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ルーマナ  作者: 黒キ万華鏡
第8話+
73/132

アルサリア目線

誤字修正しました

29/3/28

●アルサリア・ケルート・シューべ(目線)


アルサリア「ぁ、ぁぅ」


もう何日経ったか分からん

痛みも今では慣れたものだ、何も感じん

少し前にこちらに気付いてくれない心優しい男が来てわしの事を小声で呼んで探していた

私は此処にいる、気付いてくれ。叫び過ぎて掠れた声にならない血が混じった声で呼ぶ

心を閉ざしていても聞こえるものは聞こえる、見えるものは見えるんだ

あぁあいつらが見せている幻覚か、だったら私に気付かないのも当たり前だ。私を実験台にしているのだろう


アルサリア「従ってなるものか」


〘俺が護るんだ、例え俺がどうなっても!我らが王よ俺の声を聞いてくれ!〙


ガチャ


アルセ「〘王では無いが聞き届けた、小さき守護妖精よ後は任せろ〙アルサリア・ケルート・シューべか?スーモと主の依頼により攫いに来た」


〘高貴なお方、どうか、どうかアルサリアを助けて!俺はどうなってもいいから!〙


攫いに、か。スーモを私は知っている、あの時の心優しい男の名前だ

この状況から抜け出せるのなら攫われてもいいのかも知れん


アルサリア「攫えゴホゴホ〈コク〉」


アルセ「声に求めるは癒しなり『癒しの音』ちょっとはマシになったか?」


アルサリア「綺麗な声だな、女性か?」


アルセ「じょ・・・中性的な声だが男だ。まあそれはいいとっとと行くぞ」


男!?

場所が急に変わった転移?だが転移特有の浮遊感が無かった、転移に似た魔法なのかも知れんな


アルセ「シューべ王、貧血は魔法じゃ治せない、血漿を錠剤にした物を飲めば数分で効いてくる飲むか?〈〈ボソッ〉物凄く不味いし苦いがし後味最悪だがな〉」


シューべ王「感謝する。ぅまず、いが彼処の汚物(食事)に比べれば」


アルセ「マジかコレより不味い汚物とか相当だろ。人を呼んでくる、その髪紐が無かったらとっくに死んでたぞ。良い事教えてやる代々大切にされている物には妖精や精霊、意志が宿るんだ宿った者は持ち主と家の災いを守る、らしいぞ〘妖精が宿っていることは代々受け継がれている筈だ、その妖精が■■から持ち主を護った事から力を与えられても可笑しく無い。半日は言葉を伝えられるようになる、話すかどうかは自分で決めろ〙」


ガチャ

バタン


アルサリア「父から受け継いだ物が私を助けてくれていたのか?ありがとう」


「俺が護ったから傷付いたのに」


アルサリア「!?声が」


「うん、あの方が半日だけ話せるようにしてくれた。話しかけるかどうかは好きにしろって」


アルサリア「そうか。痛かったし苦しかった、でも今死なずにいられるのは君のおかげだ」


「俺は何も出来なかったっ!初代国王が俺を見つけてくれた感謝を返したくて、初代の子孫を助けたかったのに!血を抜かれるのも斬られて逝くのを見ているだけで何も、何も出来なかった!俺は、僕は見守る事しか出来ないっー!」


アルサリア「それは違う」


「何が違うの!僕は何時だって見守る事しk」


アルサリア「そこにあるというだけで助けて貰っていた、紐を握ればまだ頑張れると思えた!確かに物理的にはそうかも知れない、だが心が半壊で済んだのは君が紐があったおかげだ!コレは例え本人と言えど否定させない」


この思いだけは否定して欲しくない、と思うのは私の自分勝手なのだろうか?

傲慢にはなりたくない、そんな人間だと親から貰った紐の中にいる守護者に言われたくないって勝手に考えてるし行動も親の形見を見て冷静に判断出来るようになった気がしたから

この紐を見て握ってそこにあると思うだけで心が軽くなる、冷静になれると感じたのは私の勘違いじゃないと思いたい


「でも、それは・・・いやあの方は護ったから力をやると言ってくれた、アルサリア俺は君の言葉を信じていいのか?」


アルサリア「勿論だ!」


あの方、さっきの男の事か?

僅かに足音が聞こえる、入れられる前何て気配も足音も聞き取れなかったのに

五感が研ぎ澄まされてたし少しでも寝ている時でも警戒してないといけなかったから、ほとんど寝れないのが嫌だったからか知らないが身体が順応してくれたんだろう


コンコンコン


アルセ「入るぞ」


スーモ「ちょっ」


ガチャ


アルセ「吹っ切れたようだな、と。あ、スーモ忘れてたがシューべ王には暫くシューべ国には返さないぞ。今返せばまた入れられるのが分かりきってる、少なくとも偽の王と大臣を処刑してからださっさとしないとこの部屋で監禁されたまま死ぬことになるぞ」


攫ってら報酬貰ったし後は勝手にしろってする訳じゃないんだ

さっきの雰囲気じゃそんな感じかと思ったんだがな


スーモ「分かってる、俺は無理だが仲間が、友がやってくれるさ。ていうか俺の料理作れないぞ」


アルセ「ぷっ温めるだけで完成する物を予め用意しておくさ男に料理は期待してない、俺は出来るぞそこらの女より出来ると思っている。さてシューべ王、戻るまでにシューべ国をどう責任を取るか導くかしっかり考えておけ。まあ取り敢えず、まずは吐いてでも食って寝て体調を整える事から始めろよ。んじゃ俺は戻るから後はそいつから聞け」


ガチャ

バタン


言いたい事言って帰って行ったな

まずは食って寝ろか・・・確かに体調が悪いのにいい案が出るわけない


アルサリア「あの男を知っているか?」


スーモ「大精霊様らしいです監視が叫んでるのが聞こえました、私達の国の言葉を流暢に話してたので一瞬同国の方かと思いましたが言い回しが違ったのでこの国か他国の者かと」


アルサリア「私は顔を見ていないから判断は出来んな、あの男は主の依頼で攫いに来たと言った。主について知らないか?」


スーモ「主?いや、まさか、でも、それなら、有り得ないか・・・いえ知りません」


アルサリア「可能性がある人物で構わん、今は城ではないし公の場でもない」


公で私の許可なく頭をあげたり、発言したり他の考えをしていたり、他にもあるがまあこういう事をしてたら、やれ打ち首やらやれ投獄とか騎士や大臣が言い出す

まあ私が許すと言えば諦めざる負えないが


スーモ「地位の高そうな幼子、です。自分自身自信が無いのですがその幼子が混血や人族に見える他種族の純血ならその幼子だと思うのです、それなら辻褄が合う気がしまして」


アルサリア「幼子・・・地位が高いなら戦争になるかも知れん、貴族のそれも上位ならばその幼子に何かあればその地位より下は動かざる負えない、本当に幼子だったら難癖付けられて戦争、今はまともな状態じゃないシューべ国は確実に負けるだろう」


スーモ「・・・それは無いでしょう、と思います。あの子は話した内容を纏める事が出来てました、そんな子が簡単に騙されるとは思えません。それと牢にいる時に聞いたのですが妖精眼フェアリーアイを持っている者が先程の方と幼子は妖精が全身を覆って顔が確認出来いほど多いようです」


妖精は大きくても母指(親指)程度、それが覆い隠す程の量・・・そんな事になるのは妖精の愛し子、精霊の愛し子かさっき男に言っていた精霊達の王、王に近いもの大精霊様くらいだ

大精霊様は王今は王妃だが王妃の次に偉い


スーモ「ただ沢山居ても見えていないようです目まで覆われたら見えませんから退けるようにお願いしますが隙間が無くて怖いと」


アルサリア「彼奴がそう言ったのか、いやそれはない・・・妖精が見えることを隠してるとはいえ妖精が嫌いでは無い、寧ろ好きだと言っていたからな。多いとその人物が怖いってのは思うかも知れんが」


スーモ「本人から聞いたわけでは無いですが自分も直接そう言ったわけではないと思います。それっぽい事はもしかしたら言っているかも知れませんが」


妖精が沢山いる場所はいい事しかない。妖精の数を見ればその場所の様子が分かると言われるくらいだ

まあ見れる人族は極わずかで見れてもぼんやり光っているだけとかぼんやり見えるのは僅かにいる、私は見えん

まあ色々話し合った結果取り敢えずそれはおいといて今は今後に備えて寝ようって事になった

あの男も食って寝ろと言っていたという事は暫く来ないって事だろう


アルサリア「暫し眠る、護衛を頼んだぞ」


スーモ「承知致しました、ごは、食事が出来たら起こします」


今日は何だか久しぶりに頭を動かしたからかして眠たい、だが眠ったらこの夢から覚めてしまうのではないかと思うと眠りたくない

こんなに夥しい五感が感じられる幻覚など見ていると思いたくない、幻覚でも構わ・・・いや駄目だ認めてしまってはいけない。

私はまだやるべき事、は無いが妻と子供たちが心配だまだ親離れしていない子達なんだ捕まっていないといいが・・・眠ぃ・・・zzZ


スーモ「王様出来ましたよ、寝てる・・・もし本当にメイプルさんがあの男の主だったのならいいのにな、王様を起こすか」


少し後書きが長くなったので飛ばしてくださって構いません

妖精の愛し子と精霊の愛し子について少し書きたかっただけなので



アルセ「なあなあ、俺大精霊様で通したぞ」


メイプル「どちらかと言えば悪魔に近いんじゃないの?」


アルセ「あぁ〜確かに精霊と悪魔で比べれば悪魔に近いな。天使と比べれば天使に近いが」


メイプル「まあアルセが私の味方であるのなら何だっていいんだけどね」


ディーオ「私の事も忘れないでよ、メイプルの味方何だからね!」


アルセ「メイプルは神々に味方されてるぞ、色んな理由からな。ディーオに転生させられてなかったとしたらメイプルは精霊王達の愛し子だっただろうな」


ディーオ「妖精は心と魔力のオーラを見て集まる、精霊は言動と心とそして運命に変えようとする者達に集まる」


メイプル「だからこそ妖精の愛し子は保護対象、精霊の愛し子は協力関係ってなるの。だって変えようとしているのに保護して行動制限されちゃうと変えれるものも変えれないでしょ?」


アルセ「妖精の愛し子も保護対象とはいえ物は与えられるからな、ただ妖精の愛し子は天気や土地を豊かに出来るから利用したいが為に保護する国も出てくる。物はやるから土地を豊かにしろみたいな事を言ってくる、まあ操る愛し子は妖精に好かれているから妖精は言うことを聞くし、愛し子は欲しい物が貰える。所謂等価交換だな」


ディーオ「私はメイプル以外送り出した事は無いけど数千年に1度有るか無いか位の頻度で数秒くらい空間に亀裂が空いて人間はまだ無いけど落ちる可能性がある。何故か落ちた生物は補正としてなのか妖精や精霊に愛されるのよねぇ〜」


メイプル「へぇ〜妖精の愛し子、精霊の愛し子にも色々あるのね!あ、そろそろ時間みたい」


アルセ「だな。んじゃ次の話でな!」


ディーオ「メタいわよ!私の出番ココしか無いんだからもうちょっと居てもi」


メイプル・アルセ「それじゃあここまで見てくれて有難う!今後も読んでくれると嬉しい(ぞ)!」

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