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レベル1の最強賢者 ~ 呪いで最下級魔法しか使えないけど、神の勘違いで無限の魔力を手に入れて最強に ~  作者: 木塚 麻弥
第十章 転生勇者

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Bランク冒険者 ヨハン(2/3)

 

 翌日、俺が冒険者ギルドに併設された円形闘技場で待っていると、ハルトたちが昇級試験を受けにやってきた。


 改めて近くで見ると、全員が俺より強そうだった。


 長く冒険者ってもんをやってると、対峙した相手が自分より格上かどうかってのを瞬時に判断できるようになる。


 俺はレベル92の上級騎士なんだが、そんな俺より全員が格上のように感じた。



 ルナという名の、青髪の可愛い女の子。


 この子がハルトの仲間の中じゃ一番弱そうだが、それでも一対一で戦えば、俺は彼女に勝てないだろう。


 そんなヤツらの昇級試験を、俺がやるってんだからふざけてる。


 ま、どーせ昇級試験で戦う敵はスライムだ。

 ハルトたちなら、瞬殺して終わりだろ。


 別に誰が試験監督をやったって、結果は変わらないのだから、俺でもいいはずだ。


 ──そう思ってた。



 目の前で信じれないことが起きた。


 ハルトたちが、スライムに負けたんだ。


 全員だ。


 全員が、スライムに倒されるか、拘束されちまった。


 信じられなかった。



 ──***──


 まず最初にスライムに攻撃したヨウコのパーティーは、かなり強い攻撃を与えていたように見えたのだが、その全てがスライムに通用しなかった。


 で、その後、急にスライムが消えた。


 ──いや、消えたように見えるほどの超高速で移動して、ヨウコたちの背後を取り、パーティー全員を一瞬にして拘束しちまったんだ。


 俺は試験の様子を俯瞰して見るため、少し離れて全体の様子を眺めて見ていたから、なんとかヨウコたちの背後をとったあたりからスライムの姿を視界に捉えることができた。


 目の前であの速度で動かれたら、見失ってしまうのも仕方ない。


 スライムって……あんなに高速で動けたか?


 少なくとも俺は、あそこまで速く動くスライムを見たことがない。



 この後も俺を驚愕させる出来事が続く。


 拘束されたヨウコのパーティーを助けようと、今度はルークのパーティーが戦闘モードに入った。


 そのルークたちの前に、ヨウコたちを拘束してるのとは別のスライムが立ちはだかった。


 このスライムもヤバかった。


 なんせ、俺が見たこともないクラスの雷魔法をルークが放ったのだが、それを受けても平然としてやがった。


 ルークは『アルティマサンダー』って叫んでた。


 俺の記憶違いじゃなければ、それは雷系最上級の魔法だ。なんでそんな魔法を冒険者になったばかりの奴が使えるのかも疑問だったが、それよりも、その魔法に耐えたスライムが異常すぎた。


 その後、リューシンってやつがスライムにボコボコに殴られた後、仲間に回復してもらってから、身体の半分をドラゴンに変化させた。


 多分、彼はドラゴノイドという種族なんだろう。


 俺も世界中を旅したが、ドラゴノイドには会ったことがない。それくらいレアな種族だ。


 ちなみに、ドラゴノイドはめっちゃ強いらしい。なんせSランク──つまり最強の魔物である竜との混血なんだから。


 そんなドラゴノイドのリューシンに、ルークたちパーティーメンバーが補助魔法らしきものを付与していた。


 半人半竜 となったリューシンが、バチバチと光る雷や風、光を纏っていた。


 かっこよかった。

 めっちゃ強そうだった。


 そんなリューシンが──



 簡単に倒された。


 目の前のスライムに突撃しようとしたところで、別のスライムが触手を伸ばして、リューシンの足に絡ませたんだ。


 高速で顔面から床にダイブしたリューシンは、すげー痛そうだった。


 でもこれで、ひとつのパーティーがスライム一体を相手するって構図が崩れた。


 これまで観戦していたハルトたちも戦闘に参加しだしたんだ。



 そっからの戦闘は……。


 なんて言うんかな。

 もう、ヤバかったの一言に尽きる。


 次元が違う。


 まるで魔王と勇者が戦ってるみたいだった。


 魔王も勇者も、俺は見たことないんだが……まぁ、そんくらい異常な戦闘が、俺の目の前で繰り広げられていた。


 一応、俺は試験監督なので、新人がヤバくなりそうなら助ける義務がある。


 明らかにヤバい状況だった。



 でも……俺には、むりだった。


 B級程度の実力しかない俺が、魔王と勇者の戦いを止められるわけないだろ!?


 てゆーか、俺がここにいて平気なのも意味がわからない。


 ハルトがスライムに向けて放った魔法の余波だけで、俺はこの世界から消滅すると思う。


 なのに、俺は無事だった。


 円形闘技場も、床以外はほとんど破壊されていない。


 原因はすぐにわかった。


 シトリーって女が放った爆裂魔法が発動した時、ハルトたちが戦ってる場所を中心に巨大な透明のドームが見えた。


 恐らく上級魔道士が数人がかりで発動させる『魔法障壁』ってのが、いつの間にか張られていた。


 俺はそのドームの外側にいるから、無事だったんだ。


 もちろん、こんなの俺は知らない。


 爆煙が内部を覆い尽くしてようやく、その形を認識できるほど透明で、なおかつ内部で行われている、この世の存亡をかけた戦闘の余波を完璧に封じ込められる魔法障壁なんて、うちのギルドに所属する魔導士たちが張れるわけがない。


 ギルドの最高戦力であるA級冒険者たちだって、こんな芸当できやしないだろう。


 俺と円形闘技場、ここのそばにある冒険者ギルド、そしてこのグレンデールという国は、いつの間にか張られた魔法障壁のおかげで、守られていたんだ。


 もし、これがなければ──



 多分、グレンデールは滅んでいたと思う。


 そう思わせる戦闘が、俺の目の前で繰り広げられていた。


 もう、傍観することしかできなかった。


 ハルトたちに勝ってほしいと祈りながら。


 戦闘は次第に激しさを増していき、何度か大きな爆発が起きた。


 その爆煙が晴れた時──




 ハルトたちが倒れていた。


 ヨウコとシトリーのパーティーは全員、スライムの触手に拘束されていた。


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