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同級生と夏休の予定

 スーパーから帰ってきた二人は深春の言葉を思い出し、本格的な夏休みの予定について話し合っていた。


 夏休み前からのんびりと遊んできたが、バイトも始めたりして休暇の序盤は大したイベントには参加をせず過ごして来たので、どこかに行ってみようかという話になったのだ。


 二人共、やりたいことは多くあるのでちょうどいい機会だろう。

 釣りやスポーツ観戦の予定も立てられるならそうしておきたい。


「花火大会の日は空いてるけど、遊びに行ってみるか?」

「ん。いいよ。あの二人には悪いけど折角だし行こう」


 とりあえずは十日後の花火大会に出かけることが決まった。

 飛角や雪菜とも一緒に花火大会に行けたら良かったのだが、彼らは不幸にもバイトのシフトが重なっており、ここから花火を見上げる事にしたそうだ。


 カップルの二人とシフトを変わってあげたいとも思うが、縁日の出店や花火を楽しみたいのは二人も同じなので、申し訳ないがこの日は遊びに行かせてもらおう。


「他はどうするか。ここもそこそこ田舎だしな。あんまり何もないんだよなぁ」

「じゃあ、プールに行ってみたい」

「プール?」


 プールとは意外な単語が出てきたものだ。

 あの手の肌を露出するイベントとは、縁遠いものと思っていたので彼は少し驚いた。


「実はお父さんから市民プールのチケットが送られてきてて。しかも十枚」

「それはまたどうしてだ?」

「なんか、市の偉い人と知り合いみたいで、色んなものを毎年貰ってるらしい。多分それの一つ。いつもいらないやつだけ私に送って来るから」

「もしかして、真白の両親て凄い人だったりするのか?」


 知り合いの市の偉い人とは一体?

 普通に考えて、市議会議員とか役所の重役だろうか。そもそも、彼女の父親か母親がそれなりの地位にいる人物の可能性もある。

 真白がとんでもなく偉い人の令嬢だったりしたらと思うと気になって聞いてみる。


「多分普通の人。二人共、同じ会社の会社員としか私は知らないけど」

「まぁ、大人になれば色んな付き合いがあるだろうからな。俺の家も父さんが毎年、会社の知り合いからスイカ貰ってくるし。しかも二つとか貰ってきて、貰い物だし無駄にするのは申し訳ないから困るんだよ」


 良家のご令嬢と付き合うのはかなり大変だと飛角から聞いていたので、それが友達だとしても何かと気を使うだろう。

 真白からの返答はそれほど特筆するべきものではなく、彼は内心で少し安心した。


「だから私も貰い物は出来る限り消費しようと思って。また後で、あの二人にも配るつもり」

「どこかで、休みが合う日にでも四人で行ってみるか」

「ううん。あの二人は別の方が良いと思う。私達がいたら邪魔になるかもしれない」

「あーそう言うことか。邪魔と言うより、あいつらのイチャつきを見せられるのも困るしな」


 プールに行くのなら飛角と雪菜はデートになるだろうし、真白はその配慮をするつもりらしい。

 総司としても、二人のイチャイチャぶりを見るのはしんどい。

 だが、そうなってくると総司と真白の二人でプールに行くという事になるのだが。


「けど、そうなると俺と二人になるけど良いのか?」

「う……」


 総司から指摘されると、真白は下を向いて言葉を詰まらせ顔を赤くする。

 肌を限界まで露出する水場のイベントに、男女二人で行くというのは中々ハードルが高い。

 指摘した本人ですら、ちょっと困惑しているほどだ。


「ま、まだ総司くんとだったらいい……かな」

「いいのか」

「うん。いいよ」


 いいらしい。

 顔を上げた真白は恥ずかしそうにしながらも返事をする。

 二か月近くそれなりに友達として付き合って来たのだし、水着姿を見せたりするのも許容できるのかもしれない。


 ただ、いくら恋愛感情の無い相手だとしても、女子とそれも真白のような美少女が相手だとどうしても意識してしまうだろう。


 何せ、彼女のスタイルが良いことは、この二か月ほどで理解しているつもりだ。

 真白に不埒な真似をしたり、邪な目で見るつもりはなくとも総司は男であり、どうやっても気にしてしまうのは必然だ。

 彼としては今から緊張してしまう。


「真白が良いならプールに行くか」

「ん。じゃあ、いつにする?」

「明日は髪を戻しに行くし、明後日から次の日はしばらくバイトだからな」

「私も明日はちょっと学校に用事がある。それに水着も買いに行きたいから、ついでに行ってくるつもり。多分、今週は明後日しかない」

「だよな。なら、明後日にするか」

「おっけー」

 

 とんとん拍子に話が進んで、真白と約束をする。

 こうして明後日にプールへ行くこととなった。


「俺も美容室行ったついでに、水着を買いに行ってくるか」

「その髪、戻しちゃうんだね」

「俺には黒髪が合ってるんだよ」

「そう?」

「そうだ」

「勿体ない」

「真白が好きなだけだろ」

「そうとも言う」


 総司の金髪が元に戻るとあって、残念そうにする真白。

 彼からすれば、一刻も早く金髪をどうにかしたいので明日はようやく待ちわびた日なのだ。


 妙に彼女が気に入ったこの金髪だが迷いなく元の黒髪に戻しに行く。

 これは決定事項であり、最優先事項だ。


「ちょっと髪が長いから、ついでに整えてきたら?」

「だな。そろそろ邪魔だし」


 前髪は目に掛かっているので、最近はスマホやテレビを見る時に鬱陶しさを感じていた。夏だし散髪にはちょうどいい頃だろう。


「でも、その前に写真に残しておこう」

「お、おい、撮るなよ!」

「前に私を勝手に撮ったのは誰?」

「ぐっ…………せめてカッコ良く撮ってくれよ」

「任せて」


 真白がそう言いながらスマホを構えるが、彼は似合っていないこの金髪がちょっとした黒歴史なので、全力で逃げようとする。

 しかし、先日に真白を勝手に撮った事を引き合いに出されてしまっては断れない。

 仕方あるまい。総司は引き攣った笑みを浮かべながらカメラの前でピースサインをする。


 そうすれば、真白は嬉々としてスマホのカメラを連写モードにし、二号室で撮影会が始まった。

まだ、夏休みイベント始まらんのかい! と思われた方には謝っておきます。すみません!

次回からは本当に夏のイベントが始まります。


そう、水着回です! 


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[一言] >そう、水着回です! ………イラストが…見たいです……(血涙
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