った。 手元を見ると、コーヒーの入ったマグカップがあった。

「それ飲んで、ここに座れ。」

ガブリエルさん(?)が適当に席を指した。俺はそこに座り、コーヒーを一口飲んだ。

……うまい。

()がいれたんだ、そのコーヒー。」

と、ガブリエル(仮)さん(この呼び方でいいや)が言った。へぇー、以外。

「これブラックじゃん!にがっ!ミルクと砂糖は?」

生意気(なまいき)小娘(こむすめ)だな。敬語を使え、敬語を。」

「はあぁ?なんで厨二病に使わなきゃいけないの?」

「だから!よはガブリエルだっつーの!」

「仲良いね〜え」

「「よくないっっ!!」」

よくあるリア充になる系のやつじゃん。この流れ。


「全く……とにかく、今から説明するぞ!」

今頃感がハンパない気が……ま、いっか。


「まず、ここに来た理由からだ。その理由は………」

、、、、そ、その理由は、、、、、、、、、、、





「……″異世界転生″をしたからだ。」




「「「…………………………………………。」」」




「、、、、そ、その理由は、、、、、、、、、、、」

「今言っただろうが。異世界転生だよ、異世界転生」

「ほ、本気で言ってんの?厨二病だから言ってんの?」

「本気だろうが。あと、厨二病じゃねーから。」

「ば、バカなの〜お?」

「バカなわけないだろうが。天下のガブリエル様だぞ。」

ほ、ほんとに、アニメで聞くような異世界転生したのか!?俺達!?


「待って、転生ってことは、私達死んだの!?」

「当たり前だろが。」

死んだ!?…………………そっか。転生って、死んでどっかで生き返るみたいな意味だからな。

死んだのか、俺………死んだ時の記憶ないけど………


「ま、ショックを受けることは分かるが、仕方ないんだ。死ぬのなんて誰も予想できないからな。」

「な、なんで、僕らは異世界転生をしたの?」

眠気の覚めた声で、ヒロさんが聞いた。

一瞬、沈黙が現れた。

数秒して、ガブリエル(仮)さんは口を開いた。


「愚民共は、死ぬ前に、『何か』を忘れたんだ。それで、世界軸とやらがバグってここに連れてこられたんだ」

「な、『何か』って………何?」

「それを見つけるべく、この相談室……コロウマ相談室をやるんだ。愚民共、3人でな。ここらには7つの異世界がある。

現界(げんかい)天界(てんかい)獄界(ごっかい)形界(ぎょうかい)童界(どうかい)生界(せいかい)魔界(まかい)の7つだ。」

「異世界って多いんだねーえ」

興味深く、ヒロさんが言った。ホント、異世界って一つかと思っていた。

「まーな。ちなみに、天界、獄界は天国と地獄。

形界は人形の死後の世界。童界は童話の登場人物の死後の世界。生界は動物の死後の世界。

んで、現界は愚民共が住んでいた世界だ。」

「に、人形に死後の世界なんてあったんだ…」

ポカンと口を開けてしまった。いやぁ、想像して無かったなー。


「あ、そうだ。愚民共にこれをやろう。」

と、コートのポケットから出したのは、キレイな色をした3つの水晶だった。それぞれに白、青、緑色に輝いている。


「これに、思い出した『何か』を告げれば、なーんと

びっくり。

もう一度、現界に戻れるのでーす( ˙-˙ )」


棒読みだなー……って、ええええええええぇぇ!!?


「つ、つまり、生き返られるの!?」

「そうだ。だから頑張りやがれ愚民共。相談内容にヒントがかくされているんだからな。覚えとけよ」

と言いながら、それぞれに水晶を渡した。

俺は緑、真花は青、ヒロさんは白だ。綺麗だな〜。


そのあと、上が住居になっていることを教わった。それぞれ部屋が割り振られているらしい。よかった、一部屋じゃなくて。あと、コーヒーが何種類かあることと、ココアも紅茶もあるなんでもあることも知った。


「………というわけだ。じゃあ、そういうわけで、明日から相談室をやってくれ。魔女がきても驚くなよ愚民共」

「はーい厨二病さーん」

「うっせー愚民!!まー、そういう訳で………………頑張りやがれ、愚民共」

短いエールを残し、ガブリエル(仮)さんは行ってしまった。


こうして、俺達の相談室、コロウマ相談室は始まった。何が起こるかは分からないが、この二人とならやれる気がした。すっげえ多分。



「いよいよ、3話目には相談者が到来!その正体は!?」

「その前に、相談室の係を決めるよん☆」

「お楽しみに〜」

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