第九十四章 〜 媚薬の資格 〜
港町の外れでの、媚薬の投与の5日目。
今日は、最終日の朝。
最終日の開場時間まで、1時間。
昨日も数人、媚薬の投与の為に訪れた。
隣町から歩いてきた人も居た。
公にすると、危険だと判断し、宣伝や募集などはしなかったにも拘らず、人伝に媚薬の話が、広がっているようだ。
そして、貧しい、ヘスーサンの人々は、遠くから何日もかけて歩いて来る・・。
おじさんが、みんなを集めた。
今日は、3日目まで手伝ってくれていた、ボランティアの人々にも来て貰った。
そして、マヤさんも来てくれた。
おじさんが、1枚ずつ取るようにと、紙の束を皆に回した。
その紙には、媚薬の投与の研修と資格の事が書いてあった。
その内容とは・・・・、
◇◆◇◆◇
・資格の種類は、2種類: 『媚薬取扱主任』、そして、『媚薬取扱助手』
・期間は、媚薬取扱主任は、2週間、助手は、1週間
・研修は、おじさんの、施設で行われる
・研修の内容は、媚薬の取り扱いの仕方、人体の知識、媚薬の投与に関しての知識、必要な備品の知識、その他の必要な知識等
※『媚薬取扱主任』の方は、その他に、媚薬の入手方法、備品の入手方法、加えて、研究所の予備知識
・ 一定期間、『媚薬取扱主任』として、活動した後、再度、研修を受けることによって、『媚薬取扱指導員』の資格を取ることが出来るようになる
※ 『媚薬取扱指導員』を取ると、『媚薬取扱助手』の資格を与えることが出来るようになる
◇◆◇◆◇
おじさんは、順を追って説明した。
時間は、30分程で終わった。
その後、感想を皆に聞いた。
ボランティアのほとんどの人は、研修が長期になるため、参加できないと言っていた。
しかし、誰かが、『媚薬取扱指導員』の資格を取って、港町で研修を受けられるようになったら受けた位置言っていた。
今回は、サンチェスが、『媚薬取扱主任』を、マヤさんが、『媚薬取扱助手』の資格を取ることになった。
それから、今回の研修も含めて、研修を受ける人たちの費用は、全てマヤさんが負担ことになった。
サンチェスと、マヤさんが、研究所で研修を受けている間は、スーリャとラディカが港町に残り、投与を続けることになった。
そして、おじさんと、雄紀はマヤさんのホテルの車で研究所に帰ることになった。
そして、明日から、媚薬の投与の開場は、ホテルの一室になることになった。
「一人でも多くのヘスーサンの人々を救う お手伝いをさせて頂けて、本当に興奮してます! 」
サンチェスは、目をキラキラさせて言った。
マヤさんも、嬉しそうにほほ笑んでいた。
「さぁ、今日は最終日、元気に行きましょう! 」
マヤさんが言った。




