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ルーマナ  作者: 黒キ万華鏡
第10話
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帝会議、裏オークション編


●メイプル・ルーチェ・スリジエ(目線)


名前を決めるのに思ったより時間をかけなかったのには驚いた、連れて帰ってくる時から考えてたのかな?

それに最後に忠告したのって多分両方だったんだろうなぁ〜本当にアルセって


メイプル「心配性だな〜私に惚れることはないと思うんだけど・・・えっとシャル君、改めましてメイプルです。私相手なら話せますか?」


シャル「・・・うん、話せる」


メイプル「じゃあお互いに気になる事を質問しましょうか。まずは私から本当の名前は何ですか?」


シャル「ピッロン・ドラマリス、さっきいた人は?」


メイプル「さっき居た人はアルセ・シャイン。じゃあ次はシャル君アルセの養子、つまり子供になりませんか?」


シャル「あのお断りしたいです。えっとメイプルさんはアルセさんの子供何ですか?」


それは、どう答えたら・・・アルセを創ったのは私だし、アルセは私の子供?

私がアルセを創ったのは3歳の時、この世界の知識をコピーして魔力を分け与えた。世界の知識なら違うのかな?

でも私の魔力を使ってるならやっぱり私の子供ね


メイプル「そう、ですね。まあ(私の)子供です、断るのはアルセに聞かれた時に本人に言ってください。理由を聞いてもいいですか?」


シャル「養子になる理由がないし、僕は買われたけど命令に従うつもりはないから。何故僕を養子にしようとするんですか?」


メイプル「?理由ならあるじゃないですか、私たちがシャル君と家族になりたいからですよ。私はアルセと家族じゃないですけどね、それと命令なんてしないと思いますよ。」


シャル「家族・・・僕の家族は、僕の家族は、母様1人だけだ!!」


メイプル「今すぐにとは言いません少しずつでいいです、今の環境を受け入れてください。私にはそれ位しか言えません」


コレ(心の問題)は時間がかかりそう

少しずつ溶かして行って何時か心を開いてくれるのを接しながら待つしかない

幸い言葉は交わしてくれるし肯定や否定出来るのは大きい


メイプル「ゆっくりじっくり考えて結論を出して、それでも出て行きたいなら治療が完全に終わったら止めないから」


こういうのは逃げ道もあるよって言っておかないと嫌々に此処に居られても居心地が悪いから

それにちゃんと決める期限をつけておくのも必要、グダグダ決めないのは駄目だし考えるのを放棄するのはいけない


光帝《メイプル、ちょっとシルとして来てくれるか?》


メイプル「私は居なくなるから此処で考えていて、お腹が空いたらそこのベルを鳴らしたら持ってきてくれるから」《ん、了解。1分待って》


金具、良し。フード、良し。幻覚、良し。『音の音色』あ、あーうんこれ位ね。最後に『心の』準備OK!


シル「『転移』」


〜スリジエ城、帝会議室〜


カタ


シル「呼ばれて転移でジャジャジャジャーン!やっほー皆の情報屋シルだよ〜」


土帝「驚いたのぉ〜」


風帝「数日ぶりじゃな、シルよ」


水帝「入り口から入ってきてくださいよ」


光帝「《何故に?まあそれだけキャラが違えばバレないだろう。》シル、買う」


シル「光帝さんが珍しい〜いいよ。王族の秘密から些細な情報まで数多の情報の中から何を買うの?」


水帝「王族の秘密だと?」


シル「水帝さんも興味あるなら買ってね!まあ王族の秘密ならクロード王子かメイプルちゃんについての秘密が1番高いかな〜?」


流石に私の話は暈すけど、クロード兄の方は父さん母さんは忘れてるけどクロード兄は実は双子だったって話

魔法が誤発して記憶を除いちゃった時に封印されてるのが気になって開いちゃったの、そしたらクロード兄の出産の時の記憶でクロード兄ともう1人隣に赤ん坊が居たのよ

好奇心で覗いて見ちゃったからには探してるんだけど髪も眼の色も分からない、ただ背中に先祖帰りの紋章があったからそれを見つけられれば・・・とは言っても背中見せてとは言えないし


光帝「シル?シルー《シル大丈夫か?ボーとしてるけど》」


シル「あぁごめんごめんそれで何の話だっけ?」


闇帝「いもu、闇属性貴族の次女が拐かした奴らの情報よ!吐きなさい」


シル「何だか僕が連れて行ったみたいに聞こえるよ、闇帝は初めてだし安くしとくよ?」


何となく闇帝さんは好きになれない。子供っぽいと言うか・・・

情報は安くしとくって言ったけど本当は仲間からお金を貰いたくない、でもシルという情報屋は情報で飲み食いしてるって思ってるだろうから取らないわけにいかない


闇帝「なっお金を取ろうって言うの!?」


光帝「俺が払う、『ボックス』情報を《飲み食いの事を考えると仕方ない事だ、気にするな金は俺が出すから》」


シル「《有難う。情報屋だもん》毎度あり、闇属性貴族だっけ?確かに今回の裏オークションに入ってるよ〜今日を入れて2日前に攫われて首輪を付けられて牢に入れられていたよ。」


闇帝「どうしてその時に助けなかったのよ!」


シル「僕は情報屋、戦いは多少だ。帝じゃないから帝とは違う。そんな僕に救出を求めるの?危険をおかして情報を持って帰ってくるよりも?自分の命をかけて持って帰ってきてるのにそれ以上をしろと?だったら自分で情報も救出もすればいい、自殺行為をしたいのなら僕は止めない」


水帝「闇帝落ち着いて下さい。シル、貴方に嫌な立ち回りをさせてしまい申し訳ありません。私達帝と違い戦いが出来ない者に戦いを求めてしまった上闇帝の八つ当たりを許してしまいました」


土帝「やはりまだ若かったのぉ、すまぬシルよ」


風帝「事情が事情だったからじゃ、シル気を悪くせんでくれ」


シル「僕も言い過ぎたよ、ごめんね闇帝。」


別に戦えないわけじゃない、暈して言っただけで出来ないとは一言も言ってない

ただ魔力操作を維持出来るような魔法を使う戦い方にしないと土帝と風帝に元の流れになって正体がバレてしまう


闇帝「私は、悪くない!どうして私が悪いみたいにヴッ」


うわぁ〜痛そう、痛いだろうなぁ

首じゃなくて鳩尾を殴るってシルのこと悪く言ったからだよね?まあ静かになるから有難いのは有難いけど


光帝「《闇帝には作戦だけ伝える、部屋で待機していろ。話が進まなくて邪魔だ、余り時間が無いんだ邪魔しないでくれ》『強制転移』話、進める」


シュン


炎帝「強引だな、まあ進まなかったから助かったが」


水帝「そうですね、シル裏オークションについての情報をお願い出来ますか?」


シル「了解〜じゃあまずは場所からだね・・・」


簡単に纏めて開催日と救出方法、それと他種族が囚われている事

95%の真実に5%の嘘を織り交ぜて伝えた、勿論嘘とは言えない暈し方で伝えてるけど


光帝「救出、シル、突入、俺と水帝、闇帝は当日まで連絡しない事」


場所はシオ・ガストの友人で中級貴族のバッド・ベルクシムが経営している家具を売っている店

開催は5日後の18時〜22時

念の為ブラッドカードがないと入れないから強行突破しないように闇帝には当日まで伝えない


炎帝「あの胡散臭かった子爵か、親はいい奴だったんだがな〜何処で堕ちたんだか」


風帝「確か友人が出来てからじゃなかったかしらぁ?妾は地位など興味がないのじゃがあの者は昔来たことがあったはずじゃ」


炎帝「へぇ〜だが今回の事で剥奪になるだろうがな(あの親からどうやったらあんな子供が産まれるんだ)」


水帝「元々剥奪する予定でしたが親が頼み込んだんですよ。今回の事で確実になりましたがね。そういえばシルは一緒に来るのですか?(裏と繋がっているのは分かってたが証拠がなかったからな、今回の事で剥奪されれば代わりに誰か入るらしいが誰が入るんだか・・・)」


シル「僕は、あ、光帝さん追加料金金貨5枚ね。部屋の中は魔法封じがあるから魔法が使えないよ〜。それと僕も帝になろうかと思うんだけど、アレとかこういうのとか色々便利でしょ?《アルセの翻訳係だと色々と不便だし魔法陣を作って戦う帝にする事にした。どうかな?》」


光帝「《確かに魔法陣を使ってるフリしてれば属性もバレないし魔法陣も公開しやすくなるな。》詳しく」


シル「城で会った時に分かったと思うけど僕は魔法陣が得意なんだ、解析・無効化・自作まで大体の事は出来るんだけどそれってなかなか公開出来ないんだよねぇ〜そこで賢者や帝の話になるって訳、光帝さんの翻訳ってのもあるんだけど身を守る程度なら戦える、魔法陣の公開も帝なら出来る。だったら帝になろうかな〜って思うんだけどどうかな?」


水帝「魔法陣の公開は確かになかなかありません。最新でも光帝が作ったものです。あ、もしかして光帝が作ったと言うのは名前を借りただけでしたか?」


アルセ(それでもいいんじゃねぇ?どうせ殆どメイプルがやったんだろ?)


シル(え、いいの?最新って言えば転移の奴だよ?アルセが手伝ってくれたからなのに)


アルセ(そっちの方が都合がいいだろ、そうしとけ)


シル(有難う!)


目だけで会話出来るってある意味カッコよくない?私通じてる事が不思議なんだけど

心か心話なら分かるけど目で話し合うって凄くない?


シル「転移もそうだけど、他にも数種類僕が名前を借りたのもあるよ。協力して作ったのもあるし様々かな?犯罪云々を踏まえて大丈夫って判断したのしか公開出来ないんだよね〜公開したのは利用できそうにない物ばかりでしょ?」


光帝「賢者、帝、考えてる」


水帝「賢者も帝も犯罪に利用されないように考えている、ですか?光帝。確かによく考えれば生活方面が殆どでしたね、この事はカイル様、国王様はご存知なのですか?」


シル「それは」


光帝「シル、味方、情報、自身、危険」


シル「うん、味方のしかも王族の情報を持ってるって事は拷問されたり危険が多いからね〜僕は捕まったら面識の無い王妃とかの情報とか話しちゃうかも知れないさ?君達だって知らない人は庇わないでしょ、勇者とか偽善者でなければさ」


私?私は自分の力で何とか出来るなら助けるよ

勝てないのに助けに行くのは偽善者のする事、助けに来られたせいで誰か殺されでもしたら助けに来た人が恨まれるのもあるし、助けられないなら希望を持たせないでって思うもん

糠喜びや危険な行動をさせない為にあえて捕まっている誰にも知らせずに助けを呼びに来る方が私は偉いって褒めたい、今の自分じゃ助けられないって見極めが出来るのは素直に凄い事だから


シル「それに僕にとって衣食住になる金なんだ、調べていい人なら余り売らないけどそうでも無いなら情報屋としては売らない手は無いって僕は思うんだ〜」


光帝「話、ズレてる。帝になるか、ならないか」


シル「確かにズレてきてたね、帝になるのは上に仰ぐとして暫く待ってみようと思う。光帝が帝になったのは推薦じゃなく実力だったんでしょ?」


土帝「そうじゃのぉ〜実力だと民から慕われ無い者が多いからのぉ〜」


風帝「それは妾とて同じじゃ、最初は風帝を蹴落として嫌われなんだ。光帝もそうなると危惧しとったのじゃが自身で解決しよった」


帝になるには大きく分けて3つ

1つ民達から慕われ強い者やこの国の英雄

2つ属性毎に合わせて戦い前帝に勝つ、又は帝から半数以上に認められる

3つ帝の弟子又は帝の子供に引き継がれる

一般的に1番簡単だと言われているのは3つ目、私の場合は2つ目ね。ただ属性毎の場合魔法陣を使うから属性同士ってのが無いから帝から認められるしかない


光帝「シル、戦える。今回参加、証明」


炎帝「さっき闇帝が言った時戦えないって」


シル「多少、って言ったんだよ。戦えないとは一言も言ってない」


光帝「守る術、サポート専門?対人戦、向いてない」


シル「サポート専門じゃないけど、否定はしないよ〜魔力を変換するのはそんなに得意じゃないんだ。だから基本魔法陣を使うから発動は早いけど一配置で発動するのが大変なんだ〜だから1VS1とかは苦手」


水帝「それで今回は何故シルが参加するという事になるのですか?裏オークションを潰すのには対人戦は必要不可欠でしょう?」


炎帝「それに力の証明なら俺達の誰かと戦えばいいんじゃねぇか」


風帝「炎帝話聞いてたのぉ〜?対人戦は本領を発揮出来ないって言ってたじゃない、流石炎帝(馬鹿)ねぇ〜」


土帝「炎帝(馬鹿)じゃからのぉ〜」


光帝「馬鹿」


炎帝「馬鹿ってなんだ!俺はこれでも、」


シル「あ!」


水帝「シルどうしました?」


部屋に近付いてくる人が、この魔力はアラン君だ早く戻らなきゃ

こんな微妙な時間にどうして!?分かんないけど早く行かなきゃ


シル「ごめん、また纏まったら光帝に教えてもらうから勝手に決めといて!《部屋に近付いてきてる、今日は部屋にいるって言ってたから不味いの。後お願い!》」


光帝「分かった《な、マジかよ急げ!》」


水帝「ちょこの部屋から転移は、」


シル「ごめん水帝『転移』」


シュン

スタ


アルセ「結局部屋に来たアランは何の用だったんだ?」

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