五感とメイド
今回は今までのなかでも屈指の作品となっております。
――死にたくない、死にたくない……。
ルーフベルファは、異世界に転生され非望の死を多数遂げている。
その原因は、桜柳の逆鱗を逆なでしたことが原因だ。
桜柳が飛ばした異世界は残酷で、ほとんどのすべての選択肢はほぼ必ず死ぬ、直結するようになっている。
――俺は、くっ、必ず、桜柳のところへ戻って見せる。
ベルファは、この異世界の残酷さから脱出することができれば桜柳にもう一度認めてもらえるだろうと思い、必死であった。
離れていく四肢、ぼやけていく視界、あと流れ出る血潮。それらのすべてがベルファを絶望に陥れさせる。
そして、ベルファは3643回目の死を迎えた。
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「ご主人様、そろそろルーフベルファを異世界転生させて2か月くらいになりますね」
ベルファに辱めを受けさせられたペンシルは、書類を整理整頓をしながら思い出したように話した。
「ああ。あのゴミ野郎今頃どうしているかな。昔は結構いいやつで彼女もいるほどのまともな奴だったんだ。でも、あの行為を許すことはできない」
思い出すと非常に憎しみを覚える。俺の使用人に人としてしてはならないことをしたのだ。そのような奴を許すことなど俺には到底できることはできない。
「いつでも、私の見方であるご主人様は素敵です」
ペンシルは俺の近くに来て、俺によりかかった。なので、俺はペンシルの髪をなでた。
「あの時は悪かったね。俺もあいつがあんなことをするとは思わなかったんだよ。本当に申し訳ない。もう一度たりとも絶対にあんな怖い思いはさせないよ」
するとペンシルは頬を赤らめて、
「私はご主人様にずっとついていきます。ご主人様に言われたことは絶対に従います。私が存在する理由は、桜柳様に絶対服従なんですから」
ペンシルの温度が高くなっているのを触覚感じる。
「そうそう、ご主人様。本当にベルファが死にまくっているか、今の段階でどうなってるかちょっと気になっているかもしれないです。実際に死ぬところを見てみたいものです」
なるほど。確かにベルファが今どうなっているかちょっと気になるかもしれない。
「じゃあロイドに頼んでベルファがいる世界にちょっと行ってみようか」
ペンシル「はい。あっ、そのっ、ご主人様も一緒に来てくだされますか?」
「もちろんだよ。ベルファとお前を二人きりにさせることなんてもう一度もない」
あの人間の鏡にも置けない異常性癖者とペンシルを金輪際二人きりにさせることなんてできやしない。当然だとも。
「うっ、うれしいです。ご主人様と一緒なら安心です。行きましょう。私はご主人様にずっとついていきます」
そして、俺とペンシルはベルファが飛ばされた異世界の観測を行くことを決意した。
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「ロイド、ルーム。僕はペンシルと一緒にベルファのところへ見学しに行ってくるからお留守番をお願いしてもいいかな?」
この屋敷を空にすることはできないのでロイドとルームにはお留守番をしてもらうように頼んだのであった。しかし、二人の表情は不満な表情をしていた。
「ごっ、ご主人様がいなくなるってことですか……」
顔を泣き出しそうにしてまるで、紙をくしゃくしゃにしたような顔をして今にも泣きだしそうなルーム。
すると即座に平常は冷静なロイドが恐ろしい形相の血相に切り変えて、
「あの変態野郎のところへ行くなんて……ご主人様、もしかして私たちじゃ不満なんですか?」
いつもは冷静なロイドやルームがこういうタイプの反応をするとは驚いた。
「僕がここからいないということはありえないし、君たちに不満なんて一つもないよ。ロイドやルーム、ペンシルがいなくなるような生活なんて考えることもできない。3人そろっていないと僕の存在理由が霧散してしまう」
「「ごっ、ご主人さまぁ~」」
ロイドとルームは口をそろえて言った。あと涙を浮かべて。
「でもご主人様、なぜペンシルと二人っきりなんですか?」
ルームは声を絞り出すような声で言った。
「いや、その、ペンシルがベルファが本当に痛い目が合わされているかが確認しに行きたいっていうんで……神算鬼謀はないよ」
ロイドとルームはジト目で俺のことを見る。そういえば、こんな表情を見せたのは今回が初回だ。とてもかわいい。
……のだが、今回の状況はまずそうだ。
ロイド「私も、その、二人っきりでどこかに連れてってくれますか?」
ルーム「わっ、私も」
ロイドとルームは声帯を揺らし揺らめきを感じるような震えるような声で言った。もしかして俺は、三人が三人を均等に見ていないと思われていた。しかし、俺はみんなをみんなと同じように平均的に見ているので、返答に困惑することは100%ありえることではい。
「もちろんだよ。三人が望むなら」
「私だけご主人様を独り占めするのはさすがに申し訳ないので、ルームとロイドもぜひ……」
ペンシルはロイドとルームに言った。
ペンシル&ロイド「「ご主人様、絶対ですからね」」
ロイドとペンシルは俺にくっつきながら言うのであった。
するとルームは、俺に近づいた。そして、その距離はルームの甘い呼吸が聴覚で感じるような距離だった。あと、ルームの髪の匂いを感じる。
「どうしたんだ、ルーム。いったい?」
するとルームは俺の口とルームの口との距離が0距離になるまで接近した。
ルームのキスの味を感じる。
「る、ルーム!?」
「ごっ、ごめんなさい。ご主人様が一瞬でも離れるのが怖くて」
ルームの表情は真っ赤になっていてぬくもりが熱かった。
ペンシル&ロイド「る、ルーム!?」
「ずっ、ずっ、ずるいですよルーム!ご主人様はみんなのものですのに」
ペンシルは言った。
「わっ、私も同じような考えを所持しています」
二人の精神が参り始めているのがよくわかった。なので、
「ロイド、ペンシル君もこっちにおいで」
「ご主人様、いいんですか?」
「僕はいつでも三人をなかよく均等に扱うって言っただろう。つまりその・・・・・・言わなくてもわかってくれるよね」
ロイドとペンシルは恥ずかしそうな顔をした。
「ご主人様、うれしいです!」
そして三人は桜柳に寄り添いあうのであった。
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