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ブルー・スカイ  作者: 高山俊幸
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ブルースカイ

平成29年、2018年 6月27日

僕は平凡な朝を迎えていた。誰もいない、僕しか住んでない古びたアパート。

父親も母親もとっくに死んでいる。

ーーーー脳裏に浮かぶのはある新型機体の起動実験での事故

でも、あんな機体じゃ役にたたない。誰もがそれを実感した。

ピピピピ ピピピピ

「アラーム音…もうそんな時間か」

僕は水を飲み、直ぐに家をでた。

いつもと変わらない通学路…今日も平凡な毎日が始まった。

でも、この国は一度戦場になった。

ーーーある機体によって

あの機体が空から降ってきて、研究施設も…そしてこの町全ての人を殺した。

僕には普通の通学路に見えている…寝ぼけているな。

目をつぶり、もう一度…目をあける。

そこは、通学路と呼ぶには程遠い光景だった。家も建物も道もぐちゃぐちゃだ。

そう、僕は誰もいない、僕しかいない町で生活している。

そしてようやく、学校と呼ばれた場所に着いた。

学校と呼ばれていた場所は建っているのが不思議なくらい…いや今にも崩れるのではないかと思うような姿になり果てていた。

そして学校だった建物の中に入る。廊下を過ぎ去りながら教室を見渡す…かつての自分の笑顔をおもいだす。友達と楽しく過ごした日々をーーーーー

廊下を抜け、地下に繋がる階段を目の前にする。ここから先は僕と彼女の教室だ。崩れそうな階段を下りながら、平凡な一日が始まると感じた…。僕はおかしくなっているのかも知れない…異常な日々を平凡な日々に感じてしまうのだから。

地下に着いた。ドアを開けるとーーー

「遅いよ!隆至!」

目の前の彼女が怒っていた。いつもの事だ。

「ごめん、亜果利。でも少し遅刻したくらいだ。なんの問題もないよ」

「またそう言って!そういう節だらな生活を送ってるから、いつも私に怒られるんじゃない!!」

節だらな生活とは思えないが…生活面に厳しい亜果利からみたら、少し時間が遅れたり、朝食を1日抜いたくらいでも頭にくるのかもしれない…。

「わかったわかった。明日から気を付けるよ。じゃあ機体の整備にいこうか。」

「もうっ…」

僕と亜果利はそのまま機体の格納庫にいった。

格納庫につくと、「水嶼亜果利!入ります!!!」そんな大きな声をいきなり出した。

「亜果利、僕らは軍人でもなんでもないんだよ?そんな事言う必要は…」

「こういうのは気分よ気分!はい!隆至も♪」

ハァ…とため息をつき僕もーーーーー

「小名木隆至…入ります。」

ごく普通に言って足を踏み出した。

ーーーーそして目の前には青い機体 「ブルースカイ」 があった。

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