逆説的露出
掲載日:2026/05/09
露出狂の気持ちが少しだけ理解できたかもしれない。近頃私は着物を着て外を出歩いている。必要に駆られてのことでは無い。単純に趣味である。幼いころからの漠然とした理想だった。きっかけがあるとすれば谷崎の「秘密」を読んだことであろうか。
さて、ただの露出は身体をさらけ出すわけだが、自身の趣味を全面的に押し出した格好をするということは心の奥底に眠っている欲求を解放しさらけ出しているのであり、ある種精神の露出であると言っても良いだろう。そこには、気持ちよさと背徳感が存在する。精神の高揚からくる幸福感はクセになりろうであった。ここで重要なことは自身へ向けられる奇異の目そのものに興奮したのではなく、他人に視認できるところまで自己の深いところをさらけ出している自分自身に興奮していたということである。実は露出とは相手ありきの物ではなかったのだ。
当然最初は恥ずかしかった。だが、恥ずかしさの先にある羞恥心を見つめることにこそ自身の本質の一端が現れるのかもしれない。
服で自分を着飾ることにより行われるこの逆説的な露出。あなたもぜひ味わってみてはいかがだろう。




