第三十九章 〜 後悔の念 〜
何か、ソーハムから、温かい何かが雄紀の心の中に流れ込んだ。
今まで、頭の中で ぐるぐると堂々巡りをしていた何かが綺麗に整列した。
「君と私が統合すれば、全てが見えて来る。」
「統合ですか?」
「私は、転生して君になる時に、置いて行かれた部分だと言うのは話したよね。 だから、本当は、また一つになりたいと思っているんだよ。 自分の心を押し込むのではなく、感じてごらん? 」
「僕は、あなたではありません。 あなたの様には強くありません」
「・・でも、私の様に強くなりたいと感じている」
「僕には、あなたと自分は、全く違う人格を持っているとしか思えません」
「それは、そうだよ! 私は、“同じ過ちを犯したくない”と言う強い後悔の強い感情で 故意に切り離された方の人格なのだから。 そんな感情で、自分の未来の性格を 過去の性格から選べるとしたら、同じにするかい? もう、二度と同じ過ちを繰り返さない様に、後悔の原因を作った人格を選択して切り離さないかい? 私は、その要因を作ったと自分自身に見なされた方の人格なんだ。 だから、君は慎重だろう? 慎重過ぎて、石橋を叩いて、叩いて何度も確認するけど、渡らないでしょ? 結局、石橋を叩くことにも疲れてしまって、石橋を見て見ぬふりをするようになってしまった。 心の中に、わくわくする感情が生まれても、それを押し殺してしまうようになってしまったんだ」
「・・・・」
「でも、子どもの頃は、まだ、狭間の世界と現実の世界の心の境目が薄いから、切り離した人格の私影響を受けることはあった・・、星見岩の時の様に。 悪い行いをした思い出だと、後悔しているけど、あれは自分で自分に課したシナリオだよ。 そして、あの時、君が自分の感情を優先したからこそ、君はここに居る・・」
「え!? じゃ、あれは、良いことだったんですか? じゃあ、あの時の自分の感情の爆発のままに動いた行動が正しくて、今の僕は間違っているっていうことなんですか・・?」
「“正しい”とか“間違っている”とかじゃなくて・・自分が“幸せ”と感じるかどうかってことなんだ。 それに、“幸せ”って感情は、世の存在全てに伝染するんだよ。 感情全てがそうなんだけどね。 でも、どうせ感染するんだったら、“幸せ”に感染したいでしょ。 そして、世の中が幸せになった方が良いでしょ。 でも、今の君は、人から“幸せ”の感情が流れて来ても、それすらも拒否している。 君の世界のサティアは、君の傍に居るだけで、幸せだと感じているんだ」
「え!?」
「君は本当に、もうガッチガチのピリピリだよ! もっと、楽~に考えたら?」
「・・どうすればいいのですか? 」




