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学院入学!さっそくの修羅場・・・

忘れもしない、絶対に忘れなくない、父さんが何者かに殺されたあの夜。俺はあの日を境に、二度と後悔しないよう自分を変えると誓った。


それからの俺はシャーレット────ついでにアテーネの三人で、ヘルメースさんが直々に稽古をつける厳しすぎた修行に明け暮れる日々が続き、気づけば五年の歳月が流れた。当時は泣いてばかりの情けない子供だった俺は、十五歳の青年となり心・技・体、各方面での成長を遂げたのであった。


そしてこの世界で十五の少年少女は一つの節目を迎える。


その節目とは、アースガルズ王国にあるアースガルズ魔法学院への入学だ。


この歳から三年間みっちり貴族としての教養やら魔法の訓練、戦闘訓練などをこなして立派な跡取りを目指したり、騎士団へ入団する者から一発逆転を目指して冒険者を志す者まで目的は多種多様で、一学年数百人単位の生徒が在籍する超マンモス校。


そこには種族、身分など関係なく貴族から、希望すれば平民までもみなが平等に入学可能な大変グローバルでお優しい学校なのだ。


生徒の出身種族の割合は基本的には人間族のアースガルズ王国に住む者、又はそれに従う国家や同盟を結ぶ国の貴族や平民が大多数を占める。


しかし、留学制度を利用して他種族から入学してくる向上心を持つ者も中にはいるのだ。


なんたってアースガルズ魔法学院は世界で最高峰の魔法学院とだけあってその知名度と注がれるお金は凄まじく、巨大な校舎に訓練場。寮も完備で階級の高い貴族はワンランク上の豪華なお部屋らしい。


卒業後の就職も安泰で、成績上位者はアースガルズ騎士団への推薦を獲得でき、教師陣が真摯に生徒一人一人と向き合って面談するので卒業後プー太郎なんてことにはなり得ない。


自国に帰ったとしても、有名学院卒業の経歴は価値の高いものとなるのだ。


確かに、田舎で少し位の高い貴族からすれば、田舎の学校に行くより王都に来て箔をつけるのが得策だよね。


準男爵以上の者への待遇は良いとの噂。


だけど俺は準男爵だから一般の生徒と同じベッドと棚に机、椅子しかない部屋だ。


準男爵なんて所詮、名ばかりの貴族最底辺だ。


ほぼ一般人と変わらない待遇を各所で受ける哀れな貴族。


待遇が悪いんだったら、もう一般人の方が楽だ。


だって面倒くさい貴族のパーティーへの出席や若くしての結婚の強要を親からされなくて済む。


自由恋愛万歳だ。



まあ、このような扱いは慣れているので俺自身はなんとも思っていない。


そう、俺自身はね。


で、話は変わるけど今年の入学予定者は超豊作年と噂されていて、各種族で名を馳せる実力者たちの跡取りやアースガルズ王国の王女に加え、なんと導勝の四英傑の跡取りが揃って入学するという。


来る悪神復活の日に向けて戦力を育成するには色々とタイミングの良い世代なのだ。


で、これまた噂なんだけど。なんでも一人だけ全く期待されていないどころか、場違いだと馬鹿にされている跡取り息子がいるらしいんだ。


はて、いったい誰のことやら。


これから人生二度目の学園生活を送る俺は現在魔法学院校舎の敷地内でぼんやりと空を見上げている。


そんな俺を取り囲むようにして騒ぐ男女が四名。


「ちょっと、マルス!この女とどういった関係よ!?説明して!!」


と幼なじみの王女様。


「マルスくんお久しぶりですね。あなたに見合う女性になるためにわたくしはより一層の過酷な修行を積んできました。あなたと共に学園生活を送れるなんて夢みたいです!」


とエルフの美少女。


「おい、エルバイス!この学院はお前なんかが入学していい場所じゃねぇんだよ!!」


と可能な限り顔さえ見たくない貴族の男。


「ちょっとマルス様!五年もの修行期間中、どれだけわたがあなた様の傷を癒してあげたと思っているのですか!!起こしてくれたって罰は当たらないと思うのですが!!」


と性格最悪、自己中心的な元女神。


入学式がまだ始まってすらいないのに、さっそく俺は面倒ごとに巻き込まれるのであった。

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