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Vermilion noon ,indigo sunset  火星コロニー「リトプス1」の日常  作者: 蘭鍾馗
〈火星の日常 その4〉

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44.世界樹の広場(イーサン エドワードの寄稿)

 土橋さんの指名で書きます。イーサン・エドワードです。


 今、土木建設部の内構担当、結構忙しいです。

 何故かって?本施工区のトンネル部隊の仕事があらかた終わって、これからいよいよ内殻部の建設が始まるからです。これが出来上がれば、一気に300人が居住できるスペースが完成します。


 ただ、完成するのはまだ内殻だけ。必要なインフラ施設や発電設備、生命維持関係のライフラインはこれからになります。

 そうは言っても、建設に必要な追加の人員がこれからやってくるので、その人たちが生活するための居住区は先に準備しなければなりません。これはあとちょっとで完成しそう。追加人員は56人来る予定なので、これで百人規模の大所帯になります。

 でも、そのタイミングで地球へ帰還する人が24人いますから、差し引きで80人態勢になります。全員交代しないのは、ここで培った技術や仕事のノウハウを引き継ぐため。なので、最初のクルーである現クルーの半数は任期が5年になります。でも、火星での生活実験が軌道に乗れば、以降は2年半の任期で半分ずつ入れ替えながら、コロニーを維持していくことになります。


 ただし、それまでにやることは沢山ある。電力問題は「ブルーローズ」のおかげでおおむね解決しましたけど(それでもまだ追加の発電設備は必要です)、食糧生産はまだ端緒に付いたばかり。リトプス1が火星で自立してやっていける日は、まだまだ遠そうです。ダニエラさんが言ってたように、多分10年くらいかかるでしょうね。


 食糧や資源、エネルギー面での自立が実現できれば、2年半の任期ではなく、「永住」ということも視野に入ってくるでしょう。何年かかるかは、まだ目途が立っていませんが。


 ◇


 さて、本施工区なんですが、当たり前ですけど大きいです。

 なので、現在の試験施工区のように、一つの内構単位スフェアで全てを作るのは無理でした。現在でも畑とか工場は別の溶岩洞を使ってますしね。そりゃあやっぱりそうなります。

 というわけで、複数のスフェアを通路やインフラを通すパイプでつなぐ構造になりました。最終的には7つのスフェアが出来る予定です。真ん中に広場のようなスフェアがあって、その周りを居住区や畑、工場等のスフェアがとりまく形になります。


 真ん中に広場?そんなの必要なの、って思うでしょ?

 実は、「絶対に必要だ」って進言してくれた人がいたんです。誰だと思いますか?


 管理部のアマビリスさんです。


 あの人、前に寄稿文で書いてたでしょ?「人間には儀式が必要だ」って。

 まちづくりという視点で考えると、本施工部分が完成すると、誰もが気軽に集まれる公園のようなスペースが必要になる規模になってくるんだそうです。あと、防災という面でも、真ん中に全員集まれる広さのスペースがあるということは重要なんだと。


 言われてみれば、確かに納得です。

 でも、それだけじゃない。アミさんの言ってた「儀式」の部分。この部分の役目を持つ空間が必要です。それは、単に広場でもいいんですけど、できれば象徴的な何かが欲しい。

 まあ、何かの女神像とかでもいいんですけどね。誰が作るんだよ、って話になっちゃいます。それにあんまり宗教色をつけたくはない。


 そしたら今度は、アリシアさんが助言をくれました。

「木、植えちゃいなよ」って。なるほど。


 いいなと思いました。

「世界樹」ですね(笑)。


 何を植えるかは検討中。何かアイデアをお持ちの方はメールください。

 よろしくお願いしますね。


 ◇


 では次ですね。

 本施工部のインフラ系の設計を担当してるルイーズさん、お願いします。



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