ルームとのデート 誰も忍び寄らない
「ご主人様、せっかく王都に来たんですし、お土産でも探しに行きませんか?」
ルームはデザートとして注文した、ケーキのようなものを食べながらはなした。
「そうだな。ペンシルとロイドも屋敷で寂しそうにしているだろうしね」
このメイド喫茶から歩いて10分程度の場所に市場のようなものがあり、そこでお土産を探して、購入することができるという。
メイド喫茶にメイドと一緒にいるので、周りの目線から痛みを感じるようになったので、あと、冷たい視線も感じたので、メイド喫茶を後にすることにした。
「ご主人様。ごちそうさまです!」
メイド喫茶の周辺の町並みは、最初に連れてこられた駅前の集落と違いおしゃれな漢字がする。
最初に連れてこられた駅前の町の道路は、舗装すらされておらず、砂埃が舞っていた。しかし、さすがは王都。石畳でおしゃれな舗装が施されているので非常に清潔な感じがする。
「さすがは王都だね。最初にこっちの世界に来た時はとんでもないところに来たと思ったんだけど。さすがは王都だからしっかりしているね」
「はい。まあでもおしゃれなのは王都だけなんですけどね。周りを見てもわかる通り、砂漠の真ん中に人工的に作られたこの街は、王様の権力の高さをしめすために、周りの都市整備を犠牲にしてまでも犠牲にして作られた街なんです」
この国の王の噂を聞くとどうもこんなにひどい噂ばかり聞こえてくるものだ。権力のためにその国の首都だけをきれいに保たせるというものは、以前いた世界の独裁国家がするような手法だ。やれやれ、どの世界も独裁者のやることは似たようなことしかしないものだ。
「ご主人様、その角を曲がると市場があります」
市場には、今まで一度も見たことないような不気味な食材が並んでいた。そういえば、初めてこの世界に来た時には、ペンシルが非常に不気味な料理を提供しようとしていたことを思い出した。
でもなんか前の世界にいた感じがするな。砂糖マシマシまぜそばってペンシルの冗談じゃなくて本当に存在していたとは。でもなんでまぜそばなんてものがこの世界で食されているんだ。まあ、自分が住んでいた世界が進んでいるって決めつけるのは良くないとしても若干の不自然を覚えるものだ。
「砂糖マシマシまぜそばはこの王都の名物の料理ですよ。王様が発案したメニューです」
「王様が考えたメニューねえ……」
あやしい。あやしすぎる。こんな前の世界のような料理を王様が提案するとは。王の名前がなんであったか忘れてしまったが、あの時ルーフ・ベルファはこの世界の住人のっぽい名前で呼んでたと思うんだがなあ。まあ、西洋人っぽい名前ってだけで僕みたいな日本人のような名前じゃないからって異世界人って決めつけるのも早計かもしれないが……。
「ご主人様、この服ペンシルさんに似合うと思いません?」
ルームはゴシックロリータと表現すれば良いのかよくわからないが、黒を基調としてヒラヒラしたものがたくさんくっついている服に指をさした。
「似合うかもしれないね。じゃあこれをペンシルのお土産にしよう!」
「ロイドさんのお土産はどうしましょうねえ」
「そうだねえ。あ、このネックレスなんてどうだろう」
「素敵です!さすがはご主人様です。ロイドさんにとても似合っていると思います。センスが違いますね」
市場で目に付いたものを購入しつつ、市場にある店を一回りしたので、日が暮れてきたので隠れ家に帰ることとした。するとルームは、
「ご主人様、なんだか私はご主人様を独占しようなんて思ったことが間違えだったかもしれません。ご主人様は私たち三人を平等に愛してくれているっていうことがよくわかりました。ご主人様、これからもこんな私ですが宜しくお願いします!」
「ああ」
ルームと共に車に乗り込み、隠れ家に到着した。
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「……どうなってるんだ?」




