ルームに秘めた心
ひくひくと泣き出すルーム。彼女の姿は、ひどく感情的で、エモーショナルで、見ていられなかったので胸で抱いたのでルームのぬくもりを感じた。
俺はルームにとてつもない心配事をかけてしまったのだ。それは罪深く、やってはならないことであったと今になって気づいた。
遅すぎる。そんなんじゃ遅すぎるんだ。何やってたんだ俺は。
俺は、俺がここまで気づかなかった自分自身に深い後悔感を覚える。
「ルーム。大丈夫だ。俺を誰だと思ってる。俺は今までみんなと一緒に暮らしてきた桜柳咲蘭だ。ルーム、ペンシル、あとロイドを守るのは俺の仕事だ。だから、君たちを置き去りにして死ぬなんてことはもうしない。僕は王になってみんなを幸せにしたいんだ。4人で幸せに暮らす以上の幸せなんて俺には存在しない。だから俺は王になって一生の幸せを手に入れるんだ。ルーム。ルームはいつも俺のことを応援して、心配してくれてありがとう。ルームはとてもやさしいね。ああ。とてもやさしいとも。ルーム。俺はその応援にこたえて王になるよ。絶対に失敗はしない。失敗などありえない。失敗など存在しない。」
「ご、ごしゅっ、ご主人様」
ルームは俺のことをぎゅっと抱きしめた。
もちろん俺も抱きしめた。
「やはりご主人様はご主人様です。ご主人様は最強です。ご主人様は神がかっています」
「ああ」
ルームの髪をなでる。するとルームの顔は赤面した。
「ご主人様はすぐにこうやって。…やさしいです。ご主人様」
「ありがとう」
「そうそう、ご主人様。あと一つ話があるのですが……」
「どうしたんだい?」
「そのぉーっ。ご主人様。いや、その。嫉妬ってわけではないんですけど……」
「どうしたの?」
「いやですね、ロイドはいつもご主人様のぬくもりを感じられていいなとちょっとした不平不満を言ってみたり……」
たしかに、ロイドは毎晩俺の部屋にきているので、ペンシルやルームよりも接する回数が多くなっているような気がする。確かに、考慮が足りなかったかもしれない。確かに、それは避けなければならないことであった。
「確かにそうだったね。…そうだルーム。どうすればいいかな?」
「ご主人様と一緒にデートをしたいです。二人っきりで」
「そ、そんなんでよかったの。わかった。じゃあ久しぶりに王都にいって買い物でもしてこようか」
「うれしいです!ご主人様」
二人っきりでの行動。ペンシルとしたっきりであったので、久しぶりだったので楽しみだ。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「それじゃあ、ペンシル、ロイド。この隠れ家の場所のことは頼んだよ」
「「承知しました。ご主人様。私たちが責任もってこの場所を保護します」」
二人のメイドは寸分の狂いもなく正確にずれもなく同時に話した。
「ご主人様、ぜひ楽しんでいってくださいね」と、ペンシル。
「ご主人様、お土産を期待しています」と、ロイド。
「ああ。もちろん」
隠れ家を出ると、風がざああっと木々をざわめかせ、地面にはいつくばっている虫たちが演奏を始める。
これから俺とルームは王都に行って買い物を楽しむことにした。一応王都の偵察もかねて。
しばらくぶりの更新ですがお許しください(土下座)




