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負け組次郎兵衛忍法帖  作者: 鴉野 兄貴
はじまりのこと
1/13

始まり。負け組次郎兵衛登場の事

『要は勝ち組につくことだ。他にない。弱い奴らや負けるとわかっている奴らにつくと死ぬ。それだけだ』


 次郎兵衛の主義はそれに尽きた。

 彼は弱い者や負ける連中につくのは嫌だと公言している。


 若者たちは苦笑いし、首肯しながら酒やよくわからないごった煮を口に入れる。


「次郎兵衛様。小太郎様がお呼びです」


 彼はゆっくり立ち上がると両の掌てのひらを擦り合わせ、薄手のちゃんちゃんこ一つ肩に引っ掛け雪の道に出た。


 里はすっかり雪に包まれ、白が輝き青い空の中を歩むかのよう。


「この老骨に小太郎様はまた御戯れが過ぎる」


 彼はひとりごつとゆっくりと小太郎の屋敷に歩みを進める。

 一歩一歩、吐く息の白の中に浮かぶは若き日々に出会った人の顔。もうお迎えが近いのかなと彼は思い苦笑い。


 忍びのものが布団の上で死ねるものか。

 真中の里桜には雪が積もり、白の満開を描くよう。


 水路に棚田。石垣は雪と日輪で輝き、老骨の彼に心地良き想いとともに小太郎の屋敷へ導いてくれる。


「小太郎様。およびでございましょうか」

オープニングテーマ『ひとり旅』

唄・子門真人

作詞・佐々木守

作・編曲・菊池俊輔

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