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ムスペルヘイム その④ 宣戦布告

新しいパソコンを買ったのはよかったんですが手痛い出費に泣きそうです。

とまぁ、暗い話は置いておきまして投稿を再開します。

これからまたよろしくお願いします。

side フリッグ


「宣戦布告ですか?

しかし、そんなことをすれば私たちの存在は隠しようがなくなりますよ。」


『それはもう仕方ない。

そんなことよりユーリアさんとジンを守る方が大切だ。』


レンらしい答えですね。

また、レンのことを好きになってしまいました。


『作戦の概要だが近いうちにフリュネのところに招待状でも来るはずだ。

さっき、自白させられた時にムスペルヘイムに王族を集めるような手紙を送りだしていた。

そこでフリュネの汚点を広めておくつもりなんだろう。』


本当に暇な人たちなんですね・・・・・


『当日はフリュネは王族が集まるだろうからそこで待機。

フリッグ、ミナ、アリスは怒った演技をしながらそこへ乱入する。』


「でもそれっていいの?

無理矢理にレンを無実にしようとしてるように見えるわよ。」


『だからこそ、俺が無実で捕まえられてることに怒ったように見せかけるんだ。

俺がやったっていう証拠は俺の自白だけだ。

逆にやってないっていう決定的な証拠はないが状況証拠はある。

それを説明してやれば例え俺が本当にやっていたとしても王族が全力で調べようとするはずだ。

そうなれば、真犯人は炙り出せる。』


本当にレンは生前何もやっていなかったんでしょうか?

いくらなんでも慣れ過ぎてませんか?

あ、そういえば!!


「レ、レン、自白させられたってことは拷問を受けたんですか!!」


もしそんなことをしようものならレンが味わった苦しみを倍にして与えます。


『確かに、拷問されそうになったがやられる前に自白した。

俺が拷問なんて耐えられるはずないからな。』


「根性無しめ。」


『なんとでも言え。

それに今回の件は王族が絡んでるってこと忘れるなよ。』


「分かっておる。

次はないよう徹底的に躾ておこう。」


躾って、王族の中にはフリュネより年上の人もいるんじゃないんですか?


『最後に注意点だがユーリアさんが関わってることは知らないふりで通してくれ。

それなら報復の心配もないからな。』


「本当にありがとうございます。」


『気にするな。

ジンにはユーリアさんが必要なんだ。

これからも仲良くしてやってくれ。

それより、フリッグとアリスはともかくフリュネとミナは乗ってもいいのか?

一時的だが完全に国を敵に回すことになる。

これからフリュネやミナの立場は危うくなる可能性がある。』


「お兄ちゃんの敵はアリスの敵、お兄ちゃんが言ってくれればすぐにでも殺してもいいよ。」


「アリス、やりすぎはいけませんよ。

それで心を痛めるのはレンなんですから。

レン、私とアリスはどんなことがあってもレンに付いて行きます。」


「未来の義姉と恋人を貶められて黙っていられるほどお人好しじゃないわよ。」


「ミナ、レンは私の物です。

勝手なこと言わないでください。」


「違うよ、お兄ちゃんはアリスの物になるんだから。」


さっきまでの空気が嘘のようです。

やっぱりレンは私たちに必要不可欠な人です。


「これでは妾だけ反対するという訳にはいかぬようじゃな。

もっとも、最初から妾も乗るつもりじゃ。

身内の恥は身内で拭わねばなるまい。」


『それじゃ後はお前ら次第だ。

俺たちの家族に手を出したことを後悔させてやれ。』


うぅ、今全世界にこれが私の好きな人だって自慢したくなりそうなくらい格好いいです。

もう、レンが好きって気持ちが抑えられなくなりそうです。

昨日は私とレンが結ばれたら今までの分愛してくれそうだと思いましたがこれでは逆に私が求めてしまいそうですね。

早く会いたいです。

その為なら・・・・


side out


こ、この寒気は!!

おかしい、どこでスイッチを押すようなところがあった?

はぁ、出たくなくなってきたな。

俺はなにも悪いことはしてないはずなのに拘束されるわヤンデレに付きまとわれるわ・・・・・世界って理不尽だなぁ。

とりあえず今日はもう寝よう。

数日はこのままだろうし、そろそろ新しい職も決めたいしじっくり考えるとするか。

それにしても、あの時アリスを見せた意味を本当にただの紹介と受け取ってる無能がいるとは思わなかった。

ちょっと考えれば俺たちに手を出すリスクなんて分かるだろうに。

それなのにフリュネ本人を貶めるならともかく俺を標的にする時点で無能さが分かる。

確かにフリュネの評判を落とすことはできるかもしれないが、それを補っても余るほどの功績を立てるし俺を切り捨てれば微々たる効果しかない。

まさにハイリスクローリターン。

国を導く者として一番やってはいけないことだろうに。

っと、無駄なこと考えないで寝るか。



side フリュネ


「まったく、これだから品のない輩は。

そんな者を部下にするなんて気が知れる。」


「本当ですわ。

我々、王族としての品を落とすような真似はしないでいただきたいものです。」


「それに、いつも周りに女を侍らせるなど相当な遊び人のようだしな。」


鬱陶しいの一言じゃな。

これ見よがしにこそこそと、これが未来の国を支える者など情けなさすぎる。

これをあの3人が聞いたら本当に国が滅ぼされそうじゃ。


「人を見る目がないのはお前の方だったようだなフリュネ。」


「これが本当のことならその通りじゃな。」


まだ、集会のことを根に持っておるとは器の小さい男じゃ。


「本人が自白したのに本当も嘘もないだろう。

これまでの功績もすべて自作自演だったんじゃないか?」


「そう思いたければそう思っておけばよい。

それよりそろそろ始まるようじゃぞ。」


「その余裕も今日までだ。」


それはこちらのセリフじゃ。


「お忙しい中お集まりいただきご苦労様です。

裁判はこれから2時間後となります。

そのかん「アリスの従者を返してもらいに来た。」だ、だれだ!?」


扉が木っ端微塵じゃ。

あれはどこから費用が出るのじゃろうか。


「アリス、落ち着いてください。

どうも、レン・カザミネの妹のフリッグ・カザミネと申します。」


「私はミナ・レグス、どうもお見知りおきを。

くだらない前置きは省かせてもらうわ。

私たちはこの国、ユグドラシルに宣戦布告を宣言するわ。」


「貴様ら何を言っているのか分かっているのか!!

国家反逆罪だぞ!!」


「それはもちろん。

でも、私たちが国を落とせばそんなこと関係ないわよ。

私たちに干渉した罰を受け貰うわよ。」


この中の誰かは知らぬがレン以外を狙っておればここまで大事にならなかったものを。

精々、おのれの行為がどれだけ愚かな行為だったかを反省するがよい。


「フリュネ、あれはお前の部下だろう。

早くどうにかしろ!!」


「無理じゃな。

いくら妾でも真祖の吸血鬼には敵わぬ。

それに後ろにおる、レンの妹は妾では手も足も出ぬ。

そもそも、あの集会でアリスを紹介した時点であの者たちに干渉すればこうなることくらい分かっておったことじゃろう。」


「そ、それは・・・・」


これくらいのことも分からぬようでは無能と言われても仕方あるまい。


「ミナも少し落ち着いてください。

御集りの皆さん、私たちが調べた限りどうにもこの件は人為的に起こされた可能性があります。

兄がやったという証拠は自白だけです。

それも拷問を加えられ無理矢理自白させられた可能性が高いです。

しかし、この件は偶然にしては出来過ぎたところがいくつもあります。

なので、この件を調べ直し兄の冤罪を証明し、この件を企てた者に罰を与えるというのであれば先ほどの宣言は取り消しましょう。」


反応は上々じゃな。

これならば確実に1人は蹴落とすことができるじゃろう。

もし誰がやったか分からなくとも生贄として誰か出すはずじゃ。


「では、私たちはこれで失礼します。

言っておきますが次はありませんよ。」


妾でも勝てるイメージが微塵もわかぬような圧倒的な力。

これを目の当たりにすればくだらぬ考えはもう浮かばぬじゃろう。

しかし、少々やりすぎじゃ。

まともに気を保っておる者は妾とグレイしかおらぬ。

これから本格的に目を付けられることになるからのう。

より一層妾は目を光らせておく必要がありそうじゃ。


side out



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