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第二百七十九 〜 ウルトラマリンブルー 〜
近付いて来る水面は、どんどん加速して行っく・・・・。
雄紀は、ふと気が付いた。
多分、水面が近付いて来るスピードは、多分、いつの間にか一定のスピードになっている。
空気抵抗以上の衝撃は、あまり感じなくなった。
雄紀は、自分自身の心が、まるで凪の海の様に穏やかになっているのに気がついた。
「このまま、目を開けたまま、水面にぶつかれば、僕は何を感じるのだろうか・・・・。 」
雄紀は、ふと、思った。
何れにしろ、雄紀が、今いるところは夢の中のようなものである。
雄紀の、現実に、どのような影響があるのかは、全く未知数である。
雄紀は、そのまま、海面を見つめたまま、状況に身を任せた。
雄紀は、自分の真下の一点を見つめた。
海面が、あっという間に近付いて来る。
一瞬、雄紀の目の横に、海面に反射する自分の姿が写った。
ふわっ!
雄紀の体は、海面に接するか、接しないかギリギリのところで止まった。
鼻先は、海水に浸かった様な気がした。
雄紀は、自分の体が透けていくのを感じた。
すっと、透明になって、消えてしまった。
・・・・どこだろう・・・・。
仰向けになっているのか、うつ伏せになっているのか分からない。
ただ、雄紀に見えるのは、ウルトラマリンブルーの空間だけであった。
そこに、ふわふわと金色の霧が立ち込め始めた。
どうなったのだろか・・・・。




