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文化祭前日 ◇

 オレが岳に恋をしたことを自覚したのは、つい最近のことだ。

 まあ、夏休み前まではオレは男だったから、当然と言えば当然なんだけど。

 とにかく、オレは今、岳に恋をしている。


「んふふ……」


 自分のスマホの画面を眺めて、だらしない笑みを浮かべる。

 そこには夏祭りの時にこっそり撮った、花火を見ている岳の横顔が写っている。


「はあ……」


 そろそろ、オレの気持ちを伝えた方がいいのかも知れない。

 でも、告白をしてもフラれてしまうかも知れないことに、オレは不安を感じてしまっている。

 その恐怖心のせいでオレはずっと告白出来ないままでいる。

 夏希に相談しても、この不安は無くならなかった。


「うー、わかんないなあ……」


 どうしたら、この不安を拭えるんだろう。

 告白もせずに、勝手に悩んでるのは分かっているけど、やっぱり怖いものは怖い。

 オレはどうすればいいんだろうか。


「うーん、文化祭の後にでもオレのことをどう思ってるのか聞いてみようかな」


 もちろん、オレのことが好きなのか、なんて直接は聞けない。

 だから、それとなく聞いてみよう。

 それで、オレの求めてる言葉が出るのはあり得ないだろうけど、なにもしないよりは絶対良い。


「まあ、聞く場所は屋上とかでいいか」


 毎年、文化祭が終わったら、オレ達の学校では体育館で宴会的なのが開かれるらしいから、そのときに屋上に誘ってみよう。

 多分、わざわざ屋上に来る人なんて、居ないだろう。


「……他は特に心配するようなことは無いか」


 仮に何かあっても、そのときに考えればいいだろう。


「よし、明日は朝早いし、早めに寝よう!」


 今日は、明日の文化祭に備えて、いつもより早く寝ることにした。

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