7.あの悪役の相談室(後編1)
1ヶ月以上も更新しなくてほんとにすみませんでした
!!!!!!
前のめりに倒れる秋宮間千さん。
その後ろに立っていたのは、お馴染みのガブリエル(仮)さんだった。
俺は、てっきりニャーラルさんかと思っていた。
「な、なんで厨二病がいるん!?」
「うるさい、岩の愚民。よは、助っ人に来てあげたんだ。感謝しろ。」
「い、イワ?」
あ、真花は岩の愚民なんだ。
もはや生物じゃないな、ニックネーム。
……てか。
「ガブリエル(仮)さんって、演技できr」
「「ガブリエル様あっ!?」」
と、秋宮兄弟が叫んだ。
………てか、秋宮(兄)は2回も踏まれたけど平気かな。
「あ、あんたガブリエル様、なの!?」
「こら、紅琴!あんたとか言わない!」
「てか、コイツってそんなに有名なn……んぶっ」
「………なわけないだろ。」
真花の両頬を掴み、ガブリエル(仮)さんは言った。
多分、有名人という事を否定したかったのかな。
………が、次の言葉は、思いがけないものだった。
「よは、ガブリエル様に憧れているだけの、ただの天界人だ。」
「へー、天界人なんですかー!」
「天界人って、天界出身の?へぇ、すげー」
「「…………はああああああっ!?」」
待て待て待て待て待て待て。
何言ってんだこいつ!?
「ちょ、ガブり」
「よの名前は、仙口有磨。この格好だって、所詮ガブリエル様の真似だ。」
………遮られた。
「ガブさんね、名前伏せる事を条件に出てくれたんだ。」
と、ヒロさんが囁いてくれた。
「ひよっほ、もうはなひてくれます?厨二病はん。」
訳:ちょっと、もうはなしてくれます?厨二病さん。
「いい加減、その呼び名を変えろ………お前の頬柔らかいな。」
「ふぁ……ひゃめ……んん……ぁっ………」
………………。
「下宮くんも男の子だね〜、顔が赤いよ〜☆」
「有磨さーん、来てくれたのは嬉しいんですけど、何演じるか分かっているのですかー?」
無視した〜、って聞こえたのは気のせいだ。うん。
「当たり前だ。白雪姫の7人の小人だろ。だから、もう3人助っ人を連れてきた。」
入っていいぞ、とドアに向かって言った。
すると、トコトコ、と小学生ぐらいの可愛らしい男の子3人が入ってきた。
「ほら、挨拶しろ。」
「「「こーんにちはー!!!」」」
「「「「「こ、こんにちは。」」」」」
みんな髪が同じように短くて、同じような白いワンピースを着ていて、3つ子みたいだ。
「おれはね、カミールっていうのだぜ!」「ボクはね、ブリールなの!」「あ、あのね、ぼくはね、ラーフィールなんだぁ」
か、可愛い。。。。。
「仙口さん、カミールさん、ブリールさん、ラーフィールさん、よろしくお願いします!それでは、台本を配りたいと思います!」
ニコニコ笑いながら、俺達に台本を配ったーって、ぶ厚っ!
「こ、ここ、こんなにぶ厚いんすか!?」
「「え〜?そんなにぶ厚くなくね〜?」
「だ、だって、ノートぐらいありますけど!?」
「「ふつ〜ふつ〜。」」
そ、そういうものなのか。もっと薄いのかと思った。
「ところで、……あー…名前………」
「あ、秋宮間千っす。こちらは妹の秋宮紅琴です。」
「じゃあ、秋宮(兄)。本番はいつなんだ。」
「あ、ちょうど1週間後です!」
「………ええええっ!!!???」」
「「お〜٩(●˙▿˙●)۶…⋆ฺ」」
「まぁ、そのくらいなら大丈夫だな。」
「「「頑張るぞーぉ!」」」
な、なんで皆普通の反応なんですかぁぁ………
────────☆☆☆☆☆☆☆─────────
───そして、あっという間に6日後。
「はいっ!じゃあ、ラストのシーンやりますよー!」
「「「「「「はいっ!」」」」」」」
───15:25
グリム中等学園の体育館にて。今日は、最後の練習だ。あのぶ厚い……俺にとっては分厚い台本は、ほとんど暗記してしまった。1週間って案外長かったな。
「下宮くん、独り言うるさい。」
「うるせぇ、真花。あと俺の名前は、アイだ。」
「じゃあ、私………じゃなくて、ウチは、ユアや。」
「は〜いは〜い、2人とも静かにして〜」
「ヒムの言う通りや、あんたらおとなしくしないんやったら出ていってくれはる?」
「「へーい、ハーズさーん。」
はてさて、7人の小人にも名前をつけた方がいい、という秋宮(兄)さんの提案により、
俺はアイ、真花はユア、ヒロさんはヒム、有磨さん(旧:ガブリエル(仮)さん)はハーズ、カミールくんはゼイ、ブリールくんはイズ、ラーフィールくんはアズ
という名前になった。
「てか、白雪姫くん、服似合っているよね。」
「それな。王子ちゃんも、すげぇイケメンだよな。」
「てか、キスシーン楽しみだなぁ」
「ハイハイ。」
そういや、危うく忘れかけていたが、この白雪姫は、男女逆転版なのだ。
「白雪兄ぃ、スタンバイOK?」
「OKだよー」
「皆もOKー?」
「「「「「「「OK────!!」」」」」」」
「じゃあ、3、2ーいちっ!」
「……明日、頑張ろね。」
紅琴さんが言ったか否か、柔らかく、真花が俺に微笑んだ。
……ド。キ
スポットライトが、
真花だけを照らしているように見えたのは、
今日の真花のピンの色が、黄色だったからかな。
次回はいよいよ本番!
これから、更新ができない日が続くかもしれませんが、どうか待っていてください!!