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笑顔
鬼がわらう
あぁ優しい顔だ
とろけるように笑って
私を惑わせる
誰も傷つけないような
優しい笑顔
否定せず
甘く優しい微笑みを浮かべ
怒りもしない
鬼に囚われると
その笑顔で惑わされる
指示されたわけでも導かれるわけでもないのに
いつのまにか惑わされる
結果、道を踏み外しても
鬼はただ笑うだけ
嘲笑うわけでもなく
ただ穏やかに優しく笑う
鬼がいる
無関心という鬼
ただ優しく微笑むだけ
気がついた時にはもう身動きがとれない
行くことも帰りもできないように囚われて
自分を見失っていく
やがて考えることをやめる
屠殺される豚のごとく
ただ生きる
鬼は今日も優しく笑う
私の中にも鬼がいる
