リン目線
●リン(目線)
「化け物!」
ごめんなさい
「化け物が産みの親を食ったんだ!」
ごめんなさい
「化け物は消えろ!」
リン「ごめん、なさい」
仕事をしてても食事をしてても何をしてても言われる、殴られる、蹴られる
どれだけ努力しても無駄だった
「大丈夫?コレを付ければ楽になれるよ」
リン「本当ですか」
「勿論だ」
怪しい
でもどうでもいいこれ以上痛くされたくない
つけた途端に気持ち悪いぐにゃぐにゃする感じがして倒れた
ガチャ
「馬鹿な奴だ。連れていけ」
雨漏りが無いしいい所←檻の中です
ずっと移動したままだったら良かったのに下に続く道(階段)を進んだ先で沢山の人がいる場所に放り込まれた
リン「ぃっ」
「君も連れてこられたんだ、何処か痛い所無い?何も出来ないけど」
リン「っ」
大丈夫って言いたいのに喋れない
声を出して怒鳴られるのが怖い、殴りたくない蹴られたくない
喋らなきゃ殴られる、声が出ない
「無理して喋らなくていいよ。魔力が塞き止められて辛いんだろ、少しでも寝てゆっくりしてた方がいいよ、何かあった時に逃げ出せるように」
リン〈コク〉
例え逃げれても逃げないけど賛同しておく。そうすれば殴られるのが少なくて済むって知ってるから
だから例え助けが来たって・・・
シル「僕はもう時期正式に帝になる陣帝だ。今から全員を外に転移させる。転移先にギルド員がいるからその人達には事情を説明してあるから保護して貰って『魔法陣展開、集団転移、発動』く、はぁはぁ疲れた眠い」
どうせ助けられても行く所も無いって考えてたのにいざリン1人だけ残されると泣きそうになる
話しかけて気付いて貰わなきゃでも声が出るかな・・・
「あの」
シル「え?」
「え?」
シル「何で残ってるのかな?確かに発動した筈なんだけど」
「私、人の魔法が効かなくて・・・ごめんなさい」
殴られる!ギュッと目を瞑って衝撃に備えてる、のにこないから少し目を開けて見た
シル「へぇ〜久々にみたよ誰とも魔力が合わない人は、名前は?」
リン「リンです、私異常じゃないんですか?」
リン以外にも誰か居るんだ!その人の所に行きたい
陣帝様は私を化け物って呼ばないの?
シル「リンちゃん、それは稀にある事だ。普通の人間には魔力にも相性と言うものがあるが、リンちゃんはどの魔力の相性も合わない珍しい存在なんだよ。催眠や幻惑が効かない1部から羨ましがられる性質だよ」
リン「そんな、そう、なんですか。教えてくれてありがとうございます、私どうしたらいいですか?」
羨ましがられる、嘘だ。リンはそんな大層な存在じゃない、だって今まで見てた人にやられた事は忘れたこと無いもん!
それでも否定しちゃダメ、痛い思いしたくない。言葉は全部飲み込まなきゃ
シル「『ボックス』このローブ着てて、僕が帝用に作ったやつだから防御結界が自然と守ってくれるから。それは魔素で作るから弾かれる事はない・・・リンちゃんは喋らないでね」
説明は少なかったのに分からなかった
兎に角ローブっていうのを被って喋らないようにしなきゃ
シル「こっちに逃げてきた人がいたら大人しく動かないで待ってて。緊張してるみたいだし飴舐めてなよ」
「ぎ(き)ゃー」
「助けてー」
「逃げろー」
リン「っ!あ、凄く甘くて美味しいです。何だが落ち着きますね。」
他人の叫び声にビクッとしたけど声は出さなかった。この飴って言うのが甘くて涙が出そうになるのを必死に我慢してたから
シル「『発動』なかなかの威力だなぁ〜もう少し加減が聞くように改良しないと」
ブォー
「あちっー痛い、助けて!」
リン「ぁあぁ」
人が燃えてる、どうしよう助けなきゃでも動いたらダメだって
でも、でも
シル「ダメだよ。それに死ぬほどの事をしてるけど殺したわけじゃないから大丈夫、ちゃんと生きてるよ」
リン「ほ、本当、ですか?」
他人は強い、リンを殴る人達はあんな事になっても死なないんだ
死ななくて良かった
奥から他人が走ってくる、陣帝様?火で焼かないの?
リン「陣帝様誰か逃げてきます!」
シル「ん?あぁ『発動』ぼーとしてたよ。教えてくれてありがとね」
リン「い、いえ!」
は、初めてお礼言われた/////胸がギュってした、何だろ?
髪の毛がピリピリした、焼くのとはまた違うやつなのかな
ビリビリ
「あばばばー」
シル「火力間違えた・・・けど死んでないし大丈夫」
陣帝様は凄い、他人を倒すことか出来てリンみたいな化け物の事も知ってるし攻撃して来ない
こんな人に、はなれなくても、他人と話せるようになりたいな
光帝「陣帝、それ?」
シル「うん。リンちゃんだよ〜先に解散してもいい?」
光帝「水帝」
水帝「後は尋問と拷問なので帰っても問題ありません。もし無理な時は光帝お願いしますね」
光帝〈コク〉
シル「分かった〜それじゃお疲れ様〜光帝今日は歩いてギルドに帰らない?」
光帝〈コク〉
会話は殆ど分からなかったけど光帝様に迷惑をかけたのは分かった
リンが化け物なせいで迷惑かけてるって
リン「光帝様わざわざ申し訳ありません。私が転移出来ないばかりに」
光帝「保護、当然」
シル「それじゃ伝わらないよ?僕が保護した相手は光帝が保護するのは当然だって言いたいんだよ」
リン「そうなんですか?えっとありがとうございます?」
光帝〈コク〉
全く分からない何が当然なのか
それでも頷く、そうしないと痛いって知ってるから
シル「ここが保護場所の神秘の桜だよ」
ガチャ
アナ「お帰りなさいマスター」
光帝〈コク〉
シル「アナさんこんばんは」
リン「こんばんは?」
言わない方が良かった?でも言っちゃったし今更だよ
目が大丈夫な気がしたからつい言っちゃっただけで深く考えてなかった
アナ「こんばんは見慣れない人もいるけど帝の方ではないのよね?」
シル「ローブは僕のを貸してるだけだよ。でもこの子はいずれそうなるだろうって人だよ」
リン「陣帝様!?」
何言って、リンが帝様になれる訳ないよ!
そんな事出来たのなら他人だって倒せてたもん
アナ「陣帝様?名前教えてないの?」
シル「もう時期正式になるからね、名前は伏せたんだよ〜全員の夜食用意出来たの?」
アナ「用意出来てるわよ。マスター室で食べる?」
光帝「〈コク〉上、禁止」
シル「わざわざ作ってくれてありがとね〜『ボックス』飴あげる」
アナ「ありがと〜私これ大好きなのよ」
暗い所で貰ったやつだ!リンにもくれた美味しいぃ〜!口の中で転がすとふわ〜って甘い香りがするんだ。この感じ何が良い
肉・・・ゔ、気持ち悪い。焼かれる人を見たからでも食べなきゃ全部食べきらなきゃ
口に含んだらさっきまで気持ち悪かったのに美味しいって思った。2度と食べれないんだ
味わって最後まで食べる!
リン「美味しい〜光帝様と陣帝様どうやって食べてるのですか?」
シル「?口の中に転移させて食べてるんだよ。魔法の練習も兼ねてるよ〜」
アルセ「訓練、コントロール」
リン「転移!・・・やっぱり無理でした」
もしかしたら言葉に出せば出来るかなとか思ったけど無理だった
早く出来るようにならないと化け物だって思われる。村の人達はあんなふうに食べてたんだ知らなかった←違います
シル「今日寝る場所は此処だよ〜おやすみリンちゃん」
リン「はい・・・ふっぅ、ぅ」
1人になった途端色んな事思ってでも嫌な感じじゃない涙が出て来た。
今日は陣帝様のような人が多すぎた、あんなふうにされると騙してる気になるリンが化け物だって言って無いから
ポロポロ流れて止まらないよ。両手で拭っても拭っても間に合わない
リン「ひっくっ、うぁ」
立ってるのも辛くなって座り込んでもう拭うのは諦めて横になる、寝れば止まるだからもう何も考えず寝る、寝るんだよ
リン「ふ、ぅ。ひくっ。」
朝起きた時に目が真っ赤って言われて照れたのは今でも忘れずに覚えてる、凄く恥ずかしかったしね




