兄の存在
●メイプル・ルーチェ・スリジエ(目線)
シロガネさんと話してから休日2日を入れて3日経った
休日があったけどまだ決心出来ないみたいで悩んでいる
学校に居る時は周りのせいでいっぱいいっぱいになってて考え事は出来ないっぽい
現に今も言われてるし、ため息で空気が汚れていないのですがそこまで言うのならこちらにも考えがあります!
メイプル「風よ空気を浄化せよ『クリーンストーム』これで汚くないですよね?シロガネさんはこれから私と昼食を食べに行くんです、退いてください」
「/////な、何でそんな奴を庇うんだよ」
「/////そうだぜ!俺達と食べようぜ!」
メイプル「私はシロガネさんと食べたいんです、熱があるなら保健室に行ってきて下さい。失礼します、シロガネさん行きましょう」
シロガネ(中身だってこんなにダメダメなのに)
メイプル「シロガネさんはダメダメじゃないです、人にはいい所の1つ2つはありますし。あそこ空いてます、座って待ってて下さい」
シロガネ「・・・分かった。僕はイエローウルフの定食お願い、銅貨6枚だから」
メイプル「分かりました」
シロガネ「兄さんの顔ってどんな顔だった?」
あれ?シロガネさん何だか顔色が悪い?真っ青通り越して真っ白!
ってそんなこと考えてる場合じゃない!シロガネさんが倒れちゃった!?
メイプル「シロガネさん!大丈夫!?シロガネさん!!サナエちゃん保健室の先生とアルセ先生を呼んできて下さい」
イル「僕がアルセさんを呼んでくる!」
サナエ「お任せ下さい。イル君アルセ先生の方はお願いしますね」
メイプル「お二人共お願いします!クロードさんは学園長にアルセ先生の学園内の転移の許可をお願いします」
クロード「分かった」
セレナ「私は何かありますの?」
メイプル「入口を塞がれ無いようにして貰えますか?」
セレナ「任せなさい」
脈を計って異常が無いことを確信してシロガネさんを膝枕して汗で額にへばりついた髪の毛を横に流して、シロガネさんの体調が急変しないか見守る事しか出来ない
セレナ「退きなさい!アルセ先生が通れませんわ!」
メイプル「アルセ先生!」
アルセ「メイプル、転移の許可はさっき貰った飛ぶぞ。我が望む場所は寮前なり『転移』、メイプルの部屋前に転移したが良かったか?」
メイプル「逆に助かったよ。シロガネさんを空いてる部屋に寝かせておいてくれる?私は何時起きてもいいようにお粥作ってくる」
アルセ「お昼食べ損ねてるんなら自分の分も作ってこいよ」
お粥を作りながら自分の分のついでにアルセの分も作って、シロガネさんの分は鍋に蓋をして置いておき、私とアルセの分を大きい盆に乗せてアルセとシロガネさんの魔力がある部屋にノックして返事を聞かずに入る
メイプル「アルセ、シロガネさんどう?」
アルセ「今の所様子見だな、精神的なものだ。外傷は虐めからアザがあったが治療しておいた」
メイプル「そう。起きてからじゃないとどうにもならないね。アルセの分も作ってきたから食べよ?」
アルセ「カナエには連絡入れておいたから食べるか」
カナエ《そうですか、急変したら連れて来て下さいねぇ~》
メイプル「カナエさん相変わらず緩いね」
アルセ「サナエの事に関してなら少し声のトーンが落ちるけど緩いのは変わらねぇな」
大怪我した時とかはアルセか私が治すし、そもそもそんな事にならないようにしてるからなかなかそんな人は出てこない
行列が並んだ時は少し驚いてただけでマイペースに仕事してたな~
悪いことじゃないけど傍から見たら気合い入れろって言われちゃうかも
メイプル「ご馳走様でした。この後アルセはどうする?」
アルセ「学校に戻って授業だ。シロガネの事は任せて大丈夫か?」
メイプル「シロガネさんの世話でもしながら本でも読んでゆっくりしとくよ」
アルセ「サナエ達にはそれとなく伝えとくわ、んじゃ何かあったら念話か心話してくれ『転移』」
食器を魔法で綺麗にしてボックスに直して
お菓子を大量に作る、ボックスに入れてれば腐らないしね~
夕方近くになる頃には料理は終了してシロガネさんの額に冷たいタオルに変えて見える範囲の汗を拭き取る
メイプル「もうそろそろ起きるかな?」
シロガネ「兄さん!」
メイプル「気が付いた、良かった~気分はどう?気持ち悪くない?」
シロガネ「え・・・うん大丈夫」
メイプル「そっか、ご飯作ってくてあるから持ってくるね」
ガチャ
メイプル「持ってきたよ。自分で食べれる?」
シロガネ「だ、大丈夫!ありがと。ねぇここってメイプルちゃんの部屋?」
メイプル「空き部屋でもあり私の部屋だよ。帰ってくるの遅いからゆっくりしてていいよ、私は少し出かけて来るから大人しく待ってて」
暫く1人で考えたいだろうし、夕飯の材料買いに行かなきゃ
シロガネさんお粥食べてくれたかな?この世界で米を食べれるのはある国だけなんだよね、懐かしかったからアルセと空飛んで買いに行ったんだっけ
アルセ「メイプル」
メイプル「アルセ、シロガネさん目覚めたよ。調べてくれた資料の中にお兄さんの事ある?無いなら気になるから詳しく調べてくれない?」
アルセ「無かったな。シロガネの兄貴だな?分かった調べてこよう『転移』」
ここ寮で転移防止されてるんだけどなぁ見られたら大変なの分かっててやってるの?気配と魔力を消せる人もいるかもしれないのに
メイプル「アルセにも伝えたし買い物行こ」
シルフ「メイプルちゃん〜何処かに行くのぉ?」
メイプル「シルフ寮長、えぇ少し買い物に」
シルフ「1人で?危ないわよぉ〜」
メイプル「近くですので問題ありません」
シルフ「光、アルセ先生は?」
メイプル「別件があり出かけて来ると言ってました。門限前には帰りますので。あ、もしシロガネさんを見かけたら部屋に戻るように言っておいて下さい」
シルフ「妾は無理じゃが炎帝か水帝を連れて出かけなさい〜連絡してあげるわぁ」
えぇ自由に行動出来ないじゃん、2人とも仕事で来れないって言ってくれないかなぁ
ルードさんは仕事を中断させて来そうだけど・・・
シルフ「水帝が来れるみたいだわぁ〜良かったわね〜」
メイプル「はい・・・来ました」
シルフさんが防音遮断結界を張ってくれたから周りは水帝がいる事に気づいてないんだ、流石に何もせず普通に話すわけにいかないもんね。
水帝「メイプル様どうかなさいましたか?」
メイプル「え?まさか用件を聞かず来たのですか?」
水帝「はい、風、シルフさんからメイプル様が呼んでいると言われまして」
メイプル「シルフ寮長!忙しいかもしれない所を用件も言わずに呼び出すのはいくら何でも酷すぎます、私の用事などどうでもいい事なのですよ」
シルフ「1人で出かける事自体が危険なのよぉ〜水帝もそう思うでしょ?」
水帝「確かに1人で出かけるのは危険です。朝は無理ですが昼からはそれ程忙しくありませんので大丈夫ですよメイプル様」
メイプル「私なんかの為に時間を使って欲しくなかったんです、だから1人で行こうと思ってましたし」
水帝「そんなことはありません!私はメイプル様をお守りできることが嬉しいのです、ですからどうか自分を卑下しないで下さい」
そう言われてもなぁ〜
ルードさんが私の事ばかり優先しようとするからさ、優先してくれるのは勿論嬉しいんだよ
私用で断ってくれても構わないんだよ?毎回だと困るけどね
シルフ「メイプルちゃん買い物に出かけるんじゃなかったの?暗くなっちゃうわよぉ〜」
メイプル「あ、そうでした。それでは失礼しますねシルフ寮長、水帝さん」
シルフ「水帝置いていかれるわよぉ〜」
水帝「あ、待ってくださいメイプル様、お1人は危ないです」
シルフ「ふふ若いわねぇ〜」
シルフ寮長何か呟いてた?身体強化してないからなぁ、シルフ寮長とガルド学園長は魔力察知出来るから使わないようにしてるけど、いつかバレるだろうな