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お題シリーズ4

やまない槍と皆の様子

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2022/07/22



 魔法弾がとうとう弾切れを起こしたようだ。


 轟音がなりやんだ。


 だから俺達は隠れていた場所から出る。


 今が撤退時だった。


 再装填までに距離をかせがなければ。


 生きるために、走り続ける。


 火でやけこげた戦場にあぶられながら、走り続ける。


 この戦いは俺達の意思ではじめたわけじゃないのに。


 命をかけなければならないのが、酷く腹立たしい。


「槍が来るぞ」


 敵が特殊な機械で槍を飛ばしたらしい。


 見上げれば、弓矢より凶悪なものが空一面に見えた。


 死の雨がふってこようとしている。


「はしれーーーーっ!」


 ここは戦場。


 一秒先には命を落とす。


 生きながら地獄が見える、そんな場所。


 怪我をした人間を抱えて逃げる暇がない。


「いかないでくれ!」


「おいてかないで!」


 耳をふさぐひまもない。


 心の中で謝りながら、必死で走る。


 兵士達は、命を大事にかかえながら、命を粗末に扱う。


 戦場は、そんな矛盾が堂々としている場所。


 上司も部下も関係ない。


 死ぬ時は死んで、生きる時は生きる。それだけだ。


 善人も悪人も関係ない。


 ただの偶然で死んでしまい、ただの偶然で生き残るだけ。


 空から何かが降ってくる。


 多くの武器が降ってくる。


 人を殺す武器が。あの世が見える。


 目を凝らす前に、かけぬけろ。


 ここにいる皆、何人が、一体どれほど生き残れるだろう。


 それは生き残ってみないと分からない。


 はしる自分達の目の前には、真っ赤な炎。


 どこまで燃え広がっているのか分からない。


 けれど、躊躇するようなものは、ここまで生き残ってはきていない。


 魔法弾で焼け焦げた火の海にとびこんでいった。


 普通の火ならとっくに消えているのに。


 魔法の火は長く残る。


「つっこめ!」


 みんな、飛び込んでいく。


 死に物狂いの様子で。


 その先に炎の終わりがあって、再び走り続ける事ができるよう、願いながら。



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