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001 序章

 本作初投稿、処女作です。

 誤字脱字や日本語ミス、もしくはすでに類似作品があればご指摘いただけると幸いです。

 あと二、三話あたりまで読まないと異世界に行きませんので、ご了承ください。


 特に何かを考えるわけでもなく、ボーッと頭の中を真っ白にして、いつも見慣れた風景を見ながらゆっくりと歩くのは凛の昔からの習慣だ。誰かと一緒に帰るわけでもなく、どこかへ寄り道するのでもなく、放課後になったらのんびり放浪するように帰る。

 いろいろな店やビルのある大通りを歩き、隙間なく道を占領している車を眺めてみたり、河川敷を歩き、少年たちが汗水流して野球の練習をしている姿を眺めてみたり、住宅街を歩き、様々な家の形を眺めてみたり。そこにこれといった思いは込められていない。ただ、歩いて眺めるだけ。

 こんなことをするようになったのは小さいころからだ。

 まだ小学校に上がるという頃に父親の実家を初めて訪れた。

 その時に祖父からこんなことを言われたのだ。

「自分を無にしなさい」

 ただそれだけだった。昔のことすぎてどういった経緯でこの言葉が出てきたのかわからないが、しかしそれでもこの言葉だけは小さいころの凛の心に強く響いた。

 無にしたらどうなるのかも、無にした後はどうすればいいのかも、何一つ教えてくれなかった。

 しかし、凛はこの意味こそ分からなかったものの、自分なりの解釈をし、ただ何となく無にするということを『した』。

 凛はその祖父が好きだったから、小さいころの凛はそれを真に受ける。

 祖父の言っていることはなんでも正しいものだと小さき頃にそう理解していたから。なぜ理解したのかは、祖父に怒られる父の姿をよく眺めていたからなのかもしれない。

 だからその日から毎日無心になる時間を設けた。

 やり方なんてわからなかったが、とにかく無にしている間は何も考えないようにした。

 小学校に上がったころは、やはり学校という場所である以上周りとの交流があり、比較的周りと同じような普通の生活をしたがったが、しかしそれでも一日のうちに一回は無心になる時間を必ず設け、そしてそれを忘れたことはなかった。

 友達と一緒に帰って、ゲームをしたりサッカーをしたりと普通の生活を送り、家に帰ってから無心になる。やり方は様々で、風呂に入り、浴槽に使っているときに目をつむって黙想してみたり、寝る前に黙想してそのまま眠りについたり。

 今のような下校中に無心になるというやり方をするようになったのは中学生になってからだ。

 ただ、これに何の意味があったのかは毎日毎日やってみても結局わからなかった。

 なんだかんだ、惰性で続けて六年。

 そしてその六年目のある日を境に、あの時祖父の言った「自分を無にする」という意味を大きく知ることとなる。そして凛は「無心になるなんて言うばかげたことなどしなければよかった」といまさらにひどく後悔した。いまさらながらに。

 一度その道に踏み入れた以上は二度と元の道に戻ることはできない。なぜならそれがその道の決まりであり、決まりを破ることは絶対にできないから。

 

 凛は体の赴くままにその足を進めた。

 周りは新築の一軒家から、古びたぼろアパートまで様々な建造物で囲まれている。どうやら凛の無意識は住宅街を選択したようだった。

 凛は特に自分の帰る道を決めない。ただ体の示す方向に歩くだけだ。

 だからたまに家とは全く違う方向へ進んでいることもあるのだが、それでも無にするようにしている以上、そういう現実だと受け入れているし、それ以前に無心になっているのでどうでもいい道を歩いていることにまず気が付かない。今日の場合は帰路の途中にある住宅街の道の一つで、間違った方向にも進んでいないので、おそらくこのままいけば無事家へと到着するだろう。

 住宅街と隣接するようにある比較的車通りの激しい道へと歩いた。その道は目の前にあり、それを超えて十分も歩けば凛の家はある。

 凛の今歩いている道の両サイドは田んぼがあり、車通りの激しい道は何にも邪魔されずに横に伸びるように見える。ちょうど今の時間は車も少なく、たまに車が横へと通り過ぎるのが見えるだけだ。

 しかし、その日はいつもと違う光景があった。その一瞬の光景は自然だが、状況で見れば不自然な光景。

 車通りの激しい通りの左方から、大型トラックが走ってきた。速度は制限速度をきっちり守っているし、それだけならいつもの通りのなんの変哲もない光景だろう。

 ただ、凛の歩いている道の前方に少女の姿があったのだ。幼稚園児と思しきその少女は、交差点を挟んで凛と向い合せにいるだけで、この光景までだったらやはり普通の範疇に収まるだろう。

 が、しかしその少女の行動は普通とは違った。

 いや、一見普通にみえるかもしれない。だが視野を広げればそこには大きな危険。

 少女はトテトテと小走りで交差点へと向かっていたのだ。その目先には赤色をしたゴムボールがコロコロと交差点へと転がっていた。少女は確実にトラックの存在は認知していない。

 凛はその光景に焦りを覚えた。このままいけば間違いなくトラックが、ボールを追いかけて交差点に入り込んできた少女を引くこととなる。それはトラックの速度と少女の走る速度を見ればわかることだ。

 凛の無心だった心は一気に現実へと引き戻された。

 慌てて交差点へと走り出す。距離にして百メートルはあるだろう。男子高校生であれば、早くて十一秒台で遅くても十六秒台ぐらいで走れる距離だ。が、あと五秒も立てば少女は空中に大きく吹き飛ばされることになる。

 その光景が脳裏にはっきりと浮かんだ。大きく跳ね飛ばされ、血は止め処なく流れる。原型はかろうじでとどめているが、その姿は先ほどまでの無邪気なかわいらしい姿とは大きくかけ離れる。ひどく不快で恐ろしい光景だった。

 その惨事が繰り広げられるまで残り四秒。

 たとえ百メートルの世界記録保持者だったとしても間に合わない。

 凛は迷った。

 どうすればいいのか、で迷ったのではない。

 どうやって人に見られないで少女を助けられるだろうか。凛はそう迷った。

 凛のある力(・・・)であれば間違いなく助けることはできる。だが、それを当事者以外の第3者に見られることがあってはならない。これは力を行使する上では絶対の決まりだ。これを犯せばその力をについて記した書物に書かれている内容をもとに罰を執行されることとなる。

 それは死ではない。しかしそれに準ずるなにかであることは凛も父親づてに聞いて理解していた。

 自分だって死にたくはない。だけど、目の前で人が死ぬなんて光景は見たくはない。またしても脳裏に少女が吹き飛ぶ姿が浮かんだ。

 凛の中で迷ったのは数瞬、即座に決断がなされた。――そんなこと構ってられるか!

 凛は立ち止まり、自分の中に流れる気を足の経絡に集中させる。そして増幅へ。

 必要なまで溜まった気は通常の人間ではありえない爆発的なエネルギーを生む。そしてそれは形にとらわれず、性質を持つ。

 今回の凛の気の性質は『動』。

 凛は一気に地を蹴った。ボコリとアスファルトががゆがむ鈍い音がしたが、それは凛のもとへと届かない。神経はすべて足へと向かっており、ほかに向ける神経はないからだ。

 とにかく駆ける。風で息もできない。それでも駆ける。

 百メートル弱という距離を三秒足らずで詰めた凛は、ちょうどトラックと少女がぶつかりかける瞬間に交差点へと出た。

 左からはあわててハンドルを左へ切っているトラック。

 前方には未だにトラックの存在を認識せずにボールを追いかける少女。

 ぶつかるには1秒もいらない。

 凛は少女をお姫様抱っこのようにして抱え、慣性を殺さずに利用してまた大地を蹴って脱出。高く、そして華麗に飛ぶ。

 トラックは甲高いブレーキ音を鳴らしてる。飛び上がった凛は、空中で後ろをちらりと見てトラックの存在を確認してみたが、どうやらハンドルを切った拍子にスピンして転倒する、という惨事は免れたようで、なんとかしっかりタイヤを地面へとつけていた。それをみて安心した凛は、気を腰、股関節、膝、足首といった下半身へと集中させ、衝撃の着地を和らげながら着地した。

 お姫様抱っこをされていた少女は目を点にしながら、凛の顔を見ていたが、ゆっくりとおろされたと同時に我に返ったようで、その大きな目をぱちくりとさせた。

「あ~、大丈夫?」

 元々こういった小さい子を相手にするのは性に合わないのだが、できるだけ凛は声色をやさしくして声をかけた。

「だいじょーぶだよ!」

「そっか。でも危ないから道路で遊んじゃダメだよ?」

「うん、ごめんなさぁい。……でも、おにーちゃんすごいね! スーパーマンみたいだった!」

 目を輝かせて少女は言った。その目からはみじんも邪気を感じられない。まるで無邪気だった。

「アハハ……おにーちゃんはスーパーマンなんだよ。だけど、みんな誰にもいっちゃだめだよ?」

 そんな無垢な少女に凛は嘘をついた。嘘と呼ぶにはかわいらしいものだが、しかし小さき子にはその嘘が見分けられない。冗談という言葉でも片づけられる嘘。

 それ以外にこの場を切り抜ける方法はないと思ったからこうしたわけだが、凛はどうしようもない罪悪感に見舞われた。――たかが小さなウソだろ!

 凛は自分に言い聞かせる。

「なんでぇ?」

「スーパーマンはみんなの陰で守る存在だからだよ」

「ん~そうなんだぁ。よくわかんないけど絶対言わない!」

 自分でも少々苦しい言い訳だと思ったが、そこはやはり子供。割とあっさり信じてくれた。

 そして信じてくれたことにまた罪悪感を抱く。

「じゃあ約束」

 凛は小指を差し出した。その行動の意味を察した少女も同じように小指を差し出す。それを絡ませて、お約束に歌を二人で歌う。

 指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます。指切った。

『指切った』を言ったと同時に二人で指を離した。

「じゃあね。おにーちゃん急いでるから」

「バイバイ!」

 そういって凛は立ち上がりざまに少女へと手を振って前へと歩きだした。足取りは重い。

 当事者である少女とトラック運転手に見られた。自分の力を。

 一応、少女とトラック運転手以外の第三者には見られなかったとは思うが、、結局自分はその程度でしかなかったということだ。

 おそらく今の状況、凛の祖父や父親であったら周りに何の痕跡も残さず、そして誰にも気が付かれずに事を済ますことができただろう。もしくは最悪、あの少女を見捨てる選択肢を選んでもおかしくない。

 凛の性格上見捨てるという選択肢は頭の中にはなかっただろうが、それならばそれに見合うだけの力を持っていなければならない。凛はまだその道ではまだ未熟。

 この場合正しい答えというのは存在しないが、あえて正解を決めるとすれば、普通の人間であれば助けることが正解になるのだろうが、雅柴家でこの答えは誤り。

 正解は「能力に見合った行動をする」といったところだろう。結局雅柴の家は自らの力を公にすることを最も恐れているのだ。

 少女のほうは、たとえ親に凛の存在を暴露したところで、親のほうは子供の見た夢程度に片づけるだろうから力の露見にはつながらないだろう。

 トラック運転手に関しても、『轢かずに済んだ現象・・』という謎に見えているだろう。わざわざ誰かに言うこともないだろうし、仮に口が軽くて誰かに言ったとしても、「人が秒速40~50メートルで走った」という言葉を誰が信じるのかという話だ。

 ただ、やはり見られたという失態は大きい。

 凛は無心になることも忘れて、ぐちぐちと悩んだ。

 考えれば考えるほど足取りは重くなっていく。

 その重い足取りで歩いて十分、ようやく自宅へとたどり着いた。住宅街からは少し外れたところにあり、ぎりぎりで住宅街と同じ地区とされている。

 見た目は先ほど通ってきた住宅街にあるような一軒屋とさして変わらない。

 凛はポケットに入れてあったカギを使って玄関へと入った。

「ただいまー」

 けだるげではあるが、一応これは言うことが習慣となっている。

 しかしというか、やはり反応はない。誰もまだ帰ってきていないのだ。

 とくに誰かに『お帰り』を言って欲しいわけではないのだが、やはり反応が何もないというのはなにか物足りない感が否めない。

 だがそれ以上何かを考えたところでどうにかなるわけではないので、凛はゆっくり階段を上って自室へと入った。


 ◇◆美冬の目撃◆◇


 美冬は帰路を急いでいた。普段は放課後を友人と遊ぶことを使うような、十分に一般女子高生のくくりに入るような少女だ。

 だから美冬が急いで帰っていることは比較的珍しい。

 しかしその理由は至極簡単で、『通販で買ったバッグが今日届く』という、これまた女子高生らしい理由だ。足取りは軽く、今にもスキップしそうな浮き足の立ち方をしており、今日も学校が終わるのを今か今かと待っていたぐらいだ。

(今日……ついに、ついに届くんだぁ…………)

 そのバッグには一目ぼれだった。

 店内のガラス越しに見たそれは、別段ブランド物に興味のなかった美冬にはひどく衝撃的なものだ。

 これほどまでに美冬がものを欲しがったのは、中学の時に熱狂してハマったバンドのライブチケット以来、久しぶりである。

 クロエの白いパディントンバッグ。二十万円と高校生にはかなり痛い出費であるのだが、このために毎日アルバイトをして、その二十万円をようやく貯めることができたのだ。

 だからそのことで今日の授業内容はなにも頭に入らなかった。もともと頭は悪くはないのだが、特別できるわけでもない美冬にとって一日授業が遅れることは少々苦しいものがある。

 しかし、それでも手に入れたいものであるのは間違いない。

 美冬は走る。疲れを知らずに一気に走る。

 ようやく家の近くの住宅街までたどり着いた。別にそこまで急がずとも、そのバッグの配達は午後六時であり現在時刻は午後四時半なので、普通に歩いても時間には十分すぎるほど余裕がある。

 しかし欲しいものがあるとどうにも我慢ができないのは美冬の悪い癖で、彼女自身もそれを自覚していた。

「ん? あれは雅柴君?」

 おもわず声が出ていたが、特に誰もいないことを確認すると少し安心する。

 目の前には雅柴凛がいた。凛のクラスでの立ち位置は『すべてが普通以上だが、すべて特筆した部分のないどこにでもいる少年』

 クラスに一人はいそうな人間である。特に仲の良い人はいななかったが、別に嫌われるようなこともなかった。そして特に目立つような人でもなかったと美冬は記憶していた。

 対する美冬は容姿もよく、頭も悪くはなく、そして運動も割とできるという何をとっても平均を下回らない。完ぺきではないが、間違いなく「できる女」である。男女問わず人気がある少女だ。性格もみんなに受け入れられるような、やさしすぎず、厳しすぎずというもの。

 人間関係において余裕の立ち位置を獲得している美冬は、この機会に凛とも仲良くなっておくのも悪くない、と特に他意はなくそう思い、凛の方へと駆けた。バッグは後でいいかと、案外簡単に割り切れた。元々時間もあるのだから。

 凛の歩くペースは割とふつうだったせいか、そう追いつくのに時間はかからなかった。そして美冬が声をかけようとした時だった。急に凛が走り出したのだ。

(は? ちょちょちょ、なんで!? ハッ! もしかして私の気を感じ取って逃げたとか?)

 わけのわからない中二テイストな予想をした美冬は、なぜか闘争心が沸き起こり、そのあとを追いかけたくなった。追いかけようとしたのだがしかし、いまさらながらに凛が全速力で走っていることに気が付く。

 つまり、別に突出した足の速さを持っているわけではない美冬に、男子の足には追いつけないというわけだ。その上美冬は知らないが、凛は普通の人間ではない。

 絶対に追いつけないと思ったが、しかしその事実が余計に美冬の闘争心を燃やした。

 あんにゃろ~、と美冬が全力で走ろうとしたその時、凛は急に立ち止まる。

(あり? 止まったってことは別に逃げたわけじゃあないってこと?)

 事実に気が付いた美冬は、今度こそ声をかけようとした。が、次の瞬間美冬はありえないものを見た。

 ボゴッ。アスファルトがえぐれ、そのはるか前方には凛の姿。

 一瞬で、一瞬でだ。何十メートルもの距離を走った。

 その事実は凛が人間でないことを意味する。どういうことかわけのわからない美冬には、驚くどころの話ではない。

 人間には出しえない速度で走った凛は三秒と掛からず交差点へと飛び出した。

(ゲッ! ひかれる!)

 その時初めてトラックの存在を確認した美冬には、自殺行為に見えた。

 初めてみる事故の瞬間に、恐怖よりも野次馬的好奇心が大きく勝った美冬はその瞬間を見た。

 トラックは通過したはずなのに、ぶつかった音がない。そしてその直後、トラックが通過したその空中には四、五歳と思しき少女を抱えた凛の姿。

(うおッ! 空飛んでるよ! どうなってんの? 映画の撮影とか?)

 自分でも何を言っているのか、美冬はその姿にくぎ付けとなった。しかし、直後には混乱。

 どうやって百メートルはある距離を数秒で進んだのか。

 どうやって空高く飛び上がったのか。

 人としての能力を大幅に超える事実に、美冬の踏み込んでいい事ではないのかもしれない。

 本当なら、バッグを通販で受け取るために早く学校を出てきたのだが、いつしかそんなことは頭の片隅に片づけられていた。

(どういうこと? あのMr.がつけられてもおかしくないぐらいに普通の雅柴君が実はスーパーマンだったとか? これは、これは確かめるしかない!) 

 凛はどうやら助けた少女と話しているらしく、その場に立ち止っている。今ならまだ追いつけると考えた美冬は、急いでそこへと駆けた。

 が、ちょうど交差点を挟んで反対側までたどり着いたとき、凛は少女に手を振って、ゆっくりと歩き出してしまった。

 また、あと一歩で追いつけない。そのことが美冬を腹立たせる。

 しかもちょうど美冬が交差点に来たあたりから、少女を轢きかけたトラックは走り出し、それに呼応するように車の数が増え始めてしまった。そしてさらに、信号がこの交差点にはないため、親切な車が止まるのを待つか、うまく車が途切れるのを待たなければいけない。

(あ~、早くしないと雅柴君見えなくなっちゃう)

 美冬は地団太を踏む。

 うら若き女子高生が地団太を踏むという光景は、周りから見ればシュールで恥ずかしいものなのだが、それを気にしていられるほど今の美冬に余裕はない。

 そしてようやく車が途切れたその瞬間、美冬は陸上選手バリの速さで走り始めた。


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