爆ぜゆく世界の行く末は
文章書くって難しいですね。
イセカイとやらに呼ばれて、剣の師がおれについた時、おれは自分の中の新しい扉が開くのを感じた。
村が燃えている。
大人の男たちは死に絶え、老人や女、子供達がその中央に集められている。
かれらは思う。
恐ろしいと。
黒い鎧を纏い、整然と居並ぶ兵士が。
彼らは思う。
憎いと。
自分たちから当たり前の平穏を奪った軍隊を。
何より、何もしてこないことが不気味で仕方ない。
いくらか時が過ぎた後、兵達が道を開ける。
彼らの親玉、言うなれば指揮官がやってきたのだろう。
指揮官は他の兵とほとんど変わらぬ鎧姿で、違いはその頭頂部に鮮やかな青色の羽があるくらい。
集められた民衆の中から村長と思しき老人が躍り出て吠える。
「貴様ら魔王軍か? なんのためにこの村を襲った?
報復か? 見せしめか?
何にせよワシらにはてんで覚えがないぞ。」
その言葉に指揮官は慇懃に、あるいは大袈裟に返答する。
「申し訳ありませんご老人。確かに、我々も別にあなた方が憎くてこの村を焼いたわけではありません。 正直言ってこんな村、戦術的にも戦略的にも必ず必要になるわけではありません。」
ならどうして、と村長は続けようとしたが、男は手によってそれを制止すると、
ですが、と言葉を区切り。
芝居めいた間をわざとらしく置き、さも当たり前のようにこう続けた。
「余りにも、無防備だったもので♡」
と。
村長は怒りに任せ胸ぐらを掴もうとするが、ひょいとかわされる。
愉快そうに。
それこそ、世間話でもするかのように彼は話す。
「だめじゃぁないの。騎士に掴みかかるなんてぇ。」
村長はどの口が、とそちらを見、ゾッとするがもう遅い。
「国際問題だねぇ。」
とその騎士が言った刹那、村長は倒れる。
いやぁ仕方ない仕方ないと楽しそうにひとりごとを言っている。
そして
「覚えておいてね、この顔が君たちの親の仇だよ
名前はぁ、爆殺のルベルク、よろしくねぇ〜。」
と兜をゆっくりとはずして、こう言い、そして続ける。
「子供ら以外皆殺し♡」
瞬間、世界が爆ぜた。
気が向くか反響があればつづくかも