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食べ物シリーズ!

葡萄前進

作者: けにゃタン

リンゴ、ミカン、梨などなど、たくさんの果樹園がある中、葡萄の果樹園だけが異様な存在になっていた。


それは、果樹園になっている葡萄の全てが地面に落ちて、その一粒一粒たちが、固まって出口を探しているようだった。


濡れた大地をゆっくりと前進していき、まるで芋虫のような動きであり、そして、奇妙に脈を打ちながら前進していた。


脈を打つとき、葡萄たちの薄皮に亀裂が入り、甘い汁をプシャープシャーと撒き散らしていた。


葡萄の果樹園から、出よう出ようとしている葡萄たちの姿は、まるで芋虫型のエイリアンが、匍匐前進しているような姿に見えたという。


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― 新着の感想 ―
[一言] うーん、味があります!
[良い点] 『匍匐』と『葡萄』の類似性。作品として拝読してあっと気づきました! そして、なんだかめちゃくちゃリアル。 気味が悪いのか、おいしそうなのか……とにかく「葡萄前進していく葡萄」の姿がありあり…
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