002話 転生の説明に来た人を気絶させる
2話目です。
寒いですが皆さんお気をつけて。
再生マークを押すと、スーツに眼鏡をかけた威厳のあるお爺さんが映っていた。
いや、目の前にいた。
「うわゎゎぁぁぁ!あなたは誰ですか?」
「ワシは生命部転生課第1局の松本というものじゃ。」
「はぁ。(可哀想なお爺ちゃんだなあ)
警察署はこちらですよ。ちょっと行きましょうか。」
「違ぁぁぁう!本当にこういうものなんじゃ。
あとワシを可哀想なお爺ちゃんを見る目で見るな!」
そう言い、名刺のようなものを渡してきた。
そこには「天界 生命部転生課第1局副局長 松本介」と書かれていた。
「行きますよ警察署。これで、説明がしやすくなりました。ありがとうございます。」
「だから違うんじゃ。とにかく話を聞いてくれ………!」
_押し問答を繰り返す______
「して、貴殿に頼みたいことがあるのじゃ。
貴殿に、異世界へ転生して欲しいのじゃ。」
「なぜ、転生しなければいけないのですか?」
和真はやっぱおかしくないか、と思いながら質問した。
「それはじゃな、転生した後どのような生活を送るか、とか天界人と地上人が接触した時にどのような反応をするのか、とか様々なデータを取り、今後活用したいというのが一つあるんじゃ。
それと、転生してもこの世界に悪影響を与えにくい人、つまりはデータが取りやすく、連れてきやすい人が選ばれたのじゃな。」
「そうですか。ではこのような精巧なお話、ありがとございました。
でも、現実味がなさ過ぎます。
次に人へ聴いてもらうとすれば、もう少し現実的なお話をされてはいかがでしょうか。」
和真はもううんざりだ、と思いながら話を切ろうとした。
「待つんだ、待ってくれ。これを成功させなければ部長からの信用度が下がるのじゃぁぁ!
異世界へ行くには神界を経由する必要があるんじゃ。
そして神界とこの地上を結ぶのは鉄道、ただ一択なのじゃ。」
和真の目が突然輝く。
「鉄道、だと!
それは本当なのか!」
和真は松本を前後左右に揺さぶる。
松本の脳は揺さぶられ、本能で危ないと察知したのだろう。
松本は気絶した。
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