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異世界転生達の相談室  作者: 磨雄斗
18/33

9.ライスケーキ(父)の相談室(前編)

How are you ?

Are you sad?

I know.......the reason is me.

”I'm sorry.”

I said it.

Then you started cry.

I couldn't stop your tears.

Because I don't have the right to confel you.────

───午後1時15分


「下宮くん、大丈夫?」

「えっ?何が?」

「何がって………焼きそば全然食べてないじゃん。」

「え、そう?」

「具合悪いの〜?」

「あ、違います。その………さっきの、CD。」

「あー、秋宮兄妹の?」

うん、と頷いた。

朝、前世ヤギだったという生界の配達屋が、秋宮兄弟のお礼品を届けに来た。どうやら、配達屋は生界にしかないらしい。ヤギの郵便的な歌があったような気がするのは俺だけ?


「確か、オオカミバンドのCDだよね〜?ミヤリオくん、好きじゃないの〜?」

「いや、そのトラック7の曲が失恋ソングだったんですよ。英語なんですけど凄く心に響いたんです。」

「なるほど。私も、届いた『童界版:グリム童話』の話で泣きそうになっちゃったよ。」

「僕も、届いたシルクハットに白い犬耳ついててね〜、触ってたら泣いちゃった〜。」

ひ、ヒロさんのはよく分からない。

けど、ほんとうにあの曲心に響くんだよなぁ………


チリンチリン………


ん?相談者さんか


ばっっっふ



「っ!!!!!????」


な、なんだ!?覆われた!?呼吸出来、な、い、んぐっ、………ぐぁ…………ぐっ……………


ガタンっ!


「い……ってぇ」

「し、下宮くん、平気!?い、椅子ごとひっくり返ったけど!?」

「痛ぇ………けど、呼吸楽になったから平気。」

「「大丈夫!?」」

「はい、ヒロさん。大丈…………」

……待て。逆さまの世界にヒロさんともう1人いる。

でも、俺の頭がおかしくなった訳ではなく、真花ももう1人の方を見ている。


「………は、初めまして、?」

「み、みみみみミヤリオくんんん!?」

「落ち着いて。あと、後ろの人に言ったんですよ。」

「あ、なんだ〜。………どうも〜。」

「……どうも。」

ヒロさんの後ろには、白衣を着ている男性がいた。

深い青色の目に、青い長髪。よく見たら、ストレートの長髪の中に1束だけ、ぴょこん、とはねている。

と、俺の顔に貼り付いていたらしき白い物体が、モゾモゾ動いて、ぴとっ、と彼の長い足に貼り付いた。


……………い、生き物!?

「こら、人に迷惑をかけるなと言っただろう。」

「………むちぃ。」

「「「喋った〜!!!」」」

初めて見た、異世界風な生き物。溶けたバニラアイスのような見た目で、つぶらな瞳と両頬の赤い星が可愛い。ミカンの帽子っぽいもの被っているのも可愛い。


「あの、この子がご迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ありません。」

「いえいえ。俺も転んだままですみません………あ、ありがとうございます。」

手を貸してくれた。優しい、クールな人だなぁ……


「すみません。ボク、相談に来ました。『非生界(ひせいかい)生息物(せいそくぶつ)研究所(けんきゅうじょ)』の研究員をやっております、ダクリオン・マグタ・ビーンです。この子はモムチ。モチの妖精です。」

「お〜٩(●˙▿˙●)۶…⋆ฺ妖精さんなんだ〜!」

「はい。」

今考えたけど、ミカンの帽子を被っているのって、鏡餅に似せるためなのかな。


「そいで、相談内容は?」

「恋愛相談です。」

「任せなさい!下宮くん、今日記録係変わって♡」

「え!?んな、いきなり……」

「僕は、い〜と思うよ〜」

「ボクも構いません。ところで、御二方の名前は?」

「あ、私は西岩真花です!」

「僕は、コーヒー係の古鳥広斗で〜す。」

勢いで決まってしまった!………ま、いっか。兼記録係だし、恋愛相談は、真花の方が向いているし。今日は、記録係を精一杯努めよう。


────────☆☆☆☆☆☆☆─────────


ダクリオンさんメモ

本名:ダクリオン・マグタ・ビーン

誕生日:9月1サファイア)

年齢:20歳

相談内容:失恋


「え、失恋?」

メモしながら俺が驚いてしまった。

「じゃあ、どうしたら復帰できるかとかですか?」

「あ、違います。………渡したい物があるんです。」

「渡したい、物?」

「むちぃ。」

彼の代わりにモムチが頷いた。その後、ダクリオンさんは話し始めた。。



オオカミバンドの名前:LOstVEろすとぶ)


秋宮間千「僕の一番大好きなオオカミバンドです♡♡」

秋宮紅琴「前書きは、お兄ちゃんが入浴中に熱唱している曲です。マジうるさい。」

「えへ。」


─────────中編へ続く──────────

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