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Side BECK 1
目が覚めて、パソコンを立ち上げると、メールが来ている事に気付いた。
「誰だ?」
俺はそう呟くと、送り主を確認する。
送り主は『カルナ・バローズ』だった。
件名は、『アクアティア調査船の護衛募集について』となっていた。
俺は直ぐにメールを開き、内容を確認する。
『ベック、オルフィス社がアクアティア号の調査を行う事になった。
その過程で不測の事態が起こった時の為に護衛を三名雇う事になった。
ベック、事故の真相を知るチャンスだ。あの船で何があったのか、ブラックボックスを解析すればそれがわかる、それにお前なら腕が立つ、きっと大丈夫だ。
もしも興味が有るなら電話してくれ』
俺はパソコンを閉じると、首から下げているロケットペンダントを開く、そこには俺の恋人、アリシアの写真が収まっていた。
俺は写真を眺め、バローズに電話をかけた。
「バローズか?、イーサンだ。メールの件、詳しく聞かせてくれ」