ルームの本心
異世界に転移してはや一年。メイドたちとの生活にも慣れを感じてきて日常と化してきた。
そんなごく普通の一般的ないつもの日常の出来事であった。
「それじゃあ、ロイド。おやすみ」
「お休みなさいませ、ご主人様」
いつも通りロイドにガソリンを入れ終えおやすみなさいを言われる普通の日だった。
「さーて今日はもう寝るか」
すると、自室のドアがノックの音を出した。
「失礼します、ルームです」
こんな時間にルームが来るなんてとてつもなく珍しい。
「あれ、ルームどうかしたの?」
「ちょっとご主人様に話したいことがありまして」
ルームが珍しく険しい表情をしていたので驚いたので話を聞くことにした。
「私は、ご主人様のことが好きです。愛しています。大切です。ご主人様がいなくなった世界なんて考えられません。ご主人様。私が考えていることはいつもご主人様のことばかりです。ご主人様は私の英雄なんです。ご主人様は私のもう、どうしようもない人生を変えてくれました。ご主人様の存在がなければ今この時点で私が存在しているかどうかすらも定かではありません。でもご主人様は私を救ってくれました。ご主人様。あなたは、私にとってどれほど偉大で越えられない存在で尊敬に値する存在かどうかわかっているんですか? もちろんわかっているということは私にもわかります。でも私はご主人様に言いたいことがあるのです。さて、本題に入ります。王座奪還の件ですがなぜそこまで実行にこだわるのですか? もちろんご主人様にとってそれが悲願であるということは重々承知しています。しかし、リスクのほうが多いのです。私はご主人様が王座奪還に失敗する姿なんて見たくないんです。でもご主人様。一応言っておきますがご主人様が失敗するとはあまり考えていません。でも前回ご主人様は王にやとわれたルーフ・ベルファに殺されています。私はもう一度ご主人様が第三者に殺害されることが恐怖なんです。恐怖で仕方ないんです。ご主人様、私はそろそろご主人様が王座奪還をしようとしていることくらいわかっています。でも怖いんです。本当に怖いんです。ご主人様がいなくなった世界がもしかしたら訪れるのかもしれないと思うと最近は夜も眠れなくなっています。なのでご主人様。わたくし目がこんなこと言うのは大変失礼でしてはならないことだとはわかっています。だとしても私は言いたいのです。ご主人様、私は今の生活で十分に幸せです。王座奪還をしないという選択はないのですか?」
ルームは珍しく泣きながら今までため込んでいた感情を吐き出したのであった。




