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きみに想う ~王の妃~  作者: 間宮沙紀
実家編
34/42

33

王城


何故こんなことになってしまったのか

翡翠は今白蓮の部屋にいる

部屋にいるだけなら何の問題はない

部屋のそれもベッドにいて服を着ているが、脱いでいる以上に妖艶で色っぽいスケスケの服を纏っている白蓮に襲われそうになっている

というか、襲われている


「嬉しいですわ、こうしてジェード様が我が部屋にいらして下さるなんて…」


翡翠の足の上に跨るようにして、撫でるように太ももあたりに触れる白蓮


まずい…この感じに

この部屋中にたかれている香…

それに昼間の薬が効いてきている


翡翠も王といえど、ただの若い男だ

女の誘惑に吊られないほうがおかしい

まして媚薬を盛られた体なら尚更だった


抵抗も自分から手を出すこともせずに翡翠がいると白蓮が動く


「わたくしが触れても?」


白蓮の手が翡翠の下半身に触れる


慣れた手つきで服を脱がそうとする白蓮を組み敷くようにしてベッドに沈め翡翠が白蓮の上になり組み敷いた手と反対の手で長い髪を梳く


「へー。知らなかったよ、東の民はソッチに長けているとは聞いたことあるけど、まさか貴族の娘も手練れだなんてね」


翡翠は白蓮の胸に触れる

白く美しい首筋に唇を這わせながら


「やっ…ジェードさまっ…」


翡翠は自身が白蓮に引っ張られることのないように白蓮を攻めた

キスをして魔力を補充する

正気を保っているのが精一杯で、額には汗がにじんでいた

もちろん最後まではせず、頃合いを見て白蓮を問いただす


「昼間のお茶に何を入れた?」

「なんのことでしょう?」


翡翠は白蓮から離れる


「媚薬を盛ってでも俺の気を引きたいとは、残念だが、期待にそえることはできない」

「・・・」


白蓮は体を起こし、翡翠の下に膝をつく


「わたくしは、あなたを愛してますわ」


そういって自身の身にまとっている衣服を脱ぎ

翡翠の下半身を触ろうとする白蓮を手で払いのけ

翡翠は冷たい目をして立ち上がり部屋を出た



翡翠が部屋に戻って直ぐに、ひっそりと陸がやって来た


「どうでした??」

「ヤバイな…なんだ?あの香とこの薬っ・・!」

「それはそれはお疲れさまでした。体を張って白蓮さまから魔力をとってきてくださった

お蔭で、尻尾が掴めそうです。もちろんお子が出来ることしてないですよね?」


翡翠は陸を睨みつけ、舌打ちをする


「ちっ・・これで何も掴めないとかいったらお前のメガネ顔ごと逝ってたぞ!!」


翡翠は帰ってきてすぐに魔力解析班に体を提供した

そのおかげで媚薬の効果がいくぶん薄れていた


翡翠は大きなため息をつき、深く椅子に体を沈めて額に手を当てる

陸はメガネをくいっと押し上げた


「ただ、奴らを一斉に捕まえるには少々証拠が足りないのと、少し問題が生じまして」

「問題とは?」

「芙蓉さまの行方について・・」


翡翠は、がばっと椅子から身を起こす


芙蓉の行方を追っていた青の部隊からの報告によると、どうやら

翡翠にとって負なことをしていることに気付いた芙蓉が誰にも言わずに

1人調査をし、実態をつかもうとしていたところを白蓮たちに狙われた可能性があるということだった

実家に向かった葵には、東の貴族の息の掛かった暗殺者が仕向けられている可能性があるという


「芙蓉は生きてるのか?」

「何とも言えません…その東の連中を捕まえれば情報が得られるかと」


深く背もたれに座っていた翡翠が姿勢を正す


「葵のほうは?」

「暗殺者が送られているようです」

「何だって?!」


怒りを露わにしたことで翡翠の魔力が部屋に充満する

魔力の強い者が放つ気は時に人によっては害になることもあるが

陸は顔色を変えずに淡々と説明する


「どちらを優先されますか?王の身体は一つ、妃は別方向に2人」


その瞬間、翡翠の左薬指が緑色に光る

それは、葵の身にに何かあったことを知らせているのだった


「西の自治区に向かう」


はっきりとした意志を示す翡翠色の瞳


「先程も申した通り、動くには証拠が足りません、勝手に動いたりはくれぐれも辞めて下さいよ!」


翡翠は部屋をでて、全速力で走り出していた

転移魔法が使える場所へと急ぐ


「無事でいてくれ…芙蓉・・葵」


ぎゅっと左手と握りしめていた


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