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四十一話 ひきづり村と霊能力者
「つまり、柴田結衣ちゃんは──霊媒師に近い霊能力者だった」
私は入ってきた情報を纏め、そう結論を出した。
これは霊魂の仕業であり、霊魂が【怪異】になろうとして集まっていると私は思っていた。
だが、どうやら、前提から違っていたらしい。
霊を寄せ集め、霊の力を借り、霊を扱う──そんな能力を持つ人間がいたからこそ、このひきづり村には霊魂が集まっていたのだ。
そして、霊を操ることができる人間だからこそ、霊に【鬼】のような性質を持っているかのように、偽造させることもできた。
非常に特殊な霊能力者だ。
特殊すぎる。
それこそ、霊媒師扱いしても良いくらいには特殊だ。
いや、柴田結衣は霊能力のある霊媒師なのかもしれない。
恐らく、怪異事象部門だけで対応するのではなく、霊魂部門と合同で担当すべき子だったのだろう。
つまり、前提も、前提の前提も、その何もかもを間違えたのだ。
そして、その結果がコレである。
「【繋がってる】よね、あぎとくん。鍵は──」
私は全力で走る。
走って、走る。
工場での一件で、繋がりはできた。
日の出は近い。




