前へ目次 次へ 42/71 5-1★挿絵アリ 「――どうやらこの勝負、ボクの勝ちのようですねえ」 真琴が倒れたままの食堂からは物音ひとつ聞こえない。華澄もここにはいない。 目の前に広がっている光景、それは“悪夢”だった。 毛先に向かうにつれて金色から赤へと染まっていくふわふわとした髪の毛。……まるで鮮血に染まっているかのように、この先に待っている惨劇を予見する。 どうにか、隙を伺えないだろうか? いや、楓李さんが人質に取られている今、下手に動けば彼女の命がない。 どうすれば。 どうして、こんなことに――