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同級生と野球観戦

タイトルを少しいじりました。※12/17 4:06 追記

 総司にはいくつかの日課があった。


 ログイン勢となったソシャゲの一斉ログイン作業、録画した深夜アニメの消化や漫画アプリの更新された作品を読んだりなど、ルーティン化した日課がある。


 そして、もう一つ。これは特定のシーズン限定なので厳密には日課ではないのだが、野球観戦も彼の一つの日課だった。


 頻繁に球場へ足を運べないが、プロ野球がやっている期間は応援しているチームの試合をテレビでほぼ必ず観戦する。


 普段なら、一人で喜んだり悔しがったりするのだが、今日は違う。

 昨夜、真白から今日来ると連絡があったので、同じ趣味なのでどうせならと総司は野球観戦に誘ってみた。


 そろそろ野球が始まる時間になり、テレビの前で待機しているとインターフォンが鳴る。


「はい」

「真白だけど」

「分かった。カギは空いてるから入ってくれ」

「うん」


 インターフォン越しにやり取りをして、総司は真白を迎え入れた。


「こんにちは」

「おう、そろそろ始まるぞ。好きなとこに座ってくれ」


 真白がリビングにやって来る彼に促され総司と少し離れてソファに座った。


 英文字が並んだ白のTシャツに下は黒のショートパンツスタイル。昼間と言うこともあり、スポーツメーカーのロゴが入ったキャップを被っていた。


 スタイルの良さと言うのもあるのだろうが、ラフな格好でもとてもお洒落に見えるのだから、流石は美少女言うほかない。


「今日、先発は誰だっけ?」

「ああ、今日は去年のドラ一の新人。今日こそは初勝利してほしいな」

「そうだね」


 言いつつ、テレビを見ながら答えていると、画面の向こうでは選手たちがすでに汗をかいているのが見えた。

 同じ外を歩いてきた真白も、同様に暑かっただろう。


「あ、悪い。外は暑かっただろ? 飲み物持ってくる。何が良い?」

「ありがとう。司さんと同じものでいいよ」


         # # #


 総司が冷えた烏龍茶を用意して持っていくと、ちょうど試合が始まったところだった。


「よっし、初球は良いボールだな」

「ナイスストライク」


 応援しているチームの守備から始まる。まずはピッチャーの第一球が見事に真ん中へ決まった。

 真白も総司も投手を褒めるように手を叩く。


「ああぁ、打たれた……!」

「しかも三塁までいかれたぞ」


 試合はどんどん進行して、敵に打たれればハラハラしながら、総司と真白は行く末を見守り、


「よっしゃっ!」

「おっけー。いい感じ!」


 応援するチームに点が入れば全力で喜び、二人はハイタッチをする。


「あ……」

「やばっ!」


 今度は敵チームが反撃に出て、ものの見事に打球をスタンドに放り込まれてしまった。

 ホームランだ。


「あああぁ、なんで、真ん中に遅い球を投げたんだろ……」

「やっちまった……。もう、かなり球速も落ちてるのに、どうして監督は変えないんだ?」


 それぞれ、つい不満を溢す。

 チームにミスなどがあると、批判気味な言葉を口にしてしまうのもファンだからだ。


 そうしながら、二人はワンプレイごとに一喜一憂する。

 これぞスポーツ観戦の醍醐味である。

 総司と真白は白熱した試合を手に汗握りながら、最後まで応援した。


         # # #


「頼む、押さえてくれ!」

「っ……」


 最終回の表の守備、ランナー一、二塁のピンチを背負っているが、ようやくゲームセットまであと一人のところまできた。

 総司と真白はテレビを食い入るように見ながら、手を合わせて祈る。


「よぉぉしっ! 流石は守護神!」

「やったっ!」


 必死の祈りが届いたのか、味方ピッチャーはきっちりと三振に取って見せた。

 彼らは、そのピッチャーを褒めまくり喜びを爆発させる。


「しかも、二百五十セーブ達成だぞ」

「うん! これは凄い!」


 しかも、今日はその守護神と呼ばれる投手が、とある記録を達成させた瞬間でもあって、喜びのあまり二人は思わず抱き付いてしまう。


 これも、スポーツ観戦ではよく見かける、ならではの光景だが……


「あ、悪い!」

「こっちこそ、はしゃぎ過ぎた……」


 総司と真白は、バッ! と勢いよく離れる。

 二人して、赤面しながら謝った。


 喜んでいる最中は、アドレナリンが出ているのか、興奮して判断力が低下してしまうらしい。

 同性の友人や家族なら、抱き合って喜んだとておかしくはないが、クラスメイトの異性とは、すべきことではなかっただろう。


 思わぬハプニングに、二人はぎこちなく笑うしかなった。


「えっと、試合も終わったし、お手洗いに行ってくる」

「あ、ああ……」


 気まずい雰囲気のままでいるのは、耐えられなかったのか彼女は速足でリビングを出て行く。


「うわぁ……俺は馬鹿だな」


 お互いに非があるといえ、総司は後悔する。


(めっちゃ、柔らかかった。しかも良い匂いもするし)


 そして、リビングに一人、残った総司は抱き合った時の感触を思い出していた。

 男である自分とは違った柔らかさにサラサラの銀髪など、とても同じ生き物とは思えない。


 何も考えないようとしたが、同級生の女の子と抱き合あったということの衝撃度合が強過ぎた。

 しかも、相手は超級の美少女だ。


 フラッシュバックする光景と感覚は、なかなか振り払えるものではなかった。

ブックマークや評価、本当にありがとうございます!


面白い、続きを読みたいと思って頂けたら、ブックマーク、☆☆☆☆☆に色を塗って評価などをして頂ければ、大変嬉しく思うと同時に励みになります。


それにしても、今年は大変でしたからスポーツ観戦が出来ませんでしたね。

私もこんな可愛い美少女と、一緒に野球観戦をしたかったものですw


と、そんな話は置いておき、本日は正午にまでにもう一話、午後にも一話程度お送りできればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。


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― 新着の感想 ―
[一言] 幻の名球会入りですか、、(´;ω;`)ウッ…
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