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きみに想う ~王の妃~  作者: 間宮沙紀
ファンタジーな世界
3/42

3

先程の女の子が手のひらを合わせると

手の中に炎が浮かんで

それをランプの中に入れていく


人差し指でくるっと円を描くと

炎の調節が出来るのか、ランプの火が小さくなったり

大きくなったりしていた


葵はその様子を興味深々にじっと見つめていた


「信じたくないですが…

ここは私の全く知らない場所ということは間違いないみたいです。わたしを保護してくれたことに感謝してます」


葵はベッドから出て、華原という執事風の男に頭を下げる


「私は君島葵です。身代わりを頼みたいとのことでしたが

わたしはこの世界を全く知りません、1から事情を教えてもらえませんか?」


葵の丁寧な挨拶に驚いていたが

自身を華原と名乗り、葵に座るように促すと

着席したのを見てから

この世界について話し始める


ローレインブルー王国

現王、翡翠(ジェイド)が即位して間もなく

貴族による汚れた政治を立て直し、それゆえに

民衆からの指示が絶大な、若き王が君臨する国



王、貴族、平民という階級が存在し

王、貴族は生まれながらに魔力を持つのが一般的だが

平民には魔力を持つ者は稀である

赤の民族と呼ばれるタヤル族は例外で

高い魔力と王国建国以前からの

古の歴史を持つ民族もいるのこと


未だ独身の新王には各地から妃となるべく

集められた身分を問わない美女たちが献上された

その中の1人が芙蓉である

芙蓉は、国の外れの砂漠に近いとこに住む

村長の娘であり

幼少期には王と一緒に遊ぶ仲だったようだ

妃候補の中でも特に、王からの寵愛を受ける姫として有名で

平民ではごくわずかの稀な存在である

魔力持ちという説明を受けた


「大体のことは分かりました…

芙蓉姫がどんな立場の人なのかも。

だけど、そんな王に近い姫の身代わりだなんて出来るものなんですか?」

「それが・・顔姿形は全く問題ないにしろ、中身が…

今姫は病気療養中ということで、外部の者は徹底して近づけてないですし、王も長期出張中のため暫くは戻ってきません。その間に全力で姫を探しますので…」



華原は、芙蓉姫の実家に仕え

姫が王宮での暮らしに慣れるまでの間

側にいる役目をしてるらしい


「王が戻ってくるまでの期間はどのくらいですか?」

「2週間です」

「2週間しかないんですか?!!」

「もし本物の芙蓉姫が見つからなかった場合は?」

「フリを頼むことになります」

「もし別人どバレたら?」

「私の首が飛びます」


ひぃと息を飲んだ葵


いやいやいや

人様の命をかける身代わりなんて

重すぎる…

2週間でどうやって他人になれというの?

いくら似ているといっても別人だもの

寵姫って無理でしょう?

さすがにどんな人でも、恋人が違う人なのは気付くって


「王はそんなに怖い方?」


おそらく聞く限り、やり手であろう新王は妃1人がいなくなったからと

人を殺すような人なんだろうか?


民衆から慕われる王さまの人物像を照らし合わせ

疑問が浮かぶ葵だった


「いえ、王ではなく、芙蓉さまのご実家の方々が・・」


華原は濁したが

どうやら主である芙蓉の実家に失踪がバレるのがまずいということなのだろう


華原から

話を聞いてなお、葵には不安しかなかったが

否の返事の選択肢はない

知らない異国で1人で生きていく覚悟などなかった


「わかりました、全力を尽くします。よろしくお願いします」


こうして2週間という短い期間で

芙蓉の身代わりとして必要なことを

色々たたき込まれることになるのだった


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― 新着の感想 ―
[良い点] OLが異世界に転生してお姫様の身代わりになるという設定に引き込まれました! 今後、この設定がどのように物語に影響されていくのか期待大です!
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