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ルーマナ  作者: 黒キ万華鏡
第10話
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立入禁止区域

●メイプル・ルーチェ・スリジエ(目線)


メイプル「此処は・・・懐かしい、懐かしい?」


白の空間に目の先に大きな城

飲み込まれそうな程身体の小さくなった私。小さく?小さくは無いわ。まだ10歳にもなってないもの、あれ?私ってこんなに若かった?


メイプル「私はメイプルで、家族は王族・・・いや、平民?違う、私は、僕は」


違う、違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!私は、僕は・・・


メイプル「はぁはぁはぁゆ、め?何の夢見てたっけ?」


頭痛い昨日一気に使ったのもそうだし最近大量に使ってたからね

汗グッショリで気持ち悪い『清めの水』


メイプル「え!?もうこんな時間!予想より魔力使ってた?ちゃんと保険もかけて魔法を使ったのに・・・こんな微妙な時間じゃ出掛けられないし、魔力使わない事しよ」


後、5歳から測ってないけどかなり魔力が増えたと思う。その分食べる量も増えたけど、う、動けば太らないよね?


メイプル「・・・心配になってきた、ちょっと動こう」


カチャ


アルセ「すーすー」


メイプル「まだ寝てる。仕事多かったのなら言ってくれれば、って昨日の私じゃ無理か。『癒しの風』」


アルセ「ん、すーすー」


カチャン


メイプル「アナさんこんにちは。薬草採取の依頼は残ってますか?」


アナ「こんにちは、お昼は食べたの?そうねヒカソ草と銅の宝果実の採取が残ってるわ。〈〈ボソッ〉銅の宝果実の依頼は貴族が人を探す為に出してるらしいわよ〉」


メイプル「何処のですか?両方受けるので手続きお願いします。お昼ご飯は後で食べます」


アナ「〈〈ボソッ〉地位は分からないけど遭難者が居たらよこして欲しいとかギルドに言ってるって聞いたわ。何処のとははっきりとは言えないし分からないけどね〉終わったわよ〜気を付けてね!」


メイプル「はい!ありがとうございます、行ってきます」


貴族が、ね〜自分の子供が逃げ出してソレを暗殺する為に依頼を出してその事実を公にしたくないからとかだったら渡したくないし

安全な森の中で本当に遭難しただけかも知れないし先に探してみようかな


〜青林の森〜


メイプル「森だし風の妖精達、子供の事を知ってますか?『風の知らせ』見つけた、けどちょっと危ない『風よ』『部分肉体強化、脚』『風の護り』」


木の上に風で登ってジャンプで枝に乗り移りながら移動した方が走って進むより速い、木の上を移動するのも精神的に疲れる。木の枝に引っかからないように小枝やらを最小限斬りながら進むから


メイプル「近い、何でこんな比較的安全な場所に?」


「グルルル、グァ!」


ギリギリ


あ、っぶな!ちょっと弾く為に刀を動かした時に怪我させちゃったけど血は出てない

融通が聞く相手だ、交渉すれば殺されないように出来る


メイプル「待って下さい!この子を貰いたいのです、何がお望みですか?」


「グルルル・・・小娘、俺を知っているのか?」


メイプル「ほっ。はい、勿論ですその毛と瞳の色は未だに他に存在しませんから。」


綺麗な浅葱色の毛並みにエメラルドブルーの瞳、まだ潜在能力の覚醒はして無いけど戦ったら恐らく悪戦苦闘、最悪負ける相手

死にたくないし勝てないなら目を背けるのもアリだけど私は交渉出来る相手なら目を背けたくない


「小娘の割によく勉強しているようだ良かろう、小娘の誠意と勇気に免じ交渉をしよう」


メイプル「ありがとうございます。私はこの子が欲しいです」


「俺は、そうだな小娘が欲しい」


メイプル「え?」


どう解釈すべき?言葉通り私が食べたいって言うのなら私はこの子を差し出す。命をかけてまで助ける義理は無い


メイプル「私を食べたい、という事でしょうか?」


「それも良いが、俺が欲しいのは魔力だ。食べる量は多い、それでも差し出すか?」


メイプル「分かりました」


魔力を溜め込んでいるものを食べて生きているだからこそ魔力はご馳走なんだ、そして忠告もしてくれてる魔力を奪われ過ぎると気絶するか死ぬぞ、と


「美味い、属性が多いのだな味が混ざってしまうがそれを差し引いても美味い」


メイプル「どの属性の魔力を食べたいのですか?」


「こおr、水だ」


メイプル「氷?水?」


「氷が望ましいが混ざっても美味い、交渉は成立する美味さだ」


メイプル「勿体無いです。完璧には無理ですがほぼ完全になら出来ますよ」


多分余程才能が無ければ2属性以上の属性を個別に出すのは出来ない、私でも氷属性だけには出来ない

氷だけとか分けるのは質を上げる時しかやらないから慣れてないけど、氷と植物は割と得意

氷属性を無演唱で出せるようにする、この作業の時に1属性をイメージしコントロールする事が大切


「味が変わった、美味いっ!小娘、名は?」


メイプル「メイプル、と申します」


「メイプル、か。覚えておこう、俺は氷煌ひょうおう何かあれば1度だけ頼みを聞いてやる俺の毛に魔力を流しながら氷煌と呼べ」


メイプル「ありがとう、ございます?」


氷煌「嬉しくないのか?〈〈ボソッ〉こう言えば喜ぶって聞いたんだが騙されたか?〉」


メイプル「嬉しいですよ?モフらせて下さい!」


氷煌「モフ?何だそれは」


メイプル「あ、えっとそのこ、この子を門の近くまで届けて貰えませんか?お願いはそれにします。だからさっきのは忘れて下さい」


願望が出てしまった/////あんなサラサラそうな毛並みだったからつい

氷煌さんはモフ?と言いながらもこの子を運んでくれるっぽい、その持ち方親猫が子猫にやる運び方・・・血も出てないしいいや


メイプル「暇だし薬草採取行こ」


メイプル「ふぅ終わった〜あっちは立ち入り禁止区域の筈、はぁー『ボックス』」


陣帝の格好でも記者公開以上進んだらアウトだからさっさと回収して帰らないと


陣帝「まだ居るし、もしかして分かってて入ってる?」


この辺りは水辺の魔物達の縄張りなんだけどまずいなぁ〜これ以上はアウト区域、父さんから許可貰わなきゃ入れないのに


陣帝「しょうがない出直s」


子供「んーー!んんーー!」


陣帝「はぁ商人の方の残党、何だろうね全く禁止区域に入るなんて面倒な事を《アルセ禁止区域の侵入者逮捕の為に入る許可を。それと・・・それと約束破っちゃった事、後で報告宜しく》」


アルセ《は?今すぐか?》


陣帝《うん。もう既に入っちゃってるから父さん達には許可証だけで、私が奥に入っちゃったのは後で報告にしてね》


アルセ《連絡するまで捕縛するなよ。そーれーとー無謀はするな、先に逝ったら彼奴に嫌われるっての頭に入れとけ》


陣帝《なっ/////そんな事、思、うかも。うん、気をつける》


アルセ《誰を想像したかは聞かないでおく、1人分でいいな?》


陣帝「っー/////アルセの馬鹿!《4、いや3人分お願い》人族と魔族、それと森族?いえ獣族?んーハーフかも」


アルセ《言い直したのが気になるがまあ任せろ。門に伝説の魔物が子供を届けたと聞いたがメイプルが?》


陣帝《情報早くない?氷煌さんが頼み聞いてくれるって言うから》


小さな小屋?下に魔力、って事は地下ね

風妖精に調べて貰わないと態々声に出して魔法を唱えるのは言霊?みたいな感じなのとイメージしやすいから


陣帝「風の妖精達、あの小屋の中の構造を調べてきて『風の知らせ』」


アルセ《メイプルらしい、もっと図々しいお願いする奴ばっかなのによく氷煌さんって奴は言ってくれたな》


陣帝「入口は1つ、地下は余り風妖精は入れないと《特に特殊な事は、したわ。魔力操作で1属性になるようにやったわ》」


アルセ《げっ!そっちで気に入られたのかよ、今度からは会わないように注意しろ。危険だから》


陣帝「確かに魔力が無くなれば死ぬかも知れないけど《大丈夫だよ満腹にさせても6割程度だったし》」


アルセ《ちげぇ!いや違わなくないんだがやっぱちげぇ!》


陣帝「《どっちでもいいよっとそろそろ集中するから切るよ》『身体強化、耳』」


アルセ《メイプル!?》


陣帝「ごめん今のアルセとは話したくないの。それに集中するのは本当だし」


耳でいる音と要らない音を分けて聞き取る、音属性でサポートしながら地下を探る

ついでに頭の中で地図を作って逃げ道も確保しておく


陣帝「簡単な構造に隠し通路、うーん隠し通路の仕掛けの起動は〜隙間?彼処かも隠し行かなくて大丈夫な場所通らなきゃなぁ〜」


陣帝「光よ反射し姿を隠せ『光の屈折』」


コツーンーン


音が反射して大きく響いてる、コレは少しでも気を抜いたら音出しちゃうな


「でさぁ〜スリジエ国潰されちまって本当面倒な事してくれるよな」


「その場に居た全員捕えられたって話だろ?魔法使えなくても強いって反則だぞ、ま此処は誰も寄り付かない場所だし捕まえに来ないだろ」


「そういや誰も通らないよな。近くに何かあるのか?」


「さぁ魔物か何かいるんじゃねぇ?地下だし魔物は中には入って来ない筈だ。こっちからすれば魔物様々だぜ」


立入禁止区域です、と突っ込みたい

この間潰した所か〜人を攫ってたからもしかしてとか思ったけど当たって欲しくなかったな


「あ、そういや潰された時に使われていた魔封じの性で隣国に関係してるんじゃないかって疑われてるらしいぞ」


「上の奴手伸ばしすぎだろ。あんまり伸ばしすぎるのは良くないって分かってんのか?そのせいで俺達と捕まるとか御免だぜ」


「この場所上に黙ってるから上から此処には行き着かねぇよ。暫く息を潜めるし攫ってきたのお前も犯すか?」


「それで壊れない程度に発散するか〜俺もご無沙汰だ」


場所が分かってるから行かれると困るんだけど雷で気絶させて、まだ許可貰ってないから没。人質救出が優先で逃げる方向で進めるか


陣帝(全く面倒な所に籠ってくれたわ。後でたっぷりお仕置きだから!)


「なぁ何かいい匂いしないか?」


「は?言われてみれば確かにいい匂いだ、攫った女の中に香水でも付けてる奴が居たのかもな。俺この匂いする奴犯したい!」


私だよね?香水つけてないんだけど、特に匂いのする物は正体バレるからつけないようにしてるし。子供でも濃い体臭ってしてるのかな?


陣帝(姿は消せても匂いは幻覚で誤魔化すことも出来なくは無いけどほかの属性に比べて消費量多いのよね〜急に消えたと感じたら怪しまれるから徐々に消えていく感じで)


「お前どれにする?俺は人間にするぞ」


「出せればどれも一緒だろ、体力ありそうなの〜此奴でいいや」


「離せ!私に触るな!」

「やだやめて!」


頭に流れてくるコレはナニ?


「・・・れば・・・なの?」

「勿論俺の目的は・・・」

「っ!分かった」

違う、認めてない、守る為に、私、は

助ける、逃げる、戦う、笑顔で笑い合う為に。そう笑い合う為に


煩い!私の頭の中を掻き回さないで!


カツーンツーン


「誰だ!」


陣帝(しまった流れてくる何かに動揺して音を)


「そこに居るのは分かっているぞ姿を見せろ」


陣帝(侵入した事はバレたけど位置はバレてない。此処で素直に出ていく奴は馬鹿だけだよ)


アルセ《許可をもぎ取ったぞ遠慮なくぶちかませ!》


陣帝《ナイスタイミング!了解。後人数が多すぎて許可足りないから人質として人数取っといて、人数はちょっと多すぎて数えるの面倒》


トストス

ドササ


陣帝「人が来る前に移動するよ、動ける人は動けない人を隔てなく集めて。怪我してる人は私の方に、攫った人達が来る前に急いで」


アルセ《分かった。軽い治療だけしたらギルドの、いや城の訓練場に送って来い》


陣帝《え、いいの?ありがとう、1時間程度で終わらせるから用意お願い》


「あの、妹が足を怪我して、動けなくて、助けてください!お願いします!」


陣帝「ん。連れてこれる?無理なら一緒に行こう」


「私力無くて、ごめんなさい」


陣帝「気にすることないよ〜『ボックス』傷の所に塗っておいてくれる?」


「はい!」


陣帝「体力に自身がある人は回復魔法を使います。体力が無い方は薬草を使ってください、皆で協力して行って下さいね」


この説明をするまでに10数人来たけど全員気絶させて魔封具取り付けたら床に転がしておく

最初は叫びそうな人は風と音で遮断したけど、今は叫んだら人が来るって分かって叫ばないようにしてくれた


陣帝「全員を安全な所に送ります、種族毎に送るけど帰る家がある人は後ろに下がってください。我が望む場所へ彼等を送れ『集団転移』」


魔力ギリギリまで借りて発動させたから向こうで魔力切れになってる人いるかも

これからやる事あるし魔力温存の為に仕方なくだからね!決して魔力を使いたくなかったからじゃないから


陣帝「魔族は、どうしよ」


魔族「俺の家から家に返すってのはどうですか?」


陣帝「君は?」


魔族「東魔国王宮秘書長兼庶務補佐第1部署所属、マシューコフィーナと言います」


陣帝「長!マコ君君の家に送っても大丈夫ですか?」


マコ「マコ君初めて言われた」


陣帝「大丈夫なの?大丈夫じゃないの、どっち?」


マコ「大丈夫です!でも遠出してたんで転移分の魔力が足りなくて」


陣帝「ん〜あんまり人前で使っちゃ駄目なんだけど、マコ君こっち来て動かないでね。〘記憶よ見せよ希望し思い出を『観憶神』〙あ、マコ君は。ま、いっか〜んじゃ開きます。扉よ繋げ『ドア』」


この空間魔法初級なんだけどドアが必要で内開きじゃなかったら媒体に出来ないんだよね〜その分媒体があれば対して魔力を使わずに発動出来て便利

到着場所の周りの風景が分からないと発動時に私の想像してた場所に繋がっちゃうから注意が必要、想像するって言っても自分の部屋かマスター室だけど


マコ「古代属性、すげぇ」


陣帝「クスクス空間属性ですよ。マコ君にも適正がありますし師を見つけて弟子入りすれば教えて貰えます」


古代属性、まあ要するに演唱やらが忘れ去られた属性の事で幻や時も入ってるんだよ?アルセも私もガンガン使ってるからそんな気はしないだけで


マコ「え!?俺空間属性っての使えるのか!!」


魔族「東魔国王宮秘書長兼庶務補佐様敬語が抜けてんぞ、お嬢様助けてくれてありがとな」


陣帝「え!」


バタン

ガチャバタン


最後に爆弾発言なんだけど!1度ドアを閉められれば魔法が解けて繋がってないの分かってたのに思わずドア開いちゃったよ


陣帝「何で女だって気付かれたの?ハッタリ?でも目が確信してたし・・・じ、陣帝って名乗ってないし大丈夫だよ、ね。」


陣帝「我が望む場所は城の牢屋なりこの者を飛ばせ『強制転移』後は脱しゅt」


ドゴーン


今度は何!?


ディーオ「最近出番が無かったから来ちゃったわ!」


メイプル「ディーオ、久しぶり。今日の立入禁止区域読んだ?今日は魔族の話よ」


ディーオ「えぇ東魔国王宮秘書長兼庶務補佐第1部署所属でしょ」


メイプル「そうそうそれ物凄く長い名前なんでしょ?」


ディーオ「正確には魔族前線東黒炎魔国王宮国王側近秘書長兼庶務補佐第1部署所属代表兼第2部部署代行可能者、よくもあまぁこんなに押し付けたと関心するわ」


メイプル「短くするの手馴れてたのはそれでか〜」


アルセ「無駄に長いがあれでもし空間属性が使えるようになって戦えるようになれば所属が増えるんだな」


ディーオ「アルセ久しぶり。そうね〜5年もあれば隊長格になっていても可笑しくないわね〜」


アルセ「将来勇者が戦うかと思うと勇者が不憫に感じるな。勇者に空間属性の適正はいないから対抗出来ない」


メイプル「勇者の適正は光、白炎、聖属性と偶に運が良いと重力属性がつく程度」


ディーオ「如何にメイプルとアルセが規格外か分かるわね。勇者は基本属性を全て使えるって思われがちだけど勇者程度じゃ無理だから」


アルセ「勇者に3回に2回付いて来る巻き込まれは基本属性2つに特殊属性を持ってることが多い、影の勇者って奴だ。国によって違うが大抵の国は巻き込まれ(勇者と名乗らない方)が強いって歴史に刻まれてるから表向きは勇者に頼み裏向きに巻き込まれに頼むことが殆どだと聞くぞ」


ディーオ「管轄外だから知らないけど太陽の勇者と影の勇者と月の魔王全て必要な不可欠って聞くから魔王は最終的に毎度封印してるのよ」


メイプル「その内似たような文を書くと思うけど後書きは気にしないで読んでくださいね!」


アルセ「そろそろ終わりか?」


ディーオ「そうみたい。また来週ね!」


メイプル「以上魔族と魔王と勇者の小話でした。」


メイプル・アルセ・ディーオ「読んでくれてありがとうございます。次回も楽しんで読んで下さい!」

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