7-10
※2021年5月9日 追記
毎週土曜日に新規更新中の本作ですが、諸事情によりしばらく停止とさせて頂きます。
詳しくは活動報告に記載いたします。
「あと三人、か」
――自分の指先を見る、少し視界がかすんで見えるのは、目に血が入ってしまったのだろう
か。……気持ちが悪い。
切り落とした“もの”を袋に詰め……いいや。今日は海に近いしそのまま捨ててしまおう。この後始末の作業もあと二回で終わる。しかし、今日は遅くなってしまったな――
「ねえねえ、あんたこんな時間に何してんの?」
……!
どうやら、呼び止められたみたい。まさか、見られたのだろうか……?
「おにーさん、この辺があたしたち“羅主徒”のナワバリって知らない感じっしょ? あたしは優しいからちゅーこくしたげるけどさあ、あたしの部下の野郎どもは血の気が多いから気を付けた方がいいよ~」
……どうやら違ったみたい。私に声をかけた女……いや、まだ少女といった方がいいくらいの年齢だろうか。彼女はどうやらいわゆる“不良の一派”といったところなのだろう。
なるほど、この辺り……港付近はあまり人の姿が無いと思っていたけど、恐らくこの少女が言う不良のグループ“羅主徒”のたまり場となっていることが原因なのだろう。
派手な化粧と服を身にまとった少女は、改造の施されたバイクに腰かけたままそう笑うと、ひらひらと私に手を振っていた。
「忠告ありがとう。……ああ、そうだ。向こうにさ、船着き場あるでしょ? 盛り場になってる」
まあ、なんにせよ。犯行を見られていないのであれば都合がいい。
「今、面白いものが見れるよ。みんなで行ってみたらいい」
……私は捕まるわけにはいかない。その為ならば、私に関わる全ての人を、好意も、悪意も……
「すべて、利用させてもらうよ」




