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掃討戦

「どうだった?」


「結構あっさり吐いてくれたわ。

よほどショックだったんでしょう。

組織の名はニーズヘッグ。

予想以上過ぎる組織よ。」


ニーズヘッグ、別名嘲笑する虐殺者ねぇ。

随分と大層な名前だな。


「一応聞いておくがどんな組織だ?」


「金のためなら犯罪を一通りやっているような組織よ。

裏の組織なのに有名すぎて表にまで名が知れ渡るほど、これは流石に予想外だったわ。」


それだけの組織となるとそう簡単には尻尾を出してはくれないか。


「どうする?

流石に相手取るには大きすぎる相手だけど。」


「そうだな、こういうのはどうだ?」


「・・・・・・・・・なるほどね。

確かにそれならいけるかも。」


「それじゃあ早速頼む。

こっちも準備しておく。」


「分かったわ。

大至急調べておく。」


これが上手く行けばアリスを助けだせる上にニーズヘッグからの追撃も避けることができる。

精々踊ってもらうぞ。



side ミナ


まさかニーズヘッグとはね。

本当にレンと居ると退屈しないわ。

さて、アリスの為にも私の仕事をやりますか。

私がレンに頼まれたことはアリスを買おうとした奴。

あの神父はアリス対策に連れてこられただけだからそれは知らないはず、そうなると残るはレンが捕まえた三流だけ。

ふふっ、腕が鳴るわ。


side out



「・・・・・・ってわけだ。

頼めるか?」


「それくらいならお安い御用だ。」


「それじゃあ頼むぞ、ジン。」


これであとはミナが聞き出せるかだが・・・・・・


「おにいちゃん。」


「なにかあったんですか?」


「アリスを捕まえようとした奴等は意外とでかい組織だ。

力だけでどうこうなるような相手じゃなさそうだから今いろいろ動いてる。」


うん、俺の癒しであるアリスを犯罪組織になんて渡せないな。


「私は何もしなくていいんですか?」


「もちろん2人にも働いてもらう。」


この2人は主に荒事だけどな。


「任せてください。

アリスは必ず守ります。」


「ああ、もう少しだからなアリス。」


「ありがとう。」


さて、ニーズヘッグの奴らには悪いがアリスの為だ多少の罪悪感は我慢するとしよう。


「レン、聞き出せたわ。

ちなみに、あいつらがこの街に潜んでいる場所も。」


まさか、そこまで聞き出せるとは。

こいつかなり優秀なんだな。


「それは助かる。

潜んでいる場所を探し出すのが最後の問題だったからな。

これで準備は終わりだ。」


「ええ、誰に手を出したか分からせてあげるわ。」


こういうときのミナは本当に頼りなる。

今回の作戦は俺だけじゃ難しかったからな。


「それじゃあみんな頼んだぞ。」



side ミナ



「ラムザさん、ちょっといいですか?」


「レグスのお嬢さんが私に何か用かな?」


「ええ、この国で禁止されている奴隷のことについてちょっとお聞きしたいんです。」


優位な立場って久しぶりね。

最近はレン相手だったから負けっぱなしだったし。


「風の噂でラムザさんが奴隷を何人か買っているという噂を聞いたんですが本当ですか?」


「なにを馬鹿な、証拠はあるのか?」


まぁ、そう来るわよねぇ。


「昨晩、ニーズヘッグの一味と思われる者を街の警備団が捕まえましてその中の1人がラムザさんのことを知っていたんです。」


「私はこの街でそこそこ有名だからな、苦し紛れに知っている名前を適当に言っただけだろう。」


苦しい言い訳ね。

まぁ、これで止めなわけだけど。


「今、兄さん率いる街の兵がニーズヘッグの拠点へと乗り出しています。

もし、ラムザさんが奴隷を購入しているならなにかしらの契約書があるはずですよね。」


「くっ、そこまでされてはしたがない。

悪いが私がこの街から逃げる為の人質になってもらう。」


これで本当に止めだ。


「だそうですよ父さん。」


「ラムザよ、詳しい話を聞かせてもらおうか。」


私がのこのこ1人でくるわけないでしょ?

これで私の仕事はおしまい。

後は頼んだわよ兄さん。


side out



side ジン



俺がレンに頼まれたこと、それはこの街に残っているはずのニーズヘッグを可能な限り捕えること。

今頃はミナが街の膿を取り払っている頃だろう。


「行くぞ!!」


レンからはできるだけ派手にやって欲しいということだから俺を含め百人以上の兵で向かっている。


「それにしても隊長。

よく、ニーズヘッグなんて大物の拠点見つけましたね。」


「俺の妹だからな。

それくらい当然だ。」


「そうですか・・・・・」


呆れたような顔をするな。

実際、今回の作戦はミナの力が大きい。


「着いたな。

野郎ども、1人も逃がすなよ。

突撃!!」


やっぱり俺は考えるよりこういうのが向いてるな。

さて、俺も行くとしよう。



side out



side フリッグ



私たちの役目はジンたちが逃した残党を逃がさずに捕えること。

私が殲滅した方が早いと思うんですが目立ち過ぎるとレンに止められました。

アリスも同じ理由です。


「きたよ、おねえちゃん。」


それにしても本当にアリスは可愛いです。

今度時間があったらミナを誘って服を買いに行きましょう。

私が造ったものより人が作った物の方が可愛いですからね。


「そういえばアリスは血は吸わなくていんですか?」


別に殺さなければそれくらい許可してくれそうですけど。


「ありすはもうおにいちゃんからしかすわない。」


「どうしてですか?」


「おにいちゃんがすきだから。」


これは・・・・・・

レン、ミナの次はアリスですか?

うふふっ、今回はアリスだから我慢してあげましょう。

でも、次他の女を引っかけたら次は監禁ですね。

流石にこれ以上レンに好意を持つ女性が近くにいては我慢できません。


「アリス、レンは渡しませんよ。」


「まけない。」


アリス相手なのでいろいろとぶつけることができませんね。

となればうさばらさしにちょうどいい人もいますし


「私の八当たりに付き合ってもらいましょう。」


side out



派手にやってるな。

今回俺はやることがないのでお留守番。

ちなみに今回の作戦は意外と単純だ。

大きな組織、それも裏となれば知られたくない秘密が山のようにある。

だからこそ知られたら消そうとするんだがそれは個人の場合だ。

知ったのが街という集団なら話は違ってくる。

だからこそジンとミナに表立って動いてもらい取引を邪魔したのは俺という個人ではなくアフルヘイムという集団だと思わせる。

俺たちがアリスを奪ったことは俺たちに接触してきた奴らしか知らない。

それに、アリスのことも真祖の吸血鬼ってだけで顔を知ってる奴も少数だろう。

話はそれたがどんな大きな組織だろうが国を相手取って勝てるわけがない。

今回は国じゃないがそれでも強力な集団である街の一つだ。

そこにばれたとなれば消そうとはせず、逆に一時期はなりをひそめるはず。

それに捕まえた連中から話を聞ければこの街の膿も一気に取り除けてこの街からニーズヘッグの影を一掃できる。

そうなればアルフヘイムは安全でアリスを守ることができる。

さて、俺は勝利の祝杯の準備でもしておくか。


side ミナ


あの後、兄さんがニーズヘッグの一味を捕まえて一通り吐かせた後街でニーズヘッグと繋がっている人は一掃。

父さんもご機嫌で言うことなしね。

このことは首都であるアースガルドにも伝えられ大々的に公表された。

すべて計画通り、これならアリスに手を出すことも難しいでしょう。


「それにしてもいつの間にこんなことを考えたんだ?」


「それは秘密。

一応協力者はいるんだけど目立つのが嫌いだからね。」


「ふむ、今回の件を指揮したのなら是非欲しいところなんだが。」


それは同感。

レンがいればフリッグとアリスも自動的についてきて武力面では文句なし。

それに私とレンが組めばそうそう付け込まれもしないけど


「たぶん無理だと思うわよ。

言っとくけど私の後をつけて無理矢理引き込もうとしないでね。

せっかくできた友達を失いたくないから。」


「分かった。

それは約束しよう。

それよりその友達の所へ行くんだろう?

早く行ってきなさい。」


「うん。

いろいろ助かったわ。

ありがとう父さん。」


さて、行きますか。


side out


「それじゃあ、作戦の成功と新しい仲間、アリスを祝って、乾杯!!」


「「「乾杯!!」」」


ちなみに音頭をとってるの俺じゃなくジン。

こういうのは俺の役目じゃないしな。


「美味しいかアリス?」


「うん。」


俺たちの飲み物はジュースや酒だがアリスは俺の血だ。

手を切ってグラスに血を注ぐのはなかなかシュールだった。


「それにしてもレンと居ると退屈しないで毎日楽しいわ。

やっぱり私の目に狂いはなかったわね。」


俺としてはこんなことは二度と会って欲しくないがな。


「ミナ、今度アリスの服をも身に行きたいんですがどこかいいとこありませんか?」


「それならいいとこ紹介するわ。

ついでにいろいろな穴場も紹介してあげる。」


アリスの服か。

いつも同じ奴じゃかわいそうだしな。

それにフリッグが造った物は見た目は商品そのものだが肌触りとか中身はぼろぼろだからな。


「レン、込んだ隊の奴等と飲みに行くんだがお前もどうだ?」


交友関係を広げておいて損はないな。


「分かった。」


「おお!! まさか受けてくれるとは思わなかった。

俺の隊の奴等はいい奴ばかりだからレンもすぐ馴染めるはずだ。」


「そりゃ楽しみだ。」


「おにいちゃん。」


「どうした?」


「それたべたい。」


「アリスは普通の食べ物も食べられるのか?」


「うん。」


アリスがいいって言ってるならいいか。


「ほら。」


やっぱりアリスは可愛いな。

本当に癒される。


「ああ!! アリス抜け駆けはずるいですよ!!」


何を言ってるんだこの馬鹿は。

アリスは妹だぞ。


「おにいちゃん。」


「どうし、ん!!」


「だいすき。」


・・・・マジ?


「アリスばっかりずるいです!!

レン、私にもキスしてください。」


「アリスもライバルね。

負けるつもりなんてないけど。」


「大変だなレンは。

分かってると思うがミナは渡さないぞ。」


本当に騒がしい奴らだ。

まぁ、こんな日常も悪くはないか。

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