その日
夏休み前のこと。
(ん…今日は日差しが強いなぁ、日焼け止め対策をしっかりしないと)
そしておき、朝ごはんを食べて、日焼け止めを塗った。今日は、いつもの運動着だ。コレが一番シンプルで動きやすいからだ。
(知宏に渡すの楽しみだなぁ♪)
そしてげんきよく「いってきマース!」といって出かけていった。
学校で。いつものようにみんなが声をかけてくれる。
「杏奈、おはよう!」
「杏奈ちゃん、おはよ~」
「お、杏奈!きょうは早ぇな!」
「皆おはよう!」
とっても明るいスタートだ。
「知宏、コレ…」
「あ、ああ」
そして渡した。皆にわからないように。
パシッ
「うけとらない」
「…?え?」
「もうお前の事は好きじゃない…」
そう。ふられたのだ。急に。勝手な都合で。
「知宏君…」
なきそうになった。いっつもそばにいてくれた知宏が。いなくなった。私はいつの間にか涙が出ていた。
「杏奈、どうしたの?知宏にひどいこといわれた?」
仁美が話しかけてきた。
「いや、別に…あくびが出ただけ」
私はにこっと笑った。もう、親友には心配させたくないから。
(どうしてあんな…?)
あんなすぐにきらいになっただなんて、おかしい、そう思った。ほかの人を好きになったのか?きっとそうだ。
その人をいじめたい気持ちになってしまった。
(いつか…苦しませてやるんだから・・)
わたしはあきらめない。ただ、そう思っていたのだ。