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集会

PV30万突破!!

これからもよろしくお願いします

「ふむ、まだ全員ではないようじゃの。」


「しかし、意外だな。

王族ってのはもっと時間に厳しい物だと思ってたんだが。」


常に忙しいというイメージがあるせいでどうしても時間に厳しいと思ってしまうがどうやら違うらしい。


「まぁ、半分は甘やかされて育った者ばかりじゃ。

常識は期待せぬ方がよいぞ。」


確か王継承権を持ってるのは十数人だったか?

その半分もあの馬鹿皇子みたいなやつがいるのか。

フリッグもだがミナも連れてこなくて正解だったようだな。

あんな美少女を見せたらどんな反応するか簡単に想像できる。

それはそれで弱みになるから、潰そうと思えば連れて来るべきなんだろうが流石にそこまででしてやる義理もないしな。


「王位継承権を持ってる奴ってのは何歳くらいだ?」


ロリコンはいないと信じたいがアリスと同じくらいの年の奴がいるとアリスに目をつける可能性がある。

それは駄目だ。

アリスは俺の唯一の癒しだからアリス絡みで何か起きて欲しくない。


「最年少は10歳程度じゃがこの場には成人した、と言っても分からぬか、15歳以上の者しか出席せぬ。」


一応安心なのか?

それにしてもやけに視線が気になるな。

そりゃ、どの王子や姫も御供をつれてるとはいえ俺みたいな若い奴じゃないから珍しいのは分かるがな。


「そういえば、アリス大丈夫か?

この前は体調を崩したが?」


「お姫様の近くにずっといたからこの程度なら何ともないよ。」


流石真祖の吸血鬼、適応力が強すぎる。

その内、神力を克服するんじゃないだろうか。

ちなみにこれは余談だが、アリスもミナが使える古代魔法はすべて習得してる。

その中にある空間転移も使えるそうだから帰る時は一瞬だな。

こっちに来る時もフリュネの神力が一番濃く残ってるところを座標にでもしたんだろう。


「それにしても時間を過ぎても来ないってのはどうなんだ?」


「後数人なんじゃが、その数人が問題児での。

妾が王位継承権第一位なのじゃが自らが王になると疑っておらぬ者ばかりじゃ。」


こう言ってはなんだがここにいる連中の中に王やフリュネのようなカリスマを感じない。

所詮素人目から見たらなの話だから、いや素人でも分かるほどに違うと感じるってことは大した奴らではないってことか。


「どうやら来たようじゃの。」


「待たせたな、これより集会を始める。」


20歳前後の男女が2人ずつ、どうやら王位継承権を持ってるなかで最年長組みたいだな。

たしかに、フリュネと同等のカリスマを感じるがそれだけのようだな。

フリュネのような能力は持ってないだろう。


「ん?

フリュネよ品のない輩を連れているがそれはお前の連れか?」


俺はともかくアリスは見た目は華がありそうな感じだが、あいつにはそう映らないみたいだな。


「人を見た目でしか判断できぬようでは器が知れますぞ。」


「相変わらずの減らず口だ。

まぁいい、各自、前回の集会からこの日までのことを報告せよ。」


一触即発とはこのとだな。

年下のフリュネに負けているからか他の3人からもやけに嫌な視線が向けられてる。

この中にフリュネの味方はいなさそうだな。



報告とやらを聞いてるが正直本当か疑わしいものかたいしたことしていないかどっちかだ。

例えば、街同士の連携を強める為にお茶会を開いただの犯罪組織の尻尾をつかんだだの聞いてる感じでは何かしらやってるようだが、最初の奴は確かにミナが行っていたみたいだが本当にただのお茶会でたいしたこと話してないようだし、犯罪組織の尻尾をつかんだと言ってもどの程度のことを言ってるのかはっきりと公言してない。

大丈夫なのかこの国は?


「妾の番じゃな。

妾は各街を視察、民がどのような生活を送っているか見て回っておった。

その中で有能な人材を何人か発掘し、その一部をここに連れてきておる。

ここに来ておらぬ者はニーズヘッグを摘発し一斉検挙を指揮したミナ・レグス。

妾を越える強さを持つフリッグ・カザミネ。

そして、ここに連れておるのが真祖の吸血鬼、アリス。

その横にいるものはアリスの従者じゃ。」


ミナの名前を出した途端波紋が広がったってことは王族にも名が知れてるみたいだな。

それにフリュネより強いフリッグに真祖の吸血鬼ってのはインパクトが強かったみたいだ。

それにしてもフリッグの名を出した途端にあの馬鹿王子が驚いてたな。


「さて、こう口に出しただけでは信じられぬ者もおるじゃろう。

そこで、真祖の吸血鬼の力の一部を見せてやろう。」


流石にここでは派手なことはできないがどれほどの力を持っているか示す方法がないわけじゃない。

今回はシンプルにアリスの魔力を一部開放するだけ。

それだけでも常人なら圧迫されてまともに口がきけない。

ここにいる奴等も例外ではないみたいだな。


「ちなみにアリスと妾は主従の契約を結んでおる。

血は従者からしか吸わぬから安全も保障しておるぞ。」


これで釘はさせたな。

少なくともアリスにちょっかい出そうとはしないだろう。


「最後は俺だな。

俺はアースガルド治安維持及び強化に取り組み、前年度に比べ半減した。

後に、他の街にもこれを取り入れようとしている。

また、ギルドと連携をとり魔物による被害の減少や小さな村などに物品の流通を強化した。」


言ってることは凄いし、ちょっと調べれば分かることだから本当のことなんだろうが、なんとも曖昧だな。

治安維持に強化に取り組んだと言っていたが実際にどんなことをしてどんなふうに関わったかまったく触れてないしギルドの連携も同じだ。

確かに、部下に任せるというものも大切だと思うが方向性、指針を立てるのは上の仕事だ。


「どうだフリュネよ。

俺はお前と違い、民に貢献しているというのに呑気に視察とはこれでは順位が変わってもおかしくないな。」


「ふむ、確かにそのようです。

何か言いたいことがあるようじゃのう、レン。」


ここで俺に振るなよ。

お前でも十分に対処できるだろう。

俺を試してるつもりか?


「そうですね。

では、少々お聞きしたいことがありますがよろしいでしょうか?」


「お前のような「妾が許可する。」くっ!!」


「では、治安維持強化とおっしゃいましたが具体的にはどのような対策を立てられたのですか?

また、前年度とおっしゃいましたが比較対象が1つだと分かりにくいので複数示してもらえると分かりやすいのですが。」


実際、去年は天候が悪かったらして豊作とはいえない状態だったようだしな。

そうなれば治安が悪くなるのは必然だ。

その去年を対象に持ってきても説得力はない。


「そ、それは警備員の人員の強化及び1人1人の能力向上だ。

比較対象は今手元に資料がないので提示は出来ない。」


「では、その費用はどこから賄われているのですか?

人を雇うというものはいろいろなところでお金がかかるものです。

それに加え能力向上のためにも必要な経費が出てるはずです。

もし、その為に増税となった場合、お金がなく仕方なく犯罪に走る人もいるでしょう。

そのせいで治安が悪化し、それをまた同じ方法で抑えていては悪循環が出来ますよ。」


「くっ!!」


「これは、ギルドの連携の話にも言えることです。

確かに治安維持は大切なことですが民の生活を脅かしているようでは本末転倒です。

フリュネ様はご自身の力と私たちの力でアルフヘイム襲撃を治め、二ヴルヘイムを騒がせていた怪盗を捕えています。

さらに、先ほど紹介されたミナ・レグスですが彼女はいろいろな開発を行っており、それが成功すれば民の生活はより便利、豊かとなり、それに対し投資することは十分に民に貢献していることになります。」


我ながらよくもまぁ、こうべらべら口が回るものだ。

だが、こう苛めるにしても男相手じゃつまらないな。

やっぱり、フリッグかミナみたいな反応じゃないと面白くない。


「今回の集会はこれで終わりとする!!」


逃げたか。

それは一番やっちゃいけないことだぞ。

自分に非があることを認めるようなものだ。


「なかなか良かったぞ。

あそこまで完膚なきまでに叩きのめすとはよほど鬱憤がたまっておったのか?」


誰のせいだと思ってやがる。

最近フリッグは安定しているし、ミナも前よりも積極的になったとはいえそこまで被害という被害はない。

アリスは俺の癒しだからアリス絡みで鬱憤なんてたまるわけがない。

つまり、最近、俺を悩ませている原因のすべてはお前なんだよ。


「しかし、レンよ、本当に妾の側近とならぬか?

今、職に悩んでおるのじゃろう?」


確かに俺にはこっちの方が向いてし、いろいろな思惑からフリッグたちを守れると思うが、フリュネだからなぁ。


「その不快な視線は止めよ。

まぁ、いますぐにとは言わぬ。

それに、もし受けるというならばそれなりの教育は受けさせるつもりじゃ。」


悪くない、悪くないんだが上司がフリュネ、どんな要求を突きつけられるか分かったもんじゃない。


「先程から不快なことばかり言われておるようじゃ。

妾はこう見えても部下は労わる方じゃぞ?」


「その疑問形はなんだ?」


「妾は今まで部下というは部下は持っておったことがないのじゃ。

いたとしても、すぐに変えられるからの。

そもそも妾に部下など必要なかったからの。」


基本的にハイスペックだからな。

俺たちの中で総合的に評価したらフリュネが一番だろう。

俺なんかは特にこういった裏方の仕事に偏ってるからな。


「まぁ、考えるだけ考えても良いがいつかは妾の側近になるのじゃぞ。」


そこは考えるだけでもいいからというところだろう。

あいからかわらず横暴なやつだ



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